【超穴場】ランチ時300円! 焼肉屋の「高級炊飯器 炊きたてごはん食べ比べ」が最高すぎて、肉食ってる場合じゃなかった!
米価はいまだ高止まりが続いている。NHKニュースによると、昨年12月から17週連続で値上がりが続いており、18周目にしてようやく5キロあたりの平均価格が19円下がったそうだ。とはいえ4212円で、決して安いとはいえない。備蓄米の放出は焼石に水なのか……。
そんななか、池袋の焼肉店で高級炊飯器7台を使った炊きたてご飯の食べ比べを実施している。事実上のご飯食べ放題である! ランチ価格は税別300円! ご飯食うしかねえだろ! ってことで、焼肉なのに肉よりも夢中になってご飯を食っちまったよ!
・高級炊飯器食べ比べ
そのサービスを実施しているのは、池袋駅東口のヤマダデンキ「LABI1 LIFE SELECT 池袋」の7階にあるお店だ。
ヤマダデンキに行ってみると……、あれ? もしかして改装中!?
と思ったら、店内は営業していた。こういうの油断できないんだよなあ。お店に行ったら改装中で臨時休業なんてこともざらだから、7階のダイニングが全店営業していてホッとひと安心。
目的のお店はこちら、松阪牛一頭買いの大衆焼肉「松阪牛ホルモン」です。営業開始時間の11時に来てみると、お昼には早いみたいで私(佐藤)以外、お客さんがいる様子はなかった。
高級炊飯器のご飯食べ比べは、ヤマダデンキとのコラボ企画である。家電メーカーの炊飯器7台のご飯を食べ比べることによって、炊飯器の性能を確かめることができる。家電量販店の入る飲食店だからこそできる、良い企画ではないだろうか。
さて、入店してメニューを見ると、松阪牛を売りにしているだけあって、単品メニューはいい値段がしますな。私の思う「大衆焼肉」よりは、2~3割高いかも。
おすすめメニューに「ヤマダデンキ完全コラボ! 炊き立てごはん食べ比べ」があった! 税込550円だって。このご時世に550円でご飯を存分に食べ比べられるなんて、夢のようじゃないの。
ランチメニューを見ると、サービスカルビ・上ホルモンミックスはいずれも1日20食限定で、税込1100円。
あ、ちょっと待って! ランチのご飯食べ比べは税込330円じゃないか!! ウッソ、お得!
で、気になったのはその下の「ご飯スープセット」税込440円。食べ放題にはスープがつかないってことなのか? お店の人に尋ねるとやはり食べ放題にスープはつかないそうだ。ちょっと残念だけど、まあいいか。ご飯はいっぱい食えるもんな。それで330円なら仕方ないよね。
・7台の炊飯器
注文すると、最初にご飯茶碗が出てきた。これを持って、炊飯器コーナーにいくわけだな。
1000円のホルモンミックスは、4種のホルモンとカルビの盛り合わせ。本来であれば肉が主役で本稿を進行すべきなのだが、今日は脇役なのでこのあと肉は登場しません。ご了承ください。
ドリンクバーならぬご飯バーに行ってみると、高級そうな炊飯器が7台置かれている。ここだけヤマダデンキの調理家電コーナーみたいになってるじゃないか。ちなみに今月のお米は山形県産の「はえぬき」とのこと。
よし、今日は米食うぞ! どの炊飯器の味から確かめようかな。7台もあると、どれからいくべきか迷ってしまう。
・三菱電機「本炭釜 紬」
まず最初の一膳に選んだのは、「スタッフ一推し!」と書かれていたコレ。三菱の「本炭釜 紬」(NJ-BW10G-W)のご飯をいってみよう。参考までに、ヤマダウェブコムでの販売価格は税込8万9820円である。
米は艶やかで真っすぐにピン! と張っている。
口に入れると粒立ちがしっかりしていて歯ざわりがよく、適度な弾力がある。良い意味で米の「芯」を感じる炊きあがりだ。
・パナソニック「ビストロ」
続いては「旨みがスゴイ」と書かれていた、パナソニックの「ビストロ」(SR-V10BB)を行ってみるとしよう。販売価格は税込8万4150円の製品だ。
米は三菱よりもふっくらとしている印象を受ける。いくぶん丸みを帯びて見えるのは、水分を多く含んでいるからだろうか。
食べると確かに旨味があって、米の甘さもよく出ている。柔らかくて、やや粘りを感じさせる炊きあがりである。
・タイガー「土鍋ご泡火炊き」
次は米に合わせていろいろ炊けるという、タイガーの「土鍋ご泡火炊き」(JRX-G100)の味をみてみよう。販売価格は税込9万8775円である。
米粒には艶があって丸みを帯びている。これもまた水分がしっかり浸透しているからだろう。
食べた感触はもっちりとしていて、口の中にまとわりつくような粘りがある。7台のなかでこれが1番弾力を感じるご飯だった。
・象印「炎舞炊き」
次は個人的に期待している象印の製品「炎舞炊き」(NW-FC10-BZ)を行ってみよう。販売価格は税込10万4800円で、全製品の中で頭ひとつ出た10万円台だ。
象印は、炎舞炊きで炊いたご飯を味わえる「象印食堂」を展開している。自社の炊飯器で飲食店を運営するくらいなので、味には絶対の自信を持っているのだ。実際に美味しいしね。
見た目は、他のご飯とそれほど大きな違いはなさそうだ。艶やかでふっくらとしており、ほのかに甘い香りがしている。
粘りがありそうだが、粒感がありつつもふっくらと柔らか。そして口の中に入れると、米粒がホロリとほどけていく。「ご飯」という塊ではなくて、「炊いた米」の1粒1粒をしっかり感じ取れる。さすが10万円台の高級製品、米の解像度が非常に高い。
さすがにご飯と肉だけで食べ続けるのがツラくなってきたので、ここでテールスープ(税込1078円)を注文した。7台分のご飯を食うために、水分が欲しくなってしまった。
・東芝「炎匠炊き」
続いては東芝の「炎匠炊き」(RC-10ZWW)を確かめてみよう。ヤマダウェブコムでの販売価格はアウトレット特価で税込6万9800円である。ここまでの製品より安いけど、炊飯器で約7万だから立派な高級炊飯器の部類に入るだろう。
米の艶はちょっと控え目かなあ。含まれる水分量が少ないために、艶やかに見えないのかも。
食べるとやっぱり乾いた感じがする。いや本来であれば、これでも十分水分を含んでいるはずなのだが、他の製品が優秀でふっくら仕上げているので、食べ比べるとパサついている気がするのだろう。米粒の歯切れがよくて、普段食べているご飯の食感に1番近いと感じた。
・日立「ふっくら御膳」
次は日立の「ふっくら御膳」(RZ-W100GM)を行こう。販売価格はグンと下がって、税込4万8860円だ。5万円を切ると、さすがに高級とは言えないかな~……。
米粒は艶やかに見えるものの、粒立ちはしていない。全体的に水分が多くしっとりしている気がするのだが、その味は……。
食べると、「しっとり」というよりも「ベッチャリ」と表現した方がふさわしい。水が多くて、それが米に浸透していない。炊けていないわけではないけど、上手く含んでいないのだ。炊き方が原因なのかもしれないけど、いずれにしてもふっくらからはほど遠い。
・ティファール「ザ・ライス」
最後は1番最後に炊きあがった、ティファールの「ザ・ライス」(RK890EJP)。販売価格はさらに下がって税込3万924円である。今回たまたま価格順に食べたような格好になっているが、これは偶然。お店には製品価格が表示されていないので、どれがいくらかを私は知らなかった。
艶は控え目だが粒立ちは悪くない。ふっくらと米が立っているように見える。
歯ざわりは見た目を裏切らないふっくら具合。噛むごとに、米の旨味と甘さをしっかり感じる。あえて順位をつけるとしたら、3~4番目にランクインできる美味しさだ。販売価格3万円台だとあとから知ってかなり驚いた。これは良い製品だ。
この7台で1位をつけるとしたら、象印の炎舞炊きである。炊飯器界のロールスロイスと言っても良いかも。その美味しさは別格、同じ米でもここまで違うか! と衝撃を受けた。10万円台はダテじゃない。
さて、ご飯を存分に堪能したところで、ヤマダデンキの調理家電コーナーで実物を見ようと思ったら……。
4階は改装中で実物を見ることができなかった。せっかく炊飯器の食べ比べをしたのに、いざ買おうと思ったら、買えないなんてもったいない! 大事な商機を逃してしまうので、早く改装が終わることを願っている。
とにかく美味しいご飯を存分に楽しむことができるので、ご飯好きはもちろん、炊飯器の買い替えをお考えの方は利用して頂きたい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 松阪牛ホルモン
住所 東京都豊島区東池袋 1-5-7 ヤマダデンキ 7F LABI 1 LIFE SELECT
時間 11:00~15:00、17:00~22:00 金11:00~15:00、17:00~23:00
土11:00~23:00 日祝11:00~22:00
定休日 なし
参考リンク:松阪牛ホルモン、ヤマダウェブコム、NHKニュース
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24