「Netflix版デアデビルは観ないように」 ─ 「デアデビル:ボーン・アゲイン」当初スタッフにお達しあった
マーベル・ドラマ「デアデビル:ボーン・アゲイン」は綱渡りとも言える大胆な製作舞台裏が知られる作品だ。もともと別会社であるNeflixで展開されたシリーズがマーベル・スタジオに合流、で新始動した物語。当初は版の物語を「断ち切る」意向だったが、ここには徹底した決別の意思があったようだ。
「ボーン・アゲイン」で編集を務めたステファニー・ファイロは米Awards Radarにて、「当初の方針では、Netflix版『デアデビル』から離れることになっていました。実は、“Netflix版は観ないように”とお達しがありましたよ」と明かしている。「編集の仕方に影響を与えたくなかったから」というのが、その理由だ。
しかし「ボーン・アゲイン」は、脚本家ストライキによる製作中断のタイミングで企画見直しが入り、Netflix版を踏襲するよう方向転換。登場予定のなかったフォギー・ネルソン(エルデン・ヘンソン)やカレン・ペイジ(デボラ・アン・ウォール)も復帰した。
ファイロによれば、制作スタッフはこの時にNetflix版クリエイティブの参考を許されたという。「一度全て再構築して、違う方針が決まってからは、Netflix版に立ち戻ったんです。Netflix版シリーズから仮音楽を使えるようになったし、ダークな雰囲気に戻ることができたんです」。
結果としてマーベル・スタジオ作品としては屈指のハードな作風となった「デアデビル:ボーン・アゲイン」は好評を博し、シーズン2の配信が2026年3月に決定。撮影が進められており、同じNetflixシリーズ「ジェシカ・ジョーンズ」のクリステン・リッターも復活する。今度は旧シリーズの世界観をはじめから引き継ぎながら、引き続き地に足着いたシリーズとなることに期待したい。
「デアデビル:ボーン・アゲイン」はディズニープラスで独占配信中。