既成政党だから良い、悪い、という時代は終わった?
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時30分~17時、火~金曜日15時30分~17時35分)、6月16日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。「混迷の都議会選挙」というテーマで、22日に投開票を迎える東京都議会議員選挙について解説した。
角谷浩一「参議院選挙が近いので、都議選は毎回、その前哨戦になる。それから国政の状況を反映する、といわれます。逆に都議選の結果を見て各党も中央の政策を練り直す、攻め方を変える、といったことが起こるんです」
長野智子「なるほど」
角谷「きのう投開票があった尼崎市議選。定数42で、東京と比較するのは簡単でないですけど、トップ当選が参政党なんですね。そしてN党、れいわ、日本保守、と当選しています。自民党は6、立憲は2、公明12、共産3、維新7、国民1、という結果です。既成政党だけではなくなってきている、と」
長野「そうですねえ」
角谷「これだけある中で参政党がトップというのは、特筆すべきことなんですね。共同通信の都議選の調査を見ますと、127議席を争って300人ぐらいが出ている。自民の支持率が16(%)、立憲が11、共産も11、都民ファースト10、国民6、公明5、れいわ4、保守4、参政3、再生の道3、社民・維新・生活ネット・無所属がそれぞれ1、未定が17%。尼崎とずいぶん、違いは出ますね」
長野「はい」
角谷「一方でフジサンケイグループによる参議院選挙を前提とした調査では、自民党が24.7、立憲が6.8、維新が2.7、公明3.3,国民7.9、共産2.6、令和3.5、参政3.9……などと続く。サンプルの取り方も様々だし、どこが正しい、間違い、ということではないと思う。ただ、いずれも自民党に強さが出ているのは間違いない」
長野「うん……」
角谷「裏金問題が尾を引いていて公認がとれなかった人もいる、一方で裏金議員と呼ばれる人が司っている支部もある。これを有権者がどう見るか。ただ、いままでのデータを見ると自民党がダメ、というわけでもない。一方で政党が広がってきているので、散らばっていくかもしれない、という見方は出ると思いますね」
長野「話が戻りますけど尼崎市の結果は各党、どう受け止めているんですか?」
角谷「参政党がトップというのは衝撃だと思います。どう受け止めるか、という分析は各党行なっているでしょう。それと同時に尼崎は兵庫県、兵庫は県政でも混乱が続いている。それから政党が乱立する、という意味ではいま、いろいろな実験を地域政党がしているのかもしれない。この結果がどう中央政界につながるかは分析が必要だと思う」
長野「なるほど」
角谷「ただ、こういう結果を見ると既成政党だから良い、悪いなど、その中から判断するという時代は終わったのかな、という感じがしますね」