【絶景に感動!俵峰の氷瀑】まるで時間が止まったみたい! 真冬だけのご褒美風景「氷瀑」はこれからが見頃/静岡市
まるで時が止まったような真冬だけのご褒美絶景「氷瀑」。今年の様子を紹介します!
お得なことや楽しい情報が大好きなフリーカメラマン 望月やすこです。今回は冬だけに見られる神秘的な絶景「氷瀑」を紹介します。
「氷瀑」とは凍った滝のこと。3年前、友人に教えてもらって以来、あまりに神秘的な姿に感動して毎年行くようになりました。今年で3回目。坂道を登った標高900メートルの山中にあるので登山はちょっと大変だけど、それを凌ぐくらいの素晴らしい景色なんですよ。
話題の氷瀑までの行き方をくわしく説明
「氷瀑」があるのは静岡市葵区俵峰。JR静岡駅から車で50分程度の「お山にしてはおまち」の辺りにあります。もっとずーっと奥にあるかと思いきや案外手前。集落の駐車場に車を停め、山道を徒歩で1時間ちょっと登ると見ることができる、真冬だけのご褒美風景です。
「知ってる!行ってみたい!」という人も多いと思いますが、話題のスポットの割に行き方を説明したものが案外少ないので詳しく説明しますね。他にも行くルートはありますが、今回は最も一般的で行きやすい道の紹介です。
氷瀑を見るなら朝イチ。見頃は1月後半から2月後半まで
氷瀑は滝が凍っている状態なので、暖かいと溶けます。だから行くなら寒い日が続いた朝一番がおすすめ。
見頃はその年の気温にもよりますが、1月後半から2月後半。今年は1月12日の朝8時頃に行ってみたのですが、まだ1月上旬だったせいか7割程度の凍り具合でした。写真下側に映っている人物で、滝のスケール感が伝わるかな?
0度以下の日が続くと、氷瀑の完成度が高くなるそう。参考まで、過去に訪れた時の写真がこちらです。
そしてこちらは2年前。2月上旬に訪れた時の様子です。
目指すは「水月院」。車は1台500円の集落駐車場へ
それでは、ここからは行き方を紹介します。まずは「水月院」をナビに入力。水月院は俵峰にあるお寺です。俵峰集落に入ると、思わず「頭文字(イニシャル)Dじゃん!」と言っちゃうヘアピンカーブをいくつも通るので、とにかく安全運転を。
水月院の少し手前まで来たら、こちらの緑色の建物の前にある「石碑」を右折します。
そして「駐車場」の看板を進みます。ここで声を大にして言いたいのは「無断駐車は絶対やめよう!」です。
水月院などに勝手に車を置く人があまりに多いので、数年前から集落の方が1台500円で駐車場を用意してくれています。
この500円すら出し惜しむ人がいるそうですが、ここに停めれば管理のおじいちゃんが「今日は凍ってないよ」とか、厚着をし過ぎている人に「そんな格好じゃあ登って汗かいたら逆に汗が冷えて寒いよ!」などとお喋りしてくれるのでとっても安心。
過去には夕方まで車に戻らなかった登山者の捜索をしたこともあるそう(無事に見つかって今でもお礼に来られるとのこと)。簡易トイレがあるのもありがたいです。
登山口の目印は、まさかのPayPayが使える無人販売!
駐車場から今度は徒歩で「水月院」を目指すと、途中に「真富士山登山口」の看板があるので左折。無人販売が登山口の目印です。
ちなみに私は毎回ここで1袋300円の芋切り干しを買います。「リュックから小銭を出すのが面倒」と思っても、まさかのPayPayが使えるから嬉しい!
3年前に「荷物が増えるから帰りに買おう」と思って後回しにしたら売り切れていたので、先に買うようになりました。万が一の時の食料・行動食にもなるし!
そして、いよいよここから「大滝」を目指します。
この時期は「俵峰の氷瀑」と呼ばれていますが、本来の名称は「大滝」。けっこう大きな幅の滝です。
初めての人は人が多いハイシーズンに行きましょう!
氷瀑までは、ほぼ登りの山道です。私は普通の運動靴で行っているけど、以前にものすごく寒い日に行ったら、山道が凍っていて滑ったので「トレッキングポール」(杖)を持参しています。
山道のあちこちに霜柱ができているのもテンションが上がる〜!
実は、なんと今年初めて道に迷いました。マジで怖かったけど無事に本来の登山道に戻ることができてほっと一息。「今まで迷ったことがないのになぜなのか?」と考えて分かったのは、「今年は例年より早い時期に行ったため、山道を歩く人が少なかった」こと。
ハイシーズンの2月は週末の山道に人が大勢連なることもあるほどだったから、逆に迷わなかったのです!
なので、初めてで心配な人は混雑するハイシーズンがおすすめ。必ず誰かと行きましょう。そして上着や帽子、リュックなどを派手な色にして目立つ服装を心がけることも大切です。
「はっ!」と息を呑んじゃう不思議な風景
お待ちかねの「氷瀑」は登山道のちょっと横。登り道をそろそろ嫌になりながら歩いていると、木々の間から突然見えてきます。
茶色や緑色の山景色の中に急に大きな白いものが見えて、「え?」と思うとそれが「氷瀑」。早く近くに行きたい!と早る気持ちを抑え、ロープをつたいながらゆっくり下りましょう。目の前に素晴らしく美しい景色が広がります。
なんかすっごく不思議なんです。滝なのに水が停止してる。時間が止まったような姿を見ると「わー!」って声が出るより前に一度「はっ!」と息を呑んじゃう。滝の上までぐーっと顔を上げてつくづくと眺めてしまいます。
でも、行った際は決して近づき過ぎないでくださいね。
時々、氷柱が落ちてくる場合があるんです。少し離れた所で、滝を見ながら小型コンロでおしゃれにコーヒーを飲む人を見かけたことがありますが、私はそこまでの用意はできず、水筒の暖かい紅茶を飲みました。
それでも十二分にしあわせ。真冬だけの神秘の絶景を心から楽しめました。
というわけで今回は、まるで時間が止まったみたい!な「氷瀑」をご紹介しました。見頃は2月末頃まで! 安全に配慮して、登山に適した服装で出かけましょう。そして駐車場代の500円を忘れずに!
<DATA>
俵峰の氷瀑
静岡市葵区俵峰
駐車場 あり(1台1日500円)