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犬が『ミネラル不足』になると見せる症状4つ 飼い主が日頃から意識すべきサインや対策法まで解説

わんちゃんホンポ

犬が「ミネラル不足」になると見せる症状

愛犬の健康維持に欠かすことのできない三大栄養素である「炭水化物」「脂質」「タンパク質」の働きをサポートしているのが「ミネラル」です。

犬に必要なミネラルには、「カルシウム」「鉄」「リン」「カリウム」「ナトリウム」など12種類あります。バランスよく摂取することが大事です。

犬にはタンパク質が最も大事な栄養素であるとよく言われますが、タンパク質を体を構成する材料などさまざまな用途に使用しているためです。そして、そのタンパク質を使うためには、ミネラルの存在が欠かせません。

タンパク質を十分に摂取することができていても、ミネラルが不足してしまっている場合、タンパク質が上手く体に吸収・利用されず、様々な影響が起こることがあります。

愛犬の健康状態を把握すると共に、炭水化物・脂質・タンパク質・ミネラル、その他の栄養素をバランスよく摂取することを意識しながらドッグフードを選びましょう。

1.脱毛が見られるようになる

犬が亜鉛やヨウ素、セレニウムなどの不足になると、脱毛の症状が見られるようになることがあります。

初めは、「換毛期でもないのに最近抜け毛が多いような気がする…」と感じられる程度です。徐々に全体的に被毛が薄くなり、毛質が変化したり、抜けた部位の被毛が全く生えなくなるなどの状態になることがあります。

2.疲れやすくなる

犬がカリウム、マグネシウムなどの不足になると、疲れやすくなることがあります。

元気よくお散歩に出たものの、すぐに歩くスピードが落ちてしまったり、何度も立ち止まって休むことがあったり、飼い主に抱っこを要求するなどすることがあります。

軽めのお散歩を終え、お家に帰ってくると、ごはんも食べずに寝てばかりいる。運動をした後はぐったりしていることが多くなった。このような症状が見られることがあります。

3.短期間で体重が減少する

犬がマグネシウム不足になると、短期間で体重が減少することがあります。

犬の体は分厚い被毛で覆われています。とくにダブルコートや長毛種であると、見た目の変化だけでは、体重の減少に気づけない可能性があります。

ごはんを食べる量まで減ってしまったときは要注意です。成犬や老犬であれば、筋肉の減少にも繋がるため、疲れやすくなったり、歩行が困難になったり、寝たきりになる恐れがあります。

子犬であれば、成長の妨げになってしまうことがあります。日々の体重の変化を把握し、急激な体重の減少があれば、すぐに動物病院で相談しましょう。

4.被毛にツヤがなくなる

犬がリン不足になると、被毛にツヤがなくなることがあります。

乾燥し、パサパサしたり、ゴワゴワしたり、手触りが悪くなったと感じられることがあります。ブラッシングをしているとき、引っかかりやすくなったと感じられることがあります。

シャンプーやトリートメントで補うことができる場合もあるため、被毛の健康状態が悪くなっていることにミネラル不足が関係しているとは、気づきにくいです。

愛犬の「ミネラル不足」への対策法

まずは何より、今の愛犬の健康状態を把握することです。適切な健康診断を受けましょう。どんな検査を受ければいいのか分からない…という場合には、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

我が家の愛犬は遺伝的にストルバイトが形成されやすい体質であるため、ミネラルのバランスが整った療養食を与えています。ミネラルの過剰摂取を避けなければならないためです。

これは、健康診断を受けなければ、知ることのできなかったことです。

あなたの愛犬が今食べているドッグフードは、どのようなミネラルが含まれていて、愛犬に適切な量を摂取することができているでしょうか。特に食事内容に制限が必要でない場合は、総合栄養食を適切な量食べることで栄養バランスをとることができます。総合栄養食をあまり食べず、副食中心になってしまうとカロリーと満腹度は満たされますが、栄養面ではバランスが取れなくなります。バランスの取れた食生活を送ることが重要です。

まとめ

犬がミネラル不足になると見せる症状を4つ解説しました。

✔脱毛が見られるようになる
✔疲れやすくなる
✔短期間で体重が減少する
✔被毛にツヤがなくなる

手作りのごはんを食べる機会が多い犬の場合、ミネラルが不足しやすいです。逆に摂りすぎてしまうこともあるでしょう。

食事はバランスがとれていることが重要です。例えばリンを摂りすぎると、骨の形成不全を引き起こすことがあります。マグネシウムを摂りすぎると、尿路結石症を引き起こすことがあります。

愛犬の食事に不安を感じていらっしゃるのであれば、獣医師や専門家に相談しましょう。


(獣医師監修:平松育子)

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