脂肪吸引で腹部にクリスマスツリーのような穴が開いた女性、形成手術で笑顔に(米)
あるアメリカ人女性が2014年、「産前の体を取り戻したい」とメキシコで脂肪吸引手術などを受けた。しかし手術後まもなく、腹部の皮膚が壊死し、下腹部にクリスマスツリーのような穴が開いてしまった。それから4年後、女性は美容整形手術に失敗した被害者を救うアメリカの名医に助けを求め、形成手術を受けて大きく改善した。その手術前後の動画を今月9日、YouTubeチャンネル『E! Entertainment』が再編集して公開し、多くの人の注目を集めている。
【動画】メキシコでの手術で腹部の皮膚が壊死した女性。形成手術を受けて大きく改善した様子はこちら
2018年、米ヒューストン出身の2児の母クリスタルさん(Crystal、当時29歳)は、リアリティ番組『BOTCHED(整形手術の光と闇)』のカリスマ形成外科医テリー・ダブロウ氏とポール・ナシフ氏に助けを求めた。2014年にメキシコで受けた、産前の体を取り戻す「マミーメイクオーバー」で下腹部にクリスマスツリーのような穴が開いてしまったからだった。
パーティが好きでドレスアップして出かけるのが楽しかったというクリスタルさんは17歳で妊娠し、体重が約36.7キロ(81ポンド)増加していた。そして21歳で第2子を妊娠したものの、夫デイヴィッドさん(David)が浮気をしていることを知って自信を喪失し、裏切られた思いで胸がいっぱいになったという。
クリスタルさんは「出産前の体を取り戻し、セクシーになって夫を振り向かせたい」と手術を受けることを決意し、地元医師の紹介でメキシコに飛んだ。ヒューストンでは約448万円(3万ドル)かかる施術が、メキシコでは約149万円(1万ドル)で可能だった。クリスタルさんは乳房のたるんだ皮膚を切除して持ち上げる「バストリフト」、腹部の余分な脂肪を取り除く「腹部形成術」、自分の脂肪を吸引して臀部に注入する「ブラジリアンバットリフト」を受けた。
ところが手術翌日、クリスタルさんの下腹部の皮膚が黒く変色してしまい、医師は「壊死した皮膚を切除する必要がある」と判断し、2度目の施術を行った。
クリスタルさんは当時のことを「医師が皮膚を切除し始めた時、私はまだ意識がはっきりしていた。痛みを感じなかったものの、何が起きているのか分からず、非常に恐怖を感じた。でも患部は泡のような膿でいっぱいだったわ」と語り、こう続けた。
「医師が腹部の皮膚をどんどん切り取るのを見た母は、止めるように訴えたわ。そのため私たちは、二度とその病院には戻らなかったの。」
クリスタルさんは抗生物質を処方されることもなく、アメリカに戻ると命の危険を感じるほど体調が悪化し、母ジェイニーさん(Jaynie)のもとで4か月間療養した。患部からは異臭が漂っていたそうで、4か月間は「腹部の状態は不快感を覚えるほど。絶対誰にも見られたくない」と子供たちに会うこともなかった。また、地元の病院では「メキシコで最初の手術を受けたのであれば、診察できない」と言われ、絶望感に襲われた。
手術から4か月が経過すると、少しずつ皮膚の状態が改善し、デイヴィッドさんが患部のドレッシング材の交換を申し出た。また、彼は浮気したことを謝罪したそうだ。クリスタルさんは「彼は2人の子の父だから」とデイヴィッドさんを許し、人の視線が顔に向くようにと願い、歯の矯正とホワイトニングにお金をかけた。しかし、服を着替える時にはいつも部屋に鍵をかけて、人の前で体を見せることはなかった。
実際に、クリスタルさんは4年間で20人の医師に「腹部の形成手術はリスクが大きすぎる」と断られていた。そしてこれ以上「ノー」を突き付けられるのを恐れて、「腹部は醜い」と思いながらもそのままにしていたという。ただジェイニーさんは決して諦めず、カリスマ形成外科医ダブロウ氏とナシフ氏に連絡を取って相談した。
ダブロウ氏によると、腹部形成術を行う場合、背中と脇腹の脂肪吸引は決して同時に行わないという。ところがメキシコの医師はこれを実施し、脇腹から腹部への血流と酸素の供給が途絶えてしまい、術後すぐに皮膚の壊死が始まったそうだ。
クリスタルさんは2人の医師に「時々自分がモンスターのように思える。以前の手術は夫のためだったけど、今度の手術は自分のために受けたい。もう傷を隠したくない」と強く訴え、ダブロウ氏は診察した結果、手術を行うことに同意した。
そして行われた手術の翌日、ダブロウ氏は患部の皮膚がピンク色であることを確認し、手術が成功したことを喜んだ。またクリスタルさんも、新たにへそが形成されて平らになった腹部に満足し、「もう隠すことはないわ」と満足げな笑顔を浮かべた。
なお、ダブロウ氏は「メキシコでの手術後、命を落としていてもおかしくなかった」というクリスタルさんについて、「彼女はマミーメイクオーバーなどしなくても十分魅力的だった。形成手術は誰かのために受けるものではない」と語った。そして手術前後の動画には、次のようなコメントが寄せられた。
「彼女がホッとして涙を流すのを見て感動した。医師は素晴らしい仕事をした。」
「なぜ彼女は浮気した夫といるの? 今すぐ別れるべき。」
「セラピーが必要だと思う。」
「彼女はとても美しい人。手術の必要なんてなかったね。」
「クリスマスツリーのようなお腹があんなに平らになるなんて! すごいわ。」
「メキシコで手術なんて、本当に怖い。」
「治療が上手くいき、彼女が幸せそうでなによりだ。」
画像は『E! Online 「New Patient Crystal Hopes Dr. Terry Dubrow Can Fix Her “Christmas Tree” Tummy on Botched」「Botched Patients Before and After: Shocking Transformations!」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)