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JT、新デバイス「Ploom AURA」発表 15年ぶり新ブランド「EVO」投入で国内シェア拡大狙う

おたくま経済新聞

Ploom AURAとEVO

 日本たばこ産業株式会社(JT)は、新型の加熱式たばこデバイス「Ploom AURA」と専用のたばこスティック「EVO」を5月27日に発表。同日に開催された発表会の様子を取材しました。

【Ploom AURA、EVO、専用アクセサリ】

■ 新型の加熱式たばこデバイス「Ploom AURA」と、新ブランド「EVO」が発表

 Ploom AURAおよびEVOは5月27日より「Ploom Shop」などの一部旗艦店とオンラインショップで先行発売。7月1日より全国にて発売されます。価格はPloom AURAが2980円、EVOが550円です。

 また専用のアクセサリーも充実のラインナップ。取り外しが簡単なフロントパネル、グリップ感を心地よくするバックカバーは、それぞれ10色が用意されています。価格はフロントパネルが1480円、バックカバーが1980円です。

 Ploom AURAの名称に込められているのは、同製品が中心に据える「革新」「体験」「味わい」の3つの要素。ユーザー調査の結果「(名前を聞いたときに)それらの要素が自然と思い浮かぶ」という声を多数受け、この名前に決定したとのことです。

■ 最も競争の激しい加熱式たばこ市場で支持を得るために開発された「Ploom AURA」

 27日の発表会は、世界で活躍するパフォーマンス集団「MPLUSPLUS DANCERS」のダンスで開幕。衣装やアイテムに搭載されたLEDによる、色と光のパフォーマンスを披露してくれました。

 「MPLUSPLUS DANCERS」の興奮冷めやらぬなか、ステージ上に登場したのはJTインターナショナル RRP エグゼクティブ・バイス・プレジデントの筒井岳彦氏。

 最初はPloom AURAの名前は伏せたまま、JTの成長戦略における新型デバイスの“意義”について説明しました。

 喫煙環境や健康意識の変化により、紙巻たばこに変わる選択肢への関心がますます高まっている世界のたばこ市場。そんななかでたばこ本来の香りと味わいを活かしつつ、健康リスク低減の可能性を併せ持つ加熱式たばこが特にユーザーの注目を集めているとのこと。

 そのため、加熱式たばこを紙巻たばこに次ぐ第2の成長エンジンとすべく、製品開発、ブランド強化、市場拡大に注力していくとしています。

 日本から始まり、2022年10月のイギリスでの発売を機にグローバル展開を本格化させたPloom。わずか3年足らずで26の市場に展開し、世界中のユーザーに選ばれるブランドに進化しています。

 そうした状況の中で筒井氏は「本日、この進化の旅の次なるフェーズをご紹介できることを心から誇りに思います」とアナウンス。スタイリッシュな映像が流れた後、新型デバイスである「Ploom AURA」がお披露目されました。

 筒井氏はPloom AURAについて「世界で最も競争の厳しい加熱式たばこ市場において、より多くのお客様にご支持いただくために開発された、これまでで最も先進的な商品です」と説明。

 日本での発売を皮切りに、世界各国の市場での導入を進めると話し「(Ploomブランドの)グローバルにおける進化と拡大をさらに加速させていきます」としました。

■ 「Ploom AURA」の中心にあるのは“味わい”、“体験”、“デザイン”の3要素

 筒井氏に続いて登壇したのはJT インターナショナル マーケティング&セールス シニア・バイス・プレジデントのナターシャ・ミロセビッチ氏。

 日本語で挨拶をしたのち、今回のイベントについて「ただの製品発表ではなく、私たちの旅の“目的・革新・創造”が融合する非常に重要な節目」と述べました。

 現代の消費者は製品に対し、単なる機能ではなく、自らの価値観を反映し、願望を刺激するような“体験”を求めていると指摘。そういった精神性が最も強く表れているのが日本だとしました。

 革新的で大胆な発想、洗練されたデザインの面で、日本は世界の先頭を走っていると評価したミロセビッチ氏は「私たちはその精神に敬意を表し、これまでで最大かつ最も重要な新製品を発表しました」とPloom AURA発表の背景を明かします。

 ユーザーのニーズを満たし、より良い体験をもたらすものとして設計されたPloom AURA。ミロセビッチ氏によるとしっかりと再現された本物のたばこの“味わい”、満足感と快適性を得られる“体験”、美しさと実用性が融合した直感的でシンプルな“デザイン”の3つが、中心に据えられているとのことです。

 また、Ploom専用の加熱式たばこ「EVO」についても紹介されました。進化を意味する「evolution」から名付けられたこのたばこは、Ploom AURAの高い性能に完璧にマッチするよう設計されているとのこと。

 最後にミロセビッチ氏は「Ploom AURAの物語は、まだ始まったばかり。この次章を、皆さまと一緒に紡いでいけることを心から楽しみにしています」と呼びかけました。

■ 何よりも自信を持って押し出したいのは「一番おいしいということ」

 最後に登壇したのはJT たばこ事業本部 RRP商品企画統括部長の山口顕氏。日本市場におけるPloomの成長と、新商品の販売戦略についてプレゼンしました。

 参入の遅れが響き、現在は国内3位に位置しているPloom。しかしPloom Xの発売以来驚異的なスピードで成長しています。今回のPloom AURAの発売でその勢いをさらに加速させ、2028年までにPloom単体で第2位になることを目指しているとのことです。

 今回の発表でJTが最も押し出したいのは「Ploom AURAが一番おいしいということ」と山口氏。487名のユーザーを対象に、全3社の製品を比較して実施したブラインドテストでは、最多となる56%のユーザーから「一番おいしい」との評価を得たとしています。

 独自の加熱技術である「SMART HEATFLOW」が加熱温度を緻密にコントロールしているほか、使用時間の長短を選択できる「HEAT SELECT SYSTEM」の搭載により、「スタンダード」「ロング」「ストロング」「エコ」の4つのモードから、ユーザーの好みに応じた吸い心地を選択できることが、製品の「おいしさ」につながっているとのことです。

 味わいとともに大幅に進化したデザイン性についても、山口氏は詳細に説明。人間工学に基づくデザインにより「(従来モデルのDNAは残したまま)よりスタイリッシュで、コンパクトで、エレガントに進化しました」と話しました。

 デバイスカラーはジェットブラック、ローズゴールド、ネイビーブルー、ルナシルバーの4種展開。上質に洗練されたカラーリングが、日常に豊かな彩りをもたらすとしています。

 また専用のアクセサリーとして、フロントパネルおよびバックカバーを用意。さまざまな組み合わせにより、ユーザーが好みのスタイルでPloom AURAを楽しめるよう工夫されているとのこと。

 山口氏は、Ploom AURAとあわせて発表された加熱式たばこスティックEVOにも言及。「MEVIUS」「CAMEL」とともにラインナップに加わる同製品は、「レギュラー」「メンソール」「フレーバーメンソール(ベリー)」の3種類です。

 日本市場においてJTから新しいタバコブランドを発売するのは、2010年に発売された「ゼロスタイル・ミント」以来15年ぶり。

 山口氏は「Ploom AURAとEVOを 主要な成長ドライバーとして、私たちは日本市場で可能な限り早期に加熱式たばこスティックセグメントで2位のポジション獲得を目指します」と、改めて今後への意気込みを述べ、プレゼンを締めくくりました。

■ JTは「煙のない社会」を標榜する?会場からの問いかけに「我々が扱うのは嗜好品」

 全体プレゼンテーション終了後は、質疑応答タイムへ。筒井氏、ミロセビッチ氏、山口氏の3人が再びステージに登場し、会場からの質問に回答しました。

 「デバイスの付加価値とターゲット層はどのように考えているのか」という質問に対しては、まずミロセビッチ氏がグローバル視点で回答。

 まず付加価値について「Ploom AURAはこれまでのどのデバイスよりもスリムで、手に取ったときのフィーリングもより自然で心地よく、使いやすく、スムーズな体験が可能になっています。この『スリムでスマート、そしてセンセーショナルな体験』が、今後私たちが重視していく主な製品特性になります」としました。

 ターゲット層については既存のPloomユーザーの利用を念頭に置きつつ、新規ユーザーを獲得につながる良い機会だと指摘。「Ploom AURAはモダンさ、独自性、魅力、好感度、購入意欲といった全ての評価軸において非常に高いスコアを獲得しています」と根拠を述べました。

 日本市場における付加価値については、山口氏が「味の良さ」をあげました。この点を多くのユーザーに知ってもらうために、さまざまな施策を打っていくとしています。

 続いて「競合他社は『煙のない社会』といったスローガンを立てているが、JTはそういう思い切った動きをとる意向はあるのか」との質問には、再び山口氏が回答。

 「お客様の好みに応じて、その場でですね、最適な商品をご選択いただけるように準備していく」としました。

 そこに筒井氏が「我々が扱っているものは嗜好品だと思っておりますので、お客様自身に選択いただくことがすごく大切なこと」と補足。

 紙巻きたばこを好むユーザーを、加熱式たばこなどほかのジャンルに変えていくというような方針は日本・グローバルともに持っていない、と結びました。

取材協力:日本たばこ産業株式会社

(ヨシクラミク)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025052806.html

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