ウクライナ人は直前までまさか戦争が始まるとは思ってもみなかった
2022年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻。1月21日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、ウクライナ人ジャーナリストのボグダン・パルホメンコに戦争が始まった時の首都・キーウの状況を伝えてもらった。
ボグダン「我々はまさか戦争なんか始まるとは思ってなかったんですが、欧米のメディアが1か月前くらいから凄く煽りだしたんです。ただ我々の感覚では全く平和だし、戦争なんか絶対起こるとは思ってなかった。日本大使館からも『今のタイミングで逃げて下さい』と電話が何度かありました。でもウクライナ国民の多分7~8割くらいは戦争が起きるなんて信じてないんですよ。ですが急に1晩で戦争が始まったんです。もう生活がひっくり返りました。僕は1度日本に移る時、大変なことがあったんです。だから違うところに移るっていう考え方はありませんでした。来るなら来い!と待ち構えるしかない。戦争が始まったら近くのスーパーであったりとか、ATMでお金引き出したりとか、車にガソリン入れたりだとか、それで何とか耐え忍びました。でも一時期は僕のパスポートもロシアのパスポートになるであろうと覚悟はしたんです。ただ1つ気になったのは日本の報道とか聞いてると、ロシア寄りの意見が多かったんです。僕はウクライナ人で僕みたいなことを話せる人って出てこないだろうと思ったから情報発信だけはしたいなと思って皆様にお伝えしてきました」
大竹「ウクライナのどこにいらしたんですか?」
ボグダン「キーウにいました。首都で大統領官邸の近くだったので、ここが壊滅的な被害を受けることはないだろう。政権を取られた時に、このエリアからウクライナ全土をコントロールしなくてはいけないから、ある程度ダメージは受けるかもしれないけど、死ぬことはないかなと自分の中に安心みたいなものはありました」