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期限切れの日焼け止めが原因か 10歳男児が重傷の日焼けで痛々しい姿に(英)

Techinsight

夏休みに家族旅行へ出掛けた10歳男児。最終日に最後のプール遊びをしてから帰国の飛行機に乗り込むと、体調不良を訴え始めた(『Nottingham Post 「Family's Cape Verde holiday horror after 10-year-old son left needing surgery for burns - despite wearing factor 90 sun cream」(Image: Natalie Harvey)』より)

このほど、旅行先でプールを楽しんだ10歳男児が、日焼けにより体中に大きな水ぶくれができるほどの重度の火傷を負った。旅行先で購入した日焼け止めをしっかり塗っていたにもかかわらず、痛々しい状態となってしまった原因として、医師は「日焼け止めが期限切れだった可能性がある」と指摘している。英ニュースメディア『Nottingham Post』などが詳細を伝えた。

【写真】男児にできてしまった巨大な水ぶくれ

重度の火傷を負い、手術を受けたのは、イギリスに住むヘクター・ハーヴィー君(Hector Harvey、10)だ。ヘクター君は今年の夏、北西アフリカの西沖合に浮かぶ群島で構成されているカーボベルデ共和国へ家族旅行で訪れていた。

旅行の最終日、あとは飛行機に乗って帰るだけだったが、ヘクター君は旅先で出会った新しい友達と、最後にプールで遊ぶことになった。母親のナタリエ・ハーヴィーさん(Natalie Harvey、47)はイギリスで購入した日焼け止めを持ってきており、頻繁にヘクター君に塗っていたのだが、最終日になって日焼け止めを使い切ってしまった。

当時は気温が29度を記録しており、そんな中で日焼け止めを塗らずにプールで遊ばせるわけにはいかなかった。そこで、ナタリエさんのパートナーであるベンさん(Ben、40)が、リゾート施設の売店でSPF90のスプレー式日焼け止めを17.1ポンド(約3183円)で購入し、それを塗ることになった。

ヘクター君は、プールに入る30分前には日焼け止めを塗り終えた。日差しの強い日だったため、最後のプール遊びを楽しんでいる間も、ヘクター君は何度か塗り直し、日焼けしないように気を付けていた。

その後、帰国便に乗っていたとき、ヘクター君に異変が起き始めた。ヘクター君は暑さや体調不良を訴え、機内で嘔吐してしまったのだ。それからフライト中、ナタリエさんはずっとヘクター君の体をタオルや氷などで冷やすことになった。

先月24日にバーミンガム空港に到着したが、ヘクター君の体調は一向に良くならなかった。ナタリエさんは、緊急性が高くない場合用の救急電話番号「111」に連絡し、ヘクター君の症状について相談した。最終的に、ヘクター君は近くの病院「Queen's Medical Centre」へ運ばれた。

ヘクター君を診察した医師によると、ヘクター君は体表の9%の火傷を負っており、両肩、胸の上部、背中に複数の大きな水ぶくれもできていた。

ナタリエさんは、「直径8センチにもなる大きな水ぶくれができていたんです。水でパンパンに膨れていて、酷い状態でした。多くの水ぶくれができていて、思うように動けないほどでした。水ぶくれが破裂してしまうのではないかと思い、怖かったですね。日焼け止めを塗っていたのに、なぜこんなことになってしまったのだろうと思いましたよ」と、当時を振り返る。

旅行先で購入した日焼け止めを使ったのは、ヘクター君とベンさんの2人だけだった。ヘクター君ほどではないが、ベンさんもひどい日焼けをしてしまっていた。医師はヘクター君の症状を見て、使用した日焼け止めが期限切れだったか、あるいは偽造品だったのではないかと、ナタリエさんに伝えた。

帰国した翌日の先月25日午前11時半、ヘクター君は安全に水ぶくれを除去するために、手術を受けた。5時間にも及ぶ手術を終えてすべての水ぶくれを取り除いてもらったヘクター君は、上半身に包帯をグルグル巻きにした状態で、しばらくの間を過ごすことになった。

ナタリエさんは、「こんな可哀そうな経験をさせてしまって、心が痛いです。子どもたちはサメと一緒に泳いだり、ウミガメがビーチで卵を産み、それが孵るのを見たりして楽しんでいたのに、悪い思い出になってしまいました。辛いことを全部取り去ってあげることができるのなら、取り去ってあげたいです。責任を感じますし、親として失格です。旅行のことを考えると、ヘクターの日焼けによる火傷のことも考えてしまうので、旅行の思い出が台無しです」と、悲痛な思いを打ち明けた。

先月28日に退院したヘクター君は現在、火傷の傷を治すために直射日光を避ける必要があり、日常生活の行動が一部制限されてしまっている。ナタリエさんは、「売店ではイギリスブランドの日焼け止めが売っていなかったので、あの日焼け止めを買うしかありませんでした。知らないブランドや信用できない製品を買わないように気を付けてください」と、注意を呼び掛けた。

なお、2022年6月にも、米在住の女性が期限切れの日焼け止めを使用し、酷い熱傷を負ってしまったケースが発生していた。この女性は最終的にII度の熱傷と診断され、完治するのに2~3週間もかかっていた。

画像は『Nottingham Post 「Family's Cape Verde holiday horror after 10-year-old son left needing surgery for burns - despite wearing factor 90 sun cream」(Image: Natalie Harvey)』『Metro 「Boy gets so badly sunburned he needed surgery after using ‘expired’ suncream」(Picture: Kennedy News & Media)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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