【リアル給与明細】45歳、IT業。税金対策をして収入を増やしたい。現実的な方法は?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【45歳 ITコンサル】
【リアル給与明細】45歳、ITコンサルの場合
プロフィール
45歳、男性
ITコンサルティング
▼現状
仕事内容は、官公庁系のセキュリティ業務の開発・検討。
労働時間は月160時間、残業は30時間程度。
ボーナスは150万円程度。
【相談内容】税金対策をして可能な限り、実質的な収入額を多くしたいと考えています。個人事業主として働くとしたら、どのような方法がありますか?
解説するのは……
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
質問者さんは、実質的な収入を増やす方法についてお考えなのですね。
ではまず、質問者さんのお給料を全国平均と比べてみましょう。
質問者さんの現在の収入を年収換算すると約1,307万円になります。
一方、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、質問者さんと同年代のシステムコンサルタントの平均年収は約874万円*です。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
このことから、質問者さんのお給料は、平均よりもかなり高い水準と言えます。
個人事業主が実質的な収入を増やすための税金対策
質問者さんは、個人事業主として働く場合、どのように税金対策をしたら実質的な収入を増やせるのかをお知りになりたいのですね。
個人事業主が実質的な収入を増やす方法には、次のようなものがあります。
①経費の計上
個人事業主は業務に必要な出費を経費として計上できます。
例えば、仕事用のパソコンやソフトウェア代、交通費、接待費などです。
また、自宅を事務所として使用していたり、携帯電話や家のネット回線を事業にも使用している場合は、家賃や光熱費、通信費の一部を「家事按分」として経費に計上できます。
課税所得を抑えて税金を減らせるでしょう。
②青色申告の活用
個人事業主は、青色申告を行うことで最大65万円の特別控除を受けられます。
家族に給与を支払う場合は「専従者給与」として経費に計上でき、所得の分散が可能です。
また、事業が赤字になった場合は3年間にわたって赤字を繰り越せ、ほかの年の所得と相殺できるメリットもあります。
③小規模企業共済の利用
個人事業主が加入できる小規模企業共済は、掛け金を全額所得控除できます。
毎年の税負担を軽減しながら、退職金を積み立てることが可能です。
これらの方法を活用することで、節税効果を高めつつ実質的な手取り額アップが期待できますよ。
まとめ
・個人事業主が実質的な収入を増やす方法には「経費の計上」「青色申告の活用」「小規模企業共済の利用」があります。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。