犬の「膵炎」とはどんな病気?治療や予防について獣医師に聞いた
近年、膵炎と診断される犬が多くなったといわれることがあるそうです。では、どうして犬の膵炎が増えているのでしょうか?
「犬の膵炎が多くなったといわれる理由」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。
犬の膵炎とはどんな病気?
犬の膵炎は、膵臓が炎症を起こす病気です。膵炎が起こる原因は不明のケースがほとんどで、症状として腹痛、嘔吐下痢、元気・食欲不振などを起こします。
膵炎にかかりやすい犬の傾向として、高脂肪の食事やおやつを食べているコ、高脂血症のコはリスクがあります。
犬の膵炎が多くなったといわれる2つの理由
「犬の膵炎が多くなった」「膵炎と診断される犬が増えた」といわれることがありますが、これは主に2つの理由が考えられます。
①動物病院を受診する飼い主さんが増えたから
愛犬の健康管理を行うなかで、犬が体調不良であるときに動物病院を受診する飼い主さんが増えたことによって、膵炎などの病気の早期発見につながっているといえるでしょう。
②動物病院で行われる検査の精度が上がったから
動物病院ではさまざまな検査が行われますが、消化器症状が出る病気がたくさんあるなかで、検査の精度が上がって膵炎が見逃されにくくなったということも、膵炎と診断される犬が多くなった理由のひとつといえるでしょう。
犬の膵炎の治療法
犬が膵炎と診断された場合、膵炎の急性期に使用する抗炎症薬による治療や痛み止め、吐き気止め、輸液などの対症療法が行われます。また、獣医師の指導のもと低脂肪食を使った食事管理なども行われます。
犬の膵炎を予防するためにできること
犬の膵炎を予防するためにできることとして、脂肪分の高い人の食べ物などを犬に与えないようにしましょう。また、動物病院で血液検査などの定期検診を受けることも病気の早期発見のために大切です。
愛犬の体調に気になることがある場合は動物病院を受診しましょう。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・岡本りさ先生)
参考/いぬのきもちWEB MAGAZINE 『病気・症状データベース 膵炎[すいえん]』
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください