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「黄色靱帯骨化症」から選手復帰目指す バスケ・ランポーレ三重の北森さん

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復帰への思いを語る北森さん=名張市鴻之台1で

難病乗り越え「勇気と元気を」

 三重県名張市が拠点の社会人バスケットボールチーム「ランポーレ三重」選手兼GMの北森郁哉さん(29)は、難病と闘いながら復帰を目指している。「同じような境遇の人に、少しでも勇気と元気を与えられたら」と思いを語る。

 同市出身の北森さんは、小学生のころに競技を始め、19歳でプロデビュー。Bリーグ「東京サンレーヴス」などでプレーした後、22歳の時に地元でランポーレを立ち上げた。

昨シーズンの公式戦でプレーする北森さん(本人提供)

 しかし、昨年5月ごろ、試合形式の練習中に接触プレーで首を強打した。そこから下半身のしびれを感じ始め、試合を重ねるごとに悪化。それでも痛みに耐えながら、6月からの「男子東海・北信越ブロックSB‐2リーグ」を戦い抜き、最終戦を除く全試合に出場した。

 だが、シーズンが終了した12月には歩行すら困難な状況に陥った。三重大学医学部附属病院での精密検査の結果、国指定の難病「胸椎黄色靱帯骨化症」と診断。脊髄の後ろにある靱帯が骨のように硬化し、神経を圧迫する病気で、プロ野球の投手にも多い。医師からは「10万人に1人」と告げられたという。

 「まさか自分が」。診断に大きなショックを受けたが「選手を続けるなら必要」との医師の勧めで、手術を受けることを決意。手術は2月13日にあり、予定より長い7時間に及んだが、成功した。

 北森さんを精神的に支えたのは、チームメートや家族、スポンサーの存在だった。特に、あるスポンサーの社長は「選手として戻ってくるのを待っている」と激励。その言葉は、北森さんの心に火をつけた。

 術後のリハビリは、車椅子での生活に始まり、歩行器を使った訓練、筋力回復のトレーニングと続いた。18日間の入院生活を経て、退院後は地元のトレーナーとともにリハビリを継続している。

 まだしびれは残るものの、手術前より軽減し、少しずつ本来の動きを取り戻しつつあるという。目指すは今シーズンでの復帰だ。

2児の父として

 北森さんは自身の難病について、SNSで発信し続けている。診断時にインターネットで情報を収集し、同じ病を乗り越えたアスリートの存在に勇気づけられたからだ。

 「子どもたちが大きくなり、記憶に残るまでバスケットボールを続けたい」。3歳と1歳の子を持つ父として、選手として、再びコートに立つ日を信じて挑戦を続ける。

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