店主の目利きが効いた「お刺身盛り合わせ」は鮮度抜群!尼崎市尾浜の『酒肴 のっぽさん』 尼崎市
尼崎市の尾浜町に毎朝地元市場で仕入れる鮮度の高い旬の魚をはじめ季節感のある創作料理と和食がいただける『酒肴 のっぽさん』へ行ってきました。
お店の場所はJR立花駅と阪急塚口駅の中間くらいで五号橋線沿いにあります。
店内は温かみのある落ち着いた照明に木のぬくもりが感じられほっと一息つける空間。座敷とカウンターの両方があるので、家族や会社の飲み会はもちろん一人でもふらっと立ち寄れます。
店主は、一年間料理の専門学校に通ったのち京都の和食店や有馬の旅館で働かれた経験のある和食一筋のベテラン料理人です。店名の『酒肴 のっぽさん』の由来を聞いてみるとご自身の背が高く友人からこのあだ名で呼ばれていたので名づけられたそうです。
ちなみに身長は182cmで調理場は客席より少し低めになっているので、料理を運んできた時想像していたよりも背が高い店主をみて驚かれたり、お店の由来から会話が弾むことも多いそうです。
今回筆者は常連さんがよく頼むという「お刺身盛り合わせ」とオープン当初からあるメニューで人気だという「鴨ロース旨煮」の2品を注文しました。運ばれてきたお刺身は想像以上の豪華さで、毎朝店主自ら市場へ行きその目利きで新鮮な魚介類を仕入れています。この日のラインナップは、生桜えび、生ホタルイカ、鱧、本マグロ、炙りサーモン、赤貝などです。
本当に新鮮でないとなかなか食べられない「生のホタルイカ」を試食します。茹でたホタルイカも筆者は好きでよく食べるのですが、やはり生は格別で身は柔らかく濃厚な旨味を堪能できます。
さらにこれも春を感じさせる「生桜えび」。乾燥されたものはよくみますが生でいただくことはめったにありません。身がふっくらとして大きく、噛むたびにえびの甘みが口いっぱいに広がります。
さらに少し季節を先取りした徳島県産の「鱧」をいただきました。真っ白な身はふわふわで上にのった梅肉がアクセントになっています。
さらに驚いたのがこの「赤貝」で、普段筆者は少し苦手意識があってあまり食べないのですが同店で出されたのは今朝仕入れたばかりの鮮度が高いものなので、コリコリとした食感が楽しめ噛むほどに甘みが増し「赤貝ってこんなに美味しいものだったのか」と再認識させてもらいました。
「鴨ロース旨煮」は有馬の旅館時代からのレシピで醤油ベースのタレで煮込んだものです。鴨は火加減がとても難しく火を通しすぎると硬くなり、弱ければ生っぽくなってしまうのですが、長年の経験を活かしその難しい火加減を季節やその日の気温によって変えられています。
しっかり鴨に味が染み込んでいるのでからしや柚子胡椒もそえてあるのですが、筆者は何もつけずそのまま食べるのが一番美味しかったです。皮目を炙っているので香ばしさと脂身の部分が甘く、お肉はしっとりやわらかで長年愛されているメニューなのも納得です。
厳しい修行を乗り越え自身のお店を持ちたいとの想いで同店をオープンされて13年目になるそうで、店主の優しいお人柄と美味しい料理でゆったりした時間を過ごしてはいかがでしょうか。
場所
酒肴 のっぽさん
(尼崎市尾浜町1-30-11)
営業時間
17:00~23:00(フードL.O.22:00、ドリンクL.O.22:30)
定休日
木曜日、第3水曜日