初心者から上級者まで! キャンプで大活躍の寝袋(シュラフ)人気22選
シーズンを問わず、快適なキャンプ泊に欠かせない存在である寝袋(シュラフ)。しかし、寝袋には封筒、マミー型など種類が多く、快適使用温度や下限温度など暖かさ表す基準もあり、何を選べば良いか分からないという人も多いはず。
今回は、キャンプ泊で快適に過ごせる寝袋の選び方の解説と共に、各メーカーの最新アイテムや人気の商品を紹介しているため、ぜひチェックしてほしい。
寝袋(シュラフ)の選び方の4ポイント
1.使用するシーンに応じた保温力を知る
寝袋(シュラフ)選びは使用シーンや季節で異なる
寝袋は使用する季節によって選ぶべき製品の種類が異なる。寝袋は大きく分けて「夏用」「冬用」「3シーズン用」の3タイプがあり、そのアイテムがどれに当てはまるかをチェックしよう。
■夏用:夏の低山
■冬用:冬の高山
■3シーズン:夏の高山〜冬の低山
各タイプは基本的に上記の環境に対応できる性能となっている。
初心者の人は3シーズン用から購入すれば、幅広い季節のキャンプに対応できる。ただし、汎用的な3シーズン用では対応できる気候や温度が限られるため、夏用、冬用とそれぞれの季節に対応できる寝袋を複数揃えていくことがおすすめだ。
快適使用温度をチェックしよう
寝袋の暖かさを示す基準は、「限界使用温度」「使用可能温度」「快適使用温度」の3つの記載で表される。一般的なキャンプであれば、このなかで「快適使用温度」に注目しよう。快適使用温度とは、寒さを感じることなく眠れる温度域のこと。使用する場所の最低気温から、−5℃を目安に快適使用温度を選べば就寝しやすくなる。
2.保温力と使いやすさに直結する中綿の種類
寝袋の中綿の種類は「ダウン」と「化学繊維」の2種類がある。それぞれの素材のメリット、デメリットについて把握しておこう。
ダウンのメリット
ダウンのメリットは保温性の高さと、軽量でコンパクトになること。これは少量の中綿で大きく膨らむためだ。ダウンの中綿の寝袋を選ぶ際には、羽毛の嵩高を示す「フィルパワー」の数値を参考にできる。フィルパワーの値が大きいほど、身体から出た熱を空気の層に溜め込みやすくなる。つまり、フィルパワー値が大きいほど、少ない量のダウンでも断熱効果や保温性に優れているといえるのだ。
ダウンのデメリット
ダウンのデメリットは水ぬれに弱く、化学繊維と比較して高価な点にある。また、家庭の洗濯機で洗う場合は、ダウン専用の洗剤が必要になるほか、メンテナンスにも手間がかかる。
化学繊維のメリット
化学繊維は洗濯機で丸洗いができ、汚れても手軽にメンテナンスできる点がメリットだ。水ぬれに強く、価格が手頃な点もポイント。
化学繊維のデメリット
化学繊維はダウンに比べると保温力が低く、重量もあるため収納に場所を取ってしまう点がデメリットとなる。一般的なキャンプであれば問題なく使えることが多く、選択肢として入れておきたい。
3.寝袋(シュラフ)の形状について
寝袋の形状は、大きく「マミー型」と「封筒型」に分けられる。マミー型は身体を頭部まですっぽりと包むような形状で、封筒型は文字通り封筒のような長方形の形状となる。それぞれ特徴が異なり、寝心地も変わってくる。どちらも一長一短あるが、自分の身体に合ったサイズ、長さを選ぶことが重要だ。
マミー型のメリット
身体にしっかりとフィットする形状で保温力が高く、収納サイズがコンパクトな点が一番のメリットだ。キャンプだけでなく登山でも使うのであれば、マミー型一択となる。
マミー型のデメリット
マミー型に慣れていないと圧迫感を感じやすい点がデメリットといえる。また、封筒型に比べて高価な商品が多い。
封筒型のメリット
身体への締めつけが少なく、肩や足回りにゆとりがあるため快適に過ごせるメリットがある。ファスナーで開閉できるタイプならブランケットやかけ布団しても使え、温度管理がしやすい。マミー型よりも安価な商品が多く、購入時の費用を抑えられる。
封筒型のデメリット
保温性や収納、軽さではマミー型のほうが優れている。また、登山用の寝袋としては不向きだ。
4.そのほかの追加機能もチェック
上記以外にも、防水性能や速乾性、撥水などの機能があると便利だ。登山をしない一般的なキャンプの場合はそこまでハイスペックな寝袋は必要のない場合が多い。
そして、意外と見落としがちな点がジッパーの位置だ。一般的な寝袋は右ジッパータイプだが、ブランドによってはジッパーの位置が選べる物もある。スマホや小物を収納しておけるポケットも便利な機能といえる。
キャンプで大活躍のおすすめ寝袋20選
【3シーズン対応モデル】
1:Naturehike ネイチャーハイク 寝袋 シュラフ
世界68か国で展開しているグローバルなアウトドアブランド「ネイチャーハイク」の寝袋。“light outdoor travel(軽量なアウトドアの旅)”をコンセプトに製品づくりを行っており、XLサイズでも約760gという軽さが魅力だ。裏地には240Tポリエステルを採用し、柔らかな肌触りと保温性を両立している。表地は380Tナイロン製で、撥水性と防水性に優れており、使用後の手入れもしやすい。大柄な人でもゆったりと過ごせる封筒型。快適温度は約15~22℃で、夏から秋にかけて活躍する。
2:ISUKA エアドライト480ショート
春から秋、冬時期の低山にも対応する、汎用性の高い3シーズンモデル。ショートサイズモデル(肩幅78×全長195cm)には撥水ダウンが460g封入され、首から胸にかけて配置されたセパレートボックスにより保温性が高められている。
そのほかにも、上部にゆとりのある3Dシルエットやジッパー内側に配置されたドラフトチューブ、マフラーの働きをするショルダーウォーマーなどを備え、高い機能性を誇る、
3:NANGA オーロラテックスライト450DX
日本製のハイクオリティな寝袋をつくる日本ブランド「NANGA(ナンガ)」が独自に開発した、AURORALIGHT(オーロラライト)を採用したスリーピングバッグ。保温性が高いボックスキルト構造を採用し、ダウン450gを封入した軽量3シーズンモデルとなっている。
YKKの特殊パーツをファスナーライダーに採用し、生地の噛み込みを軽減させるなど細部にまで行き届いたつくりの良さも魅力。
4:NANGA オーロラスクエアフィット600
NANGAを代表するオーロラシリーズのスペックはそのままに、足元をスクエア型にアップデートしたモデル。足元がスクエア型になったことで可動域が広がり、窮屈感を軽減している点がポイントだ。
ファスナーはL字仕様で足の先まで開閉可能。ダウンは650フィルパワーのダウンを600g封入し、快適使用温度は1℃。ファミリーキャンプでも使いやすい。
5:Coleman マルチレイヤースリーピングバッグ
アウターレイヤー、ミッドレイヤー、フリースと3つのレイヤーを組み合わせることで、幅広い温度域に対応可能な万能モデル。レイヤーの組み合わせにより快適使用温度と使用下限温度を変更できる点がポイントで、−11℃まで対応できる。
布団のように使える気軽さも魅力で、ファミリーキャンプに最適。中綿には化学繊維を使用し、価格が抑えられているのも嬉しいところ。
6:Coleman コンパクトコルネット/L0
頭部側からの放熱を抑えるフード付きで、コンパクトに収納できるマミー型の寝袋。手足を寝袋から出せる点が最大の特徴で、寝袋を着たまま移動できてスマホの操作もしやすい。
中綿には化学繊維を使用し、使用下限温度は0℃以上。洗濯機で丸洗いもでき、メンテナンスが容易なのも利点だ。
7:SEA TO SUMMIT アセントAcl/レギュラー
上質な750+ロフトのダウンをたっぷりと封入し、ドラフトチューブと併せて高い保温性を発揮する寝袋。右側にはハーフジップを備えており、身体を入れたまま両手を出したり換気したりできて便利だ。
収納サイズもコンパクトで、内部にはセキュリティーポケットも備える。快適使用温度は2℃で、使用下限温度は−4℃。
8:NIMO リフ30
独自に開発したスプーンシェイプにより、就寝時の自然な姿勢や寝返りをサポート。また、縦型のバッフル構造により寝返りをうってもダウンが左右に偏らず、コールドスポットの発生を防いでくれる。
中綿には800フィルパワーの撥水加工済ダウンを封入。首回りの温度調整ができるブランケットフォールドをはじめ、各所に使い勝手を高めたディテールを備えている点も高ポイントだ。
9:PUROMONTE MFコンパクトシュラフ1100g
軽量テントや寝袋、マットレスなどを製造する日本ブランド、「PUROMONTE(プロモンテ)」の化学繊維の寝袋。軽量かつコンパクトで、手頃な価格も嬉しい。万が一ぬれてしまっても乾きが早く、簡単にアフターケアができる点も特徴。
適応温度は−12℃で、重量は約1,550g。コストパフォーマンスの高い寝袋だ。
10:シュラフ 寝袋 コンパクト 封筒型
ゆったりと使用できる、封筒型の寝袋。外地には撥水性に優れた240Tポリエステルを使用し、使用後は洗濯機で丸洗いできる。肌に触れる部分にはふわふわとしたベルボア生地を採用し、滑らかな肌触りと優れた防寒性を発揮する。フード部分は頭まですっぽりと覆うことができ、使わないときは着脱できて便利だ。外側と内側から開閉可能なダブルファスナー仕様で、同じ寝袋を2枚連結させればダブルサイズで使える。
【冬用タイプ】
11: BUNDOK マミー型 シュラフ BDK-61
より手軽にアウトドアを楽しめるアイテムを手がけるブランド、「BUNDOK(バンドック)」のマミー型寝袋。内部の空洞に空気を含みやすいホローファイバー繊維の中綿が1,540g入っており、優れた保温性を発揮する。適応温度は-5°まで対応し、冬のキャンプにも対応可能だ。ダブルファスナー式のため、一部を開けて温度調節もしやすい。使わないときはベルトで丸めてコンパクトに保管でき、持ち運びの際の荷物を減らせる。
12:NANGA UDDバッグ 810DX
厳冬期から海外での高所登山まで使用可能な、ナンガの本格派モデル。ダウンにはスペイン産ホワイトダックダウンの羽毛に超撥水加工を施し、水ぬれに弱いというダウンの弱点を克服。結露なども気にせず使える。
とても軽くコンパクトに持ち運べるため、厳冬期のキャンプはもちろんテント泊登山や縦走登山などにもおすすめ。快適使用温度は−7℃となっている。
13:NANGA LEVEL8-10 UDDバッグ
軽量かつ撥水性、柔軟性に優れた撥水加工ナイロン生地を使いながら、ダウンには超撥水加工が施されたホワイトダックダウンを採用。更に。ショルダーウォーマーやウエストチューブなどに保温性を高めた。
通常モデルよりもフットボックスを大きくし、ダウンが多めに封入されているため足元も暖か。日本の冬季上級山岳までを想定し、快適使用温度は−5℃、下限温度は−10℃となっている。
14:ISUKA ニルギリEX
高品質な720フィルパワーのダウンをたっぷり700g使用し、シェルには肌触りが良く、丈夫でしなやかなマイクロファイバー素材を採用。台形ボックス構造で仕上げることで、非常に保温性の高いつくりに。
冬季のキャンプから中級山岳まで対応し、車中泊にもおすすめ。最低使用温度は−15℃で高い保温性を誇りながら、価格が抑えられているのも嬉しい。
15:Sea To Summit スパークSplV
軽量性とコンパクトさを追求したシリーズで、重量わずか880gと軽量だ。中綿には850フィルパワーのプレミアムなグースダウンを使用し、快適使用温度は−8℃と厳冬期でも頼りになる。
荷物を少しでも軽くしたい冬季登山にも最適で、もちろん冬季のキャンプシーンでも活躍してくれる。高性能ダウン最初のひとつとしてもおすすめ。
16:Carinthia G200C
ヨーロッパの軍隊から多数の採用実績があり、インドの山岳警備隊でも実際に使用されるなど、タフな状況に身を置くプロフェッショナルからの信頼も厚い「Carinthia(カリンシア)」の寝袋。
G200Cは同ブランドの寝袋のなかでも横幅が一番広いモデルとなり、快適な姿勢を保てるのが特徴。快適温度は−1.6℃で、下限温度は−4.0℃となっているので、冬場のキャンプにも丁度良いスペック。
17:BEARS ROCK 封筒型ワイドシュラフ
下限温度は−30℃と封筒型寝袋としてトップクラスの保温力を誇る寝袋。化学繊維の綿2層構造により空気含有量が増え、抜群の保温力を実現。横幅は約90cmあるため寝返りもうてる。
内生地にはふわふわのポリエステル素材を採用。フルオープンにして敷布団としても使えるなど、汎用性が高いのもポイント。丸洗いもでき、メンテナンス性が高いのも魅力だ。
18:Tooge 冬用ダウンシュラフ
化学繊維の中綿を1,500g封入し、優れた防寒性能を発揮してくれる寝袋。表地には撥水加工が施されているため、多少の雨や結露なども気にせず使える。内側の生地には肌触りの良い布団のような綿生地を採用。
左開きのタイプと連結できるため、ファミリーキャンプにも便利。手頃な価格なので、キャンプはもちろん防災用としてもおすすめだ。
【夏用タイプ】
19:Coleman パフォーマーⅢ C5
使用時約80×190cmとゆったりとしたサイズ感で、ゆとりのある寝心地となるモデル。快適温度は5℃以上で、足元のファスナーを開くことで簡単に温度調整ができ、夏場でも快適。
すべてのファスナーを開けると掛け布団としても使用可能。中綿は1,500gの化学繊維製のためメンテナンスも容易だ。
20:LOGOS 抗菌防臭 丸洗いサウンドリーシュラフ・2
同ブランドの枕にぴったりサイズのホルダーを装備し、枕がずれることなく布団のように眠れる寝袋。肌面には抗菌防臭加工が施された生地を使い、嫌な匂いを抑え清潔さをキープ。
適正温度は2℃程度で、化学繊維の中綿なので丸洗いもOK。同品番と寝袋と連結することも可能で、陰干しする際に役立つハンガーループも備える。
21:CAPTAIN STAG クッションシュラフ
適正温度は7℃で、夏はもちろん場合によっては春や秋も使用できる寝袋。収納時はクッションとして使用できる点がポイントで、就寝時以外にも便利に使える。
中綿は中空ポリエステルを使用し、軽量ながらしっかりとした保温力を備える。多少水にぬれてもロフトが失われず、丸洗いも可能でお手入れも簡単。
22:Mont-bell ファミリーバッグ♯7
中綿に速乾性に優れ、濡れてもすぐに保温力を回復するホローファイバーを採用した封筒型の寝袋。最低使用温度は13℃で、夏の低山から夏や秋口のキャンプまで幅広く使える。
封筒型のためキャンプ初心者でも使いやすく、機能面も充実しているため、はじめて夏用の寝袋の購入を考えている人にもおすすめ。
寝袋(シュラフ)だけでなくマットやコット、虫よけ対策も重要
自分にぴったりな寝袋を選んだら、それでキャンプで快適に寝られるかというと、そうではない。冷気を遮断して、地面の凹凸も解消してくれるマットやコットと合わせて使ってこそ、快適な寝心地を得られるのだ。寝袋を選んだら、ぜひマットやコットもチェックしてほしい。
そして、夏場は虫対策が必須となる。寝袋の中で無防備な状態でいると、虫に挿されて不快な思いをし、熟睡できないからだ。そのため、虫よけスプレーや虫の侵入を防ぐ蚊帳があると快適度が増す。ポップアップ式の蚊帳なら誰でも簡単に設置でき、持ち運びの際にも荷物になりにくいためおすすめだ。
寝袋をはじめ、テントや虫対策グッズを充実させ、キャンプやアウトドアに臨んでほしい。