コンサート収益・募金で義援金 23万円を能登へ 名張第九を歌う会
三重県名張市の市民グループ「名張第九を歌う会」は12月20日、市内で開いたコンサートの入場料の一部と、会場に設置した募金箱に寄せられた現金計23万6612円を能登半島への災害義援金を受け付けている市社会福祉協議会に届けた。
同会は1991年に発足し、現在は10代から80代の52人が所属。年末にベートーベンの交響曲第9番「第九」を合唱するコンサートを開いており、今年は15日に実施した。オーケストラの演奏と共に応援メンバーを加えた73人が歌声を披露し、会場には646人の観客が詰めかけた。
第九には「全ての人々は兄弟となる」などの歌詞があり、博愛のメッセージが込められているという。同会はその精神から、2016年の熊本地震でチャリティーを実施。能登半島地震を受け、今年も実施を決めた。
この日は同会の松岡寿夫代表ら3人が市総合福祉センターふれあい(丸之内)を訪問。松岡代表は「度重なる災害を目にし、なんとか我々も手助けができないかと考えた。少しでも復興に役立てば」と話し、同社協の杉本丈夫会長に現金を手渡した。
杉本会長は「1月には地震が、9月には水害が起こり、繰り返し災害に遭われた方もおられる。その方々の支援に活用させて頂きたい」と述べた。
同会が届けた現金は半分が日本赤十字社を通じて地震災害義援金、残り半分が赤い羽根共同募金を通じて大雨災害義援金として被災地に送られる。