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新聞記者が飲酒運転で事故 4日間“隠ぺい” 匿名報道は妥当か?賛否が交錯

Shizuoka

夜の静岡市中心市街地

■中日新聞静岡総局の記者 仕事関係者と4時間飲酒後に運転

中日新聞社は5月27日、静岡総局に勤務する33歳の男性記者が飲酒運転で事故を起こし、警察に4日間通報しなかったと明らかにした。警察から事情を聞かれ、事故を認めているという。中日新聞が紙面でも公式サイトでも、この男性記者を匿名で発表していることに対し、インターネット上では賛否が交錯している。

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中日新聞社によると、静岡総局に勤務する男性記者は15日深夜、静岡市内で仕事の関係者と酒を飲んだ後に自家用車を運転し、物損事故を起こした。静岡南警察署から事情を聞かれ、飲酒運転をして事故を起こしたと認めているという。男性記者は県政を担当している。

この男性記者は市内の飲食店2軒で計4時間酒を飲んだ。その後、近くの駐車場に停めていた自家用車で自宅に帰る途中、県道の中央線を越えて反対車線側の歩道上の電柱や街路樹などを破損させた。

事故直後は、警察に通報せずに車を運転して帰宅した。19日になって警察署に出頭して、飲酒運転と事故を申告。男性記者は「深く反省しています」と話しているという。中日新聞社は東海本社編集局長の名前で次のコメントを発表している。

「高い倫理観が求められる報道機関の一員として、決して許される行為ではなく、深くおわび申し上げます。警察の捜査に全面協力し、事故の全容が判明した時点で会社として厳正に処分します。改めて記者教育を徹底し、再発防止に全力を尽くします」

■匿名報道に賛否 「まだ逮捕されていない」、「危険で悪質」

この報道に対し、インターネット上などでは厳しい声が少なくない。紙面では飲酒運転による事故を批判しているだけに、「普段は同様に事故を糾弾している立場として世論の厳しい批判は避けられない」、「警察署に出頭してから発表するまでに1週間もかかったのは、なぜなのか説明してほしい」、「同席した仕事関係者は、この記者が飲酒運転するのを黙認したのだろうか。報道機関なら、自社の不祥事を詳しく報じるべき」といったコメントが並ぶ。

また、記者が匿名で報じられていることへの賛否も巻き起こっている。飲酒運転による事故や4日間申告しなかった事実は、紙面上であれば一般的に実名で報じられる。しかし、今回は中日新聞の紙面でも公式サイトでも匿名だった。

これに対し、「記者は逮捕されたわけではないので、匿名で構わないのではないか。まだ会社としても事実確認中で処分を出していないので、全てが分かった段階で匿名か実名か判断すれば良い」といった意見がある。一方、「記者が飲酒運転や報告を怠ったことを認めている。飲酒運転は一歩間違えば人の命を奪いかねない。しかも、4日間も隠ぺいしている。危険性や悪質性を考えれば、今の段階で実名報道すべき」、「高い倫理観が求められる報道機関の一員と謝罪するのであれば、実名で詳細を報じるのが責任」などの声もあった。

中日新聞社は男性記者を自宅待機にして、記者業務から外しているという。警察は現在も捜査を続けている。

(SHIZUOKA Life編集部)

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