〈宇陀市〉美しすぎる碧の絶景!龍神が棲む奈良の秘境『龍鎮の滝』
超穴場!? 太古の火山活動が生み出した渓谷美
室生火山群が約1万5000年前の火山活動で作り出した自然景観が美しい室生赤目青山国定公園。深谷龍鎮渓谷は室生ダムにそそぐ深谷川流域に広がる渓谷地帯で、その清らかな水辺は奈良県が選定する「やまとの水」にも選ばれています。
川には大きな岩がゴロゴロとしていて、山添村の鍋倉渓のような風景。川の上にはしめ縄が張られ、うっそうとした森と苔むした岩が神聖な雰囲気を醸しています。川の透明度も抜群で、川底の岩がはっきりと見えるほど。
「龍鎮橋」が渓谷への入り口
渓谷へはダム湖を周回する道を進んでいきます。駐車場はなく近くに広い路肩がありますが、室生ダム管理事務所の駐車場に停めて20分ほど歩くか、近鉄室生口大野駅からも徒歩40分ほどなのでハイキングがてら歩いていくことをオススメします。
赤い欄干に擬宝珠のついた「龍鎮橋」が目印。橋の脇に渓谷へと向かう道があります。ところどころ舗装されていますが、石がゴロゴロしていたり、雨の日の直後だと足を滑らせたりと足元は不安定なので、できるだけ露出の少ない服装に運動靴がベター。
龍神を祀る「龍鎮神社」
遊歩道をてくてく歩いていくと石の鳥居が見えてきます。これが龍鎮神社の入り口。
龍鎮神社は同じ宇陀市にある海神社が雨ごい祈祷のために、約500年前の安土桃山時代に創建した境外摂社ですが、それ以前からも自然崇拝の場として神聖視されていたようです。
境内には川を挟んで拝殿と本殿があり、ご祭神は龍神として知られる高龗神を祀ります。高龗神は丹生川上神社上社(川上村)のご祭神としても有名ですよね。
ダムができてからアクセスがよくなりましたが、もとは人の侵入を拒むかのような山奥の秘境に存在していたようで、祈祷を行う聖域にはうってつけの場所だったんでしょうね。
拝殿
本殿龍神が棲む「龍鎮の滝」
滝壷は神域。中に入って泳ぐのは絶対にやめましょう。
そして神社の隣にあるのが、ご神体ともいうべき「龍鎮の滝」です。滝そのものは落差約4mの渓流瀑ですが、注目は龍神が棲むという大きな滝壷。底まで透き通った清らかな滝壷は、天気や角度によって、エメラルドグリーンやコバルトブルーに見えます!
近づくときは落ちないように注意!
上から見るとさらに綺麗!
また神域に出る大蛇の目を見ると病気になるという言い伝えも残されており、昔の人はヘビを見たら一目散に逃げ去ったんだとか。皆さんも道中ヘビにはご注意くださいね…
施設情報
名称:龍鎮の滝(深谷龍鎮渓谷)
ふりがな:りゅうちんのたき(ふかたにりゅうちんけいこく)
住所:宇陀市榛原荷阪
駐車場:なし