ソフトバンク今宮健太、誇れる送りバント成功率10割 来季は史上4人目の大台到達、さらに世界記録も視界
NPB史上4人目の通算400犠打へあと5
2024年にパ・リーグを制覇したソフトバンクで長くショートのレギュラーを張っているのが今宮健太だ。プロ15年目、33歳となった今季も133試合に出場して打率.262、6本塁打、39打点。通算98本塁打を放っており、節目の100号に到達するのも時間の問題だろう。
攻守で欠かせない存在の今宮にとって、来季はもうひとつ節目の記録が迫っている。NPB史上4人目となる通算400犠打だ。
2024年も25犠打を記録し、積み上げた数字は395。順調にいけば来季中に川相昌弘(533犠打)、平野謙(451犠打)、宮本慎也(408犠打)に次ぐ大台到達となる。
明豊高時代は高校通算62本塁打を放ったスラッガーだったが、プロ入り後は2番打者として地味な役回りも厭わずチームに貢献。それだけ長くレギュラーを務めている証でもあり、誇れる記録だ。
12球団最多35犠打の中野拓夢でも成功率.929
さらに今宮の高いスキルを証明しているのが送りバント成功率。企図数15以上の選手を対象にしたランキングは下の通りとなっている。なお、バントを試みて打者がアウトにならず、かつ走者が進塁したケースも追加されるため、公式記録の犠打数と異なる場合がある。
今季、送りバント成功率10割は今宮健太以外に菊池涼介(広島)、松本剛(日本ハム)と3人いるが、その中でも今宮の企図数26回は菊池、松本の17回を大きく上回る。確実に走者を進めたい場面でミスなくバントを決めてくれる存在は、ベンチにとっても心強い限りだろう。
ちなみに4位は小深田大翔(楽天)の.966、5位は太田光(楽天)の.958、6位は若月健矢(オリックス)の.952、7位は鈴木大地(楽天)の.938、8位は田宮裕涼(日本ハム)の.933と続く。
12球団最多の35犠打を記録した中野拓夢(阪神)と同2位の26犠打を記録した中村悠平(ヤクルト)は成功率.929にすぎない。なかなかスポットライトを浴びることはないが、チームへの貢献度という点では、今宮の成功率10割は決して見過ごせない記録だ。
川相昌弘の世界記録まであと138
かつて「バントの名手」と呼ばれた川相昌弘の533犠打はメジャーリーグも含めた世界記録。今宮は138差に迫っており、仮に今季同様25犠打ずつ積み上げていけば6年後に世界記録更新となる。
まだ33歳で、パワー不要の送りバントは年齢を問わないことを考えると決して不可能ではない。
推定年俸3億円を稼ぐ生え抜きのスターは“生涯ホークス”を宣言している。目下の期待は節目の400犠打と宮本慎也を抜いて歴代3位浮上。さらにその先に、うっすらと世界の頂が見える。
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記事:SPAIA編集部