【暴落検証】地獄のくら寿司株を「264万円分」購入 → 4カ月後全部売ってみたらこうなった
普通の人はそこまで気にしちゃいないけど、あるクラスタにとっては事件というニュースがたまにある。株主優待の廃止はそれにあたるだろう。昨年の12月11日、株主優待の廃止を発表したくら寿司は、ストップ安目前の大暴落状態になった。
どこまで落ちるのか分からない地獄絵図。そんなタイミングで、私(中澤)が約264万円分、くら寿司株を購入したことは以前の記事でお伝えした通り。あれから4カ月、購入した株を全部売ってみたらこうなった。
・暴落当日に100株購入
当初はただ「暴落した株を買ったらどうなるか?」という検証だったくら寿司株の購入。まず暴落翌日に一株3260円だったくら寿司株を100株を購入したら、さらに落ち続けた。
「言うてストップ安までいってないし、ワンチャンここが底なんじゃねえの?」と思ったら底はまだまだ下だったわけである。 まあ、正直、予想してた。リアルタイムで1番底を見極めて購入するなんて才覚は私にはないことはこれまでの取引でも分かっているのだから。
・ナンピンで潜る
ただ、優待廃止の翌日からナンピンしたことがなかったので、くら寿司が底をつき破る度に100株ずつ購入してみた。完全に泥沼。しかし、あえて泥沼にハマってみるのも検証である。底なし沼じゃなきゃいいな……。
すると、1月中旬くらいでやっと下げ止まったオーラが出てきた。2638円で100株ナンピン。下げ続けて1カ月、そろそろ……か? と思いきや、2月中旬にまた下げ。結果、900株計約264万円まで膨らむくら寿司株。ヒー!
・事件
さすがに追えない。もうしばらく放っとこう。楽天証券アプリをそっ閉じして放置を心に決めた2月19日の取引時間終了後、事件が起きた。
くら寿司が株主優待の復活を発表したのである。
くら寿司の株価は時間外から爆上げ。翌2月20日も朝からストップ高に。まさかたった2カ月で再導入するとは。私的にはラッキーでしかないのだが、それにしたって「そんなことあるの!?」と衝撃を受けずにはいられなかった。
株の世界では、何が起こるか分からない。そんなことを実感した2025年初頭の投資家以外は注目していないだろう事件簿でした。
・権利付き最終日までに全部売ってみた
前置きが長くなってしまったが、そんなくら寿司の株主優待の基準日が2025年4月30日となっている。ちなみに、権利付き最終日は4月25日。この日までに株を購入すれば優待の権利を取得することができる。
しかし、私はくら寿司の優待が欲しいわけじゃないので、権利獲得日の前までに株を全部売ることにした。とは言え、前述の通り、何が起こるか分からない株の世界。また暴落するかもしれないので、売る時と同じで上値を突き上げるたびに100株ずつ売っていく。
上げるのもどこか安定感に欠く印象を受けるくら寿司。しかも、くら寿司再起のロードの最中に大事件が起きた。そう、トランプ関税の発表である。
暴落する日経平均株価。今っスか!? で、結局、900株全てを売却して得られた利益はと言うと……
まず、買付額の合計は264万950円。そして、売付額の合計は……
293万2900円。つまり利益は……
29万1950円。
トランプ関税の時に100株くらい狼狽売りしちゃったりして全部が全部うまく売れたわけではなかったが、まあ満足できる結果だったと言えよう。これにてくら寿司優待廃止からの暴落検証は終了。この4カ月は本当に何が起こるか分からないということを世界に見せつけられた気分だった。
だが、何が起こるか分からないということは、今日がダメでも明日いきなり好転するかもしれないということでもあると思う。生きよう、この荒波の世界を。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.