互いに助け合ってきた三つ子姉妹、揃って有名大学に入学で「世界中で最も深い絆」と母親(中国)
中国の19歳の三つ子姉妹が、このたび揃って福建省にある国立「福州大学」に入学した。同大学は1958年創立、福建省と教育部が管理する国家「211プロジェクト(211工程)」に指定された重点大学でもあり、3人は今月9日、輝かしい人生の一歩を一緒に踏み出した。香港のニュースメディア『South China Morning Post』などが報じている。
中国南東部福建省の福州大学で、今月9日にホン・イーランさん(洪奕蓝)、ホン・チーランさん(洪祺蓝)、ホン・シォンランさん(洪胜蓝)の三つ子が入学した。
3人は2005年に福建省泉州市南安市英都镇で誕生し、幼稚園から高校まで同じ学校で学んできた。共働きの両親に代わって、祖母が読み書き、絵画、算数などを教えた。三姉妹は自由な時間のほとんどを絵を描いたり本を読んだりして過ごし、幼い頃から自制心と自立心が強かったそうだ。
母ホン・ヤシュアンさん(洪雅霜)は、三つ子の娘たちが同じ大学で学ぶことについて嬉しくてたまらない様子で、「本当に幸運です。だってあの子たちは一緒に生まれ、一緒に育ち、世界中で最も深い絆で結ばれているのよ」と興奮気味に語った。
実はヤシュアンさん、娘の名前を決める際に小学校時代の教師に相談したそうで、「今回の大学入学で、3人の名前に含まれる予言が実現したのよ」と明かした。
というのも、3人の名前は「蓝(ラン)」という文字が基本になっており、3人の名前に含まれる「奕(イー)祺(チー)胜(シォン)」という字を合わせると、中国語で「一緒に生まれる」を意味する“一起生(イーチーシォン)”と「一緒に勝つ」を意味する“一起胜(イーチーシォン)”の同音異義語だ。
また「蓝(ラン)」は通常、青を意味するが、ヤシュアンさんは「弟子が師匠を超える」という意味を持つ「青出于蓝胜于蓝(青は蓝より出でて蓝より青し)」という熟語から「蓝」を取ったという。
そんな名前に込められた希望通り、3人は一緒に困難を乗り越え、中国の全国統一大学入学試験「高考(ガオカオ)」では750点中、602点、605点、590点を獲得した。それぞれが省内外の別の大学も選択していたものの、3人とも福州大学の入学許可証を同時に受け取って入学を決めたそうで、長女のイーランさんは次のように述べた。
「私たちはお互いに助け合う一方で、勉強では競争します。そしてお互いに学び合い、一緒に進歩するのです。高考の準備の際にも精神的に支え合ってきたのです。」
ただ、3人のそれぞれの専攻は、情報管理と情報システム、国際経済と貿易、鉱物加工エンジニアリングと異なり、「しっかりとした学習計画を立て、修士号の取得を目指す」と大きな目標を掲げている。また、19歳らしく「大学のカフェで美味しいメニューにトライしたい。キャンパスを隅々まで歩いてみたい」などと、新しい大学生活への夢を膨らませている。
そんな3人は大学に入学前、これまでの優れた成績を評価され、福建省を拠点にした英都教育基金会からそれぞれが1万元(約19万8千円)の奨学金を受け取った。ヤシュアンさんは「娘たちがお互いにサポートし合い、大学で共に成長してくれれば嬉しく思う」と笑顔を見せた。
ちなみに2002年7月には米アラバマ州で、大人の手のひらに収まってしまうほど小さな6つ子が誕生した。6つ子は男児4人と女児2人で、約18年を経た2020年6月、全員揃って高校を卒業していた。
画像は『新浪财经 「优秀×3!三胞胎姐妹考入同所大学」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)