「ベネトン」のアートディレクターを務めたオリビエーロ・トスカーニが死去
オリビエーロ・トスカーニ(Oliviero Toscani)が1月13日、死去した。82歳だった。闘病中だったとみられる。インスタグラムの公式アカウントで家族が「オリビエーロは次の旅に出ました」と伝えている。オリビエーロ・トスカーニは1942年にイタリアのミラノで生まれ、チューリッヒ芸術大学で写真とデザインを学んだ。カメラマンとして多くのブランドのキャンペーンを手掛けてきた。
オリビエーロ・トスカーニが日本でも知られるようになったのは、イタリアのカジュアルブランド「ユナイテッド カラーズ オブ ベネトン(UNITED COLORS OF BENETTON)」の広告キャンペーンだった。エイズや人種差別など、社会的課題をフィーチャーし、これまでのファッション写真のイメージとは全く異なる表現で多くの注目を集めた。
1990年に雑誌「Colors」を創刊すると、1993年にはイタリアのトレヴィーゾにあるベネトングループのアートスクール「ファブリカ(FABRICA)」を考案し、設立した。「ファブリカ」建築家の安藤忠雄が設計を手掛けた。オリビエーロ・トスカーニの父親もフォトジャーナリストだった。