汐見台地区 移動販売で買い物支援 マルエツが磯子区で初
磯子区の汐見台地区でこのほど、スーパーマーケット「マルエツ」による移動販売が区内で初めて始まった。買い物難民の解消を目的に、屏風ヶ浦地域ケアプラザと磯子区社会福祉協議会、地元の自治会や社会福祉協議会などが協力して実現。今後も毎週火曜日に移動販売車が同地区を訪れ、地域住民の買い物を支援していく。
11月26日の午後2時30分ごろ、汐見台第二愛育園駐車場に停まった移動販売車の前に多くの買い物客が集まっていた。車はマルエツ井土ヶ谷店=南区=から配車され、野菜や果物、肉といった生鮮食品から、パンや菓子、惣菜など約400品目が並ぶ。移動販売手数料として買い物点数に応じて上限55円の手数料が加算されるが、全ての商品を店舗と同じ価格で購入することができる。
磯子区社協によると、初日は34人が利用したという。汐見台自治会連合会の岡道子会長は「高齢者が多いエリアなので、買い物で困るという声を聞いていた。皆さんの協力で実現できたので、不便さが多少でも解消できれば」と期待する。
閉店で「不便」の声
同地区では今年9月16日、汐見台中央商店街内で20年以上にわたって営業していた「Aコープ汐見台店」が閉店。地区の中央部に立地し、配達にも対応していたスーパーがなくなったことで、地域住民から買い物に困るという声があがっていたという。
そこで、同連合会や同地区社会福祉協議会が、ケアプラザへ相談。磯子区社協や横浜市内各地で移動販売を展開するマルエツの協力を得て、移動販売の実現にこぎつけた。実施は毎週火曜日の午後2時30分から3時の間となる。
マルエツは健康支援や買い物支援、地域住民の見守り、地域コミュニティの形成などを目的に、市内各地で移動販売を展開している。金沢区では並木3丁目エリアですでに行っているが、磯子区では今回の汐見台地区が初めてとなる。
(株)マルエツで移動スーパー導入担当課長を務める阿曽伸也さんは「買い物によってコミュニケーションが生まれたり、高齢者の見守りにもつながる。要望に応じて他地域でも検討していく」と話した。