【リアル給与明細】54歳、技術職。貯金がない……。年金をもらうまでの生活が不安です【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【54歳 IT技術職】
【リアル給与明細】54歳、IT技術職の場合
プロフィール
54歳、男性
IT技術職
▼ 現状
・勤務8年目。
・労働時間は月160時間程度。
・残業はほとんどなし。
・賞与なし。
・一人暮らし。
【相談内容】ギャンブルや風俗での無駄遣いをやめたいが、なかなかできません。 貯金がまったくなく老後が心配です……。
解説するのは……
◆青山かえ
FP2級・日商簿記2級・整理収納アドバイザーを保有するWebライターです。
7年の投資経験を活かし、NISA・iDeCo・暗号資産についてわかりやすく解説します。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
総務省の統計によると、情報通信業の50〜54歳男性の平均年収は592万円*。相談者さんの年収340万円は全国平均よりかなり低い水準です。
ただし、IT技術職はスキルや経験によって収入に大きな差が出るため、一概に低いとは言い切れません。
相談者さんは、中途入社で役職なしのため給与水準は相応と感じているとのこと。
しかし、老後に向けて貯蓄がない現状を考えると、今後の生活設計をしっかり立てる必要があります。
*……参考:厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」
無駄遣いを抑えるしくみを作る
衝動的な支出を防ぐため、以下の方法を試してみましょう。
・副業を始める
IT技術職としての経験を活かし、プログラミングの副業を取り入れる。
・使えるお金を制限する
給与が振り込まれたら、生活費・貯金用・自由に使えるお金を分けて管理。
・新しい趣味を持つ
読書、スポーツジムなど、無料または低コストで楽しめる趣味を始める。
とくに副業は、クラウドソーシングやアプリ開発、Web制作の案件をこなせば、収入アップとスキル向上の一石二鳥になります。時間の使い方が変わるため、無駄遣いの機会も減らせますよ。
貯蓄ゼロからの資産形成
今後の老後資金を確保するため、少しずつでも貯蓄をスタートしましょう。
・まず生活防衛金を貯める
半年分の生活費を目標に現金を貯める。
・つみたてNISAを活用
5,000円など少額から、自動積立設定で「貯めるしくみ」を作る。
・iDeCoを活用
所得控除を受けながら長期で運用できる。
年金受給年齢引き上げへの対策
現在の公的年金の受給開始年齢は65歳ですが、今後70歳への引き上げの可能性も指摘されています。以下を意識して対策しましょう。
・長く働く前提でキャリアプランを考える
IT技術職はリモートワークやフリーランスなど選択肢が多いため、スキルアップを継続する。
・企業年金や個人年金を検討する
勤務先の退職金制度があるか確認し、不足分は個人で補う。
・年金繰り下げ受給を視野に入れる
70歳まで繰り下げると、年金額は42%増加します。
まとめ
・副業などで無駄遣いを防ぎ、支出を管理する。
・生活防衛金を貯めた上で、NISAやiDeCoの活用で老後資金を形成する。
・長く働けるキャリアプランを考える。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。