渓流ルアー釣りで尺超え筆頭にイワナ43匹【福井・九頭竜川水系】帰路ではクマに遭遇
6月になり渓流はベストシーズンを迎えている。ここのところ管理釣り場への釣行が多かったので、気分転換に渓流に出かけることにした。
尺イワナ狙いの渓流ルアー釣り
釣行日は6月5日。目的地は九頭竜川水系の渓流。まあまあの山奥である。狙うのはイワナ。できれば尺物をキャッチしたいものだ。
現地到着は8時半頃。天気は晴れ。川の水量は平水よりやや多めといったところ。早速準備をして新緑の中をポイントに向かって歩き始める。
当日のタックル
今回は気分転換ついでにベイトタックルを使用。今シーズン初のベイトタックルだ。ロッドはテンリュウ・レイズ4102B-UL、リールはダイワ・アルファスエアTW。ラインはPE0.5号にリーダーはフロロの1.5号を1mほど。
レギュラーサイズのイワナをキャッチ
川に下りるとまずは堰堤下のポイントでダートマジックを躍らせる。渓流の深場では実績のあるパターンだ。数投して1匹目をキャッチ。23cmくらいのレギュラーサイズ。しかし後が続かない。粘らず上流へ向かう。
久しぶりのベイトタックルなので、しばらくはキャスティング練習のつもりで木の下や障害物周りなどあちこちにミノーを放り込んでいく。慣れてきたところで木の下の深みからちょっといいサイズが飛び出してきた。尺はないがそこそこ引いて楽しませてくれた。
最初の堰堤までで10匹。反応は良くも悪くもない。「まあこんなもんか」と堰堤を高巻きする。この川は堰堤を何度か高巻きしなければならず、急な斜面を草や木に掴まりながら登らなければならない。なかなか大変だ。
次のポイントで合計20匹に到達
次の区間は以前40cmを釣った堰堤がある。しかしこのポイントに限ったことではないが、ここ数年で川の流れが大きく変わってしまい、以前のような釣果は望めなくなってしまった。レギュラーサイズを少しだけ釣って次の堰堤を高巻きする。
それらしいポイントでは魚のチェイスやヒットはある。だが、なぜかちょっといいサイズをばらしてばかり。尺が遠いし、数も伸びない。昔爆釣した堰堤下のポイントはほとんどが土砂で埋まってしまい、見る影もない。この川が以前のようなイワナだらけの川に戻ることはあるのだろうか。
どんどん釣り上り、予定していた堰堤まで釣り上がったところでまだ3時前。釣果も20匹程度なので、少し下って支流を釣り上がることにする。こちらもなかなかの難コースだ。
尺イワナを手中
支流に入ると多少魚の反応は良くなってきたように感じるが、相変わらずちょっといい魚はばれてしまうことが多い。フックポイントが鈍ったせいかと思い、シャープナーで研いだり、フック交換したりしているのにこの現象は続く。たまたま掛かりどころが悪いのだろう。
大物を期待していた最後の堰堤へと向かうこの日最後の高巻き。けっこうきつい。そしてようやくたどり着いたポイントは、堰堤下のプールが3分の2くらい埋まってしまっていてがっかり。苦労して登ってきたのに。
それでも小さくなった堰堤下の流れにミノーを躍らせると良型のチェイス!食い損ねて戻っていったがやる気満々だ。すぐに投げ直すとヒット!重い!「これは尺いっただろ」と一気に抜き上げて浅場で計測。30.5cm。ようやく尺イワナをキャッチできた。これが33匹目。このポイントではこの1匹だけだった。
反応がなくなり納竿
川を下っていく途中でも気になるポイントには歩きながらルアーを投げてみる。大場所では少し足を止めて数投。けっこう雑な釣り方だが、たまに釣れてくれる。
そして朝の1匹目を釣ったポイントにダートマジックを投入すると大型のチェイス!尺はある。何度もチェイスしてきたが、どうしても食わせられない。あるいは違う魚が食ってしまう。そうしているうちに反応しなくなってしまった。残念。
最終釣果&ヒットルアー
最終釣果は43匹。今回活躍したルアーは、ダートマジック、シュガーミノー50S、もののふ45S、もののふ50S、流芯53HW、メテオーラ45、エデン50Hなど。狙うポイントの水深や流れの強さで使い分けた。
帰る途中でクマに遭遇
釣りを終えて足早に林道を下っていく。釣りを終えたのが6時過ぎだったので、急がないと暗くなってしまう。しばらく歩いたところで、前方に林道を走って逃げていくクマを発見。前々から足跡を見かけたりしていたのでいることはわかっていたが、遭遇するのは初めて。逃げてくれてよかった。
私がクマ対策で行っていることは、クマ鈴をつけることで人間の存在に気づかせることと、雨が降っているときなど鈴の音が通りにくいときのためにホイッスルを持ち歩いていることくらい。
今回クマと出会った後には、林道が曲がりくねっているところではホイッスルを吹き鳴らしながら山を下りてきた。山ではクマのほかにもイノシシやカモシカ、サル、キツネ、ウサギなど様々な動物を見かけることがある。
渓流釣りをするときには、彼ら野生動物の生息域に足を踏み入れていることを忘れず、安全に楽しみたいものだ。
<杉本敏隆/TSURINEWSライター>