藤岡弘、さんと、ハイアット リージェンシー東京ベイで優雅な夕暮れ時を。
昼から夜へと生まれ変わる夕暮れのひと時……Magic Hour。そして、海と緑に囲まれた癒しのリゾートホテルの優雅なリラックス空間で、素敵な景色と音楽を楽しみながら、幅広いジャンルのお客様を迎え、さまざまな話題でトークする番組。
今月のゲストは俳優で武道家の藤岡弘、 さん。
最上階10階にある 『エグゼクティブ オーシャンビュー テラス スイート 1007号室』で
東京湾を眺めながら、お話伺います。
2001年放送の「仮面ライダーアギトのライダーG3:氷川誠役でデビューした要潤にとって、1971年に放送された「仮面ライダー本郷猛役を演じた藤岡さんは大先輩!
藤岡:いや~なんか嬉しいですね!確か四国出身?
要:そうです!香川です。
藤岡:私も同じ四国で愛媛!またあの、2月21日がお誕生日ですよね?私2月19日なので、3日しか違わないという
要:あら!共通点が多い!
藤岡:あと生まれ年は1981年!僕は1946年なので、そこは違うんですけど、、、(笑)
要・近藤:あははは(笑)
藤岡:共通点が多くて、びっくりしました!(笑)
『映画の世界で夢が膨らんだ』
藤岡さんは、1965年松竹の映画でデビューされていますが、そもそも俳優を目指そうとおもったきっかけとは、、、伺いました。
藤岡:愛媛という私は田舎出身なので、、、娯楽といえば一番は映画という。当時フランスやアメリカなど海外の作品が多くて、、また日本の時代劇なんかにも憧れて…。映画の世界で随分と夢が膨らんだといいますか、映画の魅力に引き込まれまして、自分もそっちの世界に行きたいなと。
要:何歳ごろ東京に?
藤岡:単身・単独で、、バイトで稼いだお金で、夜行列車にのってトコトコと北上したといいますか(笑)
要:ご家族の方はどうでしたか?
藤岡:いやいや、もう恥ずかしいんですけど(笑)反対されたので、単独で、退路を断って東京に参りました(笑)
試行錯誤の撮影現場!?
松竹のニューフェイスとして映画でデビューした藤岡さん。『男優として、自分の青春のエネルギーをぶつけていくには、もっとアクティブなところに…!』と考えていた時、知人に仮面ライダーのオーディションを勧められ、25歳で仮面ライダーに、なんと当時はスタント無しだったということ!
藤岡:俳優としての存在を知ってもらうためには、命がけで取り組まなければ…!という覚悟がありましたので。スーツの中に入り、二輪も自分で操るというのが、その時の当たり前の条件だった気がしますね。
要:アクション自体には当時は経験が?
藤岡:武道的な段なんかは持っていましたけど、武道的な型とは違うんですよね。映像的なアクションとはまた別のものなんだと、勉強させてもらいましたね。
近藤:危険な体験などは…?
藤岡:もう、毎日恐怖でしたね。仮面をかぶった状態なので、全部見えないんですよね。高いところから飛び降りたりとかね。あと当時は私の身体に合わせてレザースーツを着ていたんですけど…汗をかくとどんどんしまっていきまして。恐怖を覚えましたね。
要:うわ~~!
藤岡:あるいみ実験台だったんですね。その都度、問題を解決していって。改良してもらって。
近藤:撮影しながらの試行錯誤ということだったんですね。
藤岡:そうですね。でも自分は新人だから致し方ないなと、もっともっと言いたいこともあったんですけど(笑)
要:藤岡さんの努力によって、仮面ライダーという大ヒット。日本には欠かせない作品になっていったわけですね。
印象に残っている作品とは?
仮面ライダー以外にも、たくさんの映画やドラマに出演されてきた藤岡さん。
印象に残っている仕事の1つが1973年、27歳のときに出演した映画『日本沈没』だそう。
藤岡:周りはもう重鎮ですよね。この映像業界、芸能界、すべての大物の方たちが参集していましたから。一番若くて、一番新人で…ピヨピヨは私だけでしたので、緊張しましたね(笑)
要:プレッシャーは無かったですか…?
藤岡:ありましたね。不安と恐怖と毎日が戦いでしたね。先輩の演技を見て学んでいくという気持ちで。自分のシーンが終わった後もずっと見ていましたね。毎日プレッシャーで、眠れなかったな…
要:この作品は、オーディションだったんでしょうか?
藤岡:こちらは、ありがたいことに東宝の方からお声がけがありまして。ある意味奇跡のような出会いだったと思いますね。私を起用するのは大変な冒険だったんじゃないですかね。
近藤:『日本沈没』をきっかけに、藤岡さんの中で俳優に対する想いとかに変化はありましたか?
藤岡:だいぶ変わりましたね。先輩の皆さんの存在感、役に対する姿勢、気付いたことはすべてメモをしていましたね。というか変な話、頭にハゲができちゃいましたね。
要・近藤:あら…!ストレス…!
藤岡:美容院にいって気付かれて。それくらい神経を使ったんでしょうね。
(TBSラジオ『要 潤のMagic Hour』より抜粋)