横浜市 港南警察署 神奈川銀行支店長を表彰 顧客宅で詐欺防ぐ
港南警察署(徳原太朗署長)は2月13日、特殊詐欺を未然に防いだとして神奈川銀行芹ヶ谷支店長の高橋伸樹さんに感謝状を贈呈した。
高橋さんが詐欺を防いだのは1月8日。普段から同店を利用している男性から、支店に「電話通信会社から『料金を支払わないと電話が使用できなくなる』と言われた。引き落としがどうなっているか確認して欲しい」と電話があった。「普段は冗談が好きな明るい方ですが、電話口で動揺と焦りを感じた」と当時の様子を振り返る。
高橋さんは電話をつないだまま、電話料金が引き落とされていることを確認。そのことを伝えるも動揺は収まらず、違和感を覚えた高橋さんは男性宅に向かった。
その後、男性にも聞こえるようにスピーカーモードで男性が契約している通信会社に電話をし、引き落としができなかった場合は郵送で請求書が送られることを確認。それを聞いた男性も冷静さを取り戻し、警察に通報した。
署の担当者は「同じ時期に同様の手口の通報が多数あった」と話す。「詐欺被害にあった後に、銀行に来る人もいる。今回は事件になる前に電話してくれたのが嬉しかった。信頼に応えたくて自宅に向かった」と高橋さんは引き締まった表情で語る。同支店では、70歳以上がATMで20万円以上は引き出せないようにするなど、日頃から特殊詐欺対策を実施しているという。
今回の表彰に関して徳原署長は「港南区は金融機関が特殊詐欺を防ぐケースが非常に多い。これからも密に連携を取っていきたい」と地域連携の重要性を語った。