歴史的文化財、町家の保存活動が評価に!功労者として国土交通大臣から表彰「木下まち育て塾」【印西市】
2024年度のまちづくり功労者として国土交通大臣から表彰された「木下まち育て塾」。歴史的文化財や町家の保存、活用などの活動が評価されました。伊藤哲之会長は「継続して活動していきたい」と意欲的です。
会員29人。印西市のワークショップが前身
表彰後、伊藤会長らは今年の8月、藤代健吾印西市長を表敬訪問し、藤代市長からは活動を評価され、「これからもぜひ続けてほしい」と激励されました。
2001年に開催された印西市主催のワークショップ「木下まち育て塾」が前身。
JR木下駅圏の活性化のため約70人の市民が参加。
「水辺の活用」「子どものたまり場」「空き店舗の活用」「まちかど博物館」「回遊の小径」の5つのテーマを決めて話し合ったそう。
しかし、1年間で終了したため、塾生の有志が新たに03年3月に団体を設立しました。
現在の会員は男性22人、女性7人の29人です。
印西市の北部を流れる利根川は、江戸時代に人口が増え続けた江戸の町にさまざまな物資を運ぶ重要な水路でした。
木下は人と物が行き交う河岸場の町としてにぎわいました。
木下を「まち歩き」の拠点にするため、利根川の河岸問屋だった吉岡家の蔵を借りて吉岡まちかど博物館と命名し、毎月第1土曜日、第3日曜日に開館。
吉岡家や木下周辺の歴史資料を展示しています。
吉岡家が描かれている江戸時代の木下河岸の絵や、吉岡家が所有していた蒸気船の写真などがあります。
明治時代のひな人形もあります。
木下地域には国登録有形文化財として江戸時代から明治時代にかけて木下河岸で旅籠を営んでいた武蔵屋の建物をはじめ、江戸時代からたばこや塩を販売した瀧田商店の建物などが残っています。
「寺子屋吉岡」で講義 専門的なテーマ
11年からは蔵の活用として「寺子屋吉岡」を開いています。
講師は印西市や千葉県、近隣の学芸員らで、木下や利根川に関係した講義を行っています。
メンバーだけでなく、一般の人も受講できます。
今年のテーマは「木下と霞ケ浦水運」「かすみがうら市域の近世・近現代の河岸と水運」「利根川霞ケ浦舟運と北浦地方の人々」「常陸府中域を支えた霞ケ浦水運」などです。
伊藤会長は「地域の先人たちの築いた歴史を知るのは大変有意義です。若い世代の方たちも関心を持っていただきたい」と話しています。
※問い合わせ
メール/machijuku@gmail.com
木下まち育て塾