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世界三大絶勝の断崖絶壁「東尋坊」と 74もの源泉を持つ北陸屈指の温泉「あわら温泉」 福井県北部のおすすめ観光地 (福井県)

鉄道チャンネル

崖の上から見ると切り立った崖の形状がよくわかります

2024年3月に北陸新幹線の金沢~敦賀間の延伸した北陸地方では、10月1日~12月31日まで「北陸デスティネーションキャンペーン(北陸DC)」が開催され、各地域の魅力を発信するキャンペーンなどが各所で実施されています。3月の延伸以前は新幹線が通っていなかった福井県ですが、この北陸新幹線開業により、県内に4つの新幹線新駅が新しく開業しました。

2024年3月の北陸新幹線延伸で福井県内には4つの駅が開業

今回はそんな福井県内の、有名な名所から今まであまり知られていなかったけどおすすめの場所までを、何度かに分けて紹介していきます。今回は、福井県北部にある有名な観光スポットを紹介します。

世界三大絶勝のひとつ、奇岩が並ぶ断崖絶壁の海岸・東尋坊

東尋坊は、福井県北部にある奇岩が海に突き出る断崖絶壁の海岸です。他の地域ではなかなか見れれない、貴重な景色ですので、近くに行った際には必見の場所になります。

東尋坊の崖、上に居る人が豆粒のようにみえます

この約1kmにわたって続く断崖絶壁の景色は、柱状節理(ちゅうじょうせつり)と呼ばるれ地形です。

柱状節理とは、溶岩やマグマが冷えて固まるときにできる柱状の割れ目のことで、地表近くまで上昇したマグマが冷えてる際に体積が小さく縮むため、その際に六角形や五角形の柱状の形状ができるという地形です。東尋坊では、この柱状節理でできた絶壁の上などを歩いて散策することが出来るようになっています。

崖の上から一面に広がる日本海の眺望が楽しめます

東尋坊ほど大規模な柱状節理は世界的にみても珍しく、「柱状節理世界三大絶勝」の一つに数えられており、日本国内の国の天然記念物にも指定されるとともに、日本の地質百選にも選ばれています。

東尋坊の険しく続く岩壁の最も高い場所では、約25mもの高さがあり、崖の上から海面を覗くと足がすくむような景色です。

足がすくむ高さの崖の上から見ると岩の形状がよくわかります

切り立った崖が並ぶ東尋坊ですが、場所によって海面の近くまで歩いて降りることができるため、観光に来た人たちは、上から遠くの展望を眺めたり、崖を降りて海のちかくまで行ったりと、思い思いの過ごし方を楽しむことが出来ます。

道が出来ている場所もあるので、周囲を気ままに散策することができます

ここは西側を向いた海岸線ですので、日本海に太陽が沈む様子を眺めることが出来るため、夕陽の絶景ポイントとしても知られています。年に数度だけ、グリーンフラッシュが見られる場合もあるようですよ。

眺めが良い東尋坊からは、天気が良ければ日本海に沈む夕陽がきれいです

東尋坊では遊覧船が運行されていますので、海の上から雄大な景色を眺めることもできます。お時間があれば是非、会場からの景色を楽しんでみてください。(出航場所や運行状況は、東尋坊観光遊覧船のホームページでご確認ください。)

海の上から見る東尋坊も格別です

東尋坊バス停や駐車場付近は、約300mにわたる商店街になっており、新鮮な海の幸を味わえる飲食店やカフェ、お土産さんなどが軒を連ねていますので、ここを散策してみるのおすすめですよ。また近くには、東尋坊タワーという、海抜100m 地上55mの展望台があり、白山連峰をはじめ眼下に東尋坊・雄島・越前海岸などが一望できます。

東尋坊の商店街で新鮮な海産物や軽食を楽しんでみては

東尋坊(福井県坂井市三国町安島)へのアクセスですが、自動車なら福井駅からは約45分、北陸自動車道の金津ICからは車で約15分です。

公共交通機関利用であれば、
・金沢・東京・大阪・名古屋などから、北陸新幹線 JR新幹線「芦原温泉駅」→ 京福バス(約40分)→「東尋坊」バス停下車
・福井駅→えちぜん鉄道三国芦原線(約40分~50分)「三国駅」もしくは「あわら湯のまち駅」→ 京福バス(約5~10分)「東尋坊」バス停下車
・福井駅からハピライン福井利用 → 「芦原温泉駅 」→ 京福バス(約40分)→「東尋坊」バス停下車

北陸屈指の人気温泉「あわら温泉」

東尋坊からは10km程度、車だと約15程度の場所にある、北陸でも有名な温泉地が「あわら(芦原)温泉」で、北陸新幹線の芦原温泉駅が2024年春に開業しました。

ここは1883(明治16)年に開湯し、関西から程よい距離にあり、冬場の越前ガニ人気などで多くの集客があることから「関西の奥座敷」と呼ばれている北陸有数の温泉地です。

あわら温泉

「あわら温泉」の泉質は、リウマチや慢性皮膚炎などに効能があるとされている含塩化土類食塩泉が基本ですが、なんと74本もの源泉があるそうで、各旅館・ホテルなどがそれぞれ持つ自家源泉の井戸を用いて効能が少しずつ異なる温泉を楽しむことが出来るそうです。

74もの異なる源泉を持つあわら温泉

えちぜん鉄道「あわら湯のまち駅」から徒歩すぐの場所には、無料で入れる足湯の「芦湯(あしゆ)」がありますので、疲れをいやすのに最適です。この芦湯にも、2本の源泉とそれを混ぜ合わせた3種類の温泉が楽しめるそうです。

近くの「あわら温泉屋台村 湯けむり横丁」には、小規模な屋台風のお店が連なり、地元の人と旅人が気軽に交流ができる場となっています。

あわら湯のまち駅のロータリー前にある「あわら温泉屋台村」

グランディア芳泉
約30のホテルや旅館などが点在する「あわら温泉」ですが、今回は「グランディア芳泉」という、モダンな和風旅館の宿泊体験をレポートします。

あわら温泉 グランディア芳泉

館内を進むと、奥に日本庭園があり、折々の美しい表情を見せてくれます。

館内の日本庭園

今回利用したした部屋は、広々とした和室の部屋でした。他にも、和室にベッドの部屋や、リビング付きの和洋室など様々なタイプの部屋があり、露天風呂付客室は33もの趣の異なる部屋が用意されているようです。部屋の中が恐竜で彩られている恐竜ルームはファミリーに人気です。

和室以外にも色々な種類の部屋があります

今回利用した部屋からは、目の前一面に広がる田んぼ・田園風景が眺められ、都会の喧騒を離れてゆったりするにはもってこいの、特別なビューが味わえました。

遠くまで続く田園風景が眺められます

この宿の大浴場、天上のSPA「月の湯」「星の湯」には、大風呂、ひのき風呂、寝湯、かけ湯、サウナ風呂、水風呂、露天棚湯などがあり、眼下に広がる田園風景を楽しみながら、ゆっくりと入浴することが出来ます。

ディナービュッフェ
夕食は、JALファーストクラス機内食の監修をしたこともある総料理長が提供するディナーブッフェを味わってきました。

オープンキッチンになっている会場内では、調理人が色々なメニューを目の前で調理の仕上げをしてくれ、そのまま料理を提供してくれます。

目の前で焼かれる貝や魚串、ステーキなど、食欲をそそります

北陸の新鮮な海の幸を使ったお寿司を、目の前で握ってくれます。

お寿司は目の前で握ってくれます

その他にも、地元の名物料理や天ぷらをはじめとした多彩な料理が揃い、とても全ては食べきれません。

和洋中と色々なものが揃います

このビュッフェでは、アルコール類も含め飲み放題でした。生ビールをはじめ北陸地方の地酒なども揃い、自分の好きな飲み方で楽しむことが出来ます。

下写真の一番右の日本酒「女将」は、あわら温泉の温泉宿の女将達が利き酒師の資格を取得して、稲を植えての米作りから、蔵に足を運んでの酒造りの作業までに関わって誕生させた特別な日本酒です。ぜひ、あわら温泉に来て、味わってみてください。

右の日本酒「女将」は、芦原温泉でぜひ味わいたいお酒です

食後のデザートには、ケーキやアイス、フルーツなどが並びます。

食べるのがもったいない可愛さです

北陸の海産物から、肉、お茶漬け、デザートまで、色々なものを少しずつ味わおうとしましたが、とても全ての種類は食べ切れません。どれもとても美味しくて大満足でした。

色々なものを少しずつ食べたくなります

グランディア芳泉の特徴としては、ビールやジュースなど好きなドリンクをラウンジで自由に飲むことが出来る、オールインクルーシブでのドリンク提供を採用していることがあげられます。(時間により提供されるドリンクは異なります)

このラウンジで体験できる、温泉卵作りは、お子様連れにも人気がありますので、宿泊の際には体験してみてくださいね。

各種のドリンクが自由に飲めるラウンジ

今回ご紹介したあわら温泉ですが、北陸新幹線の「芦原温泉駅」が開業したことから、関東・関西・中部などからでもアクセスがとても便利になりましたので、北陸の旅を検討する際の宿泊地としてご検討ください。

今回は、福井県北部の有名な観光地である「東尋坊」と、北陸新幹線の新駅開業により今までよりも便利になった「あわら温泉(芦原温泉)」をご紹介しました。この2つは北陸地域で非常に人気の場所ですので、旅行の際に立ち寄ってみるのはいかがでしょう。

引き続き、福井県内の観光名所を、何度かに分けて紹介していきます。

鎌田啓吾
(鉄道チャンネル)

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