町田市内中高生に「思い出本」を 主催者「可能性広げる機会に」
町田市内の中高生に自身が影響を受けた本をおくる取り組みが進んでいる。町田青年会議所(JC)の卒業生らで構成される団体が企画するもので、「中高生の可能性を広げる機会にしたい。未来への投資として賛同してもらえれば」としている。
主催するのは若者を応援することを目的に今年結成された団体「ペイ・フォワードまちだ」。自分が受けた恩を別の誰かへとおくるペイ・フォワードという言葉を名称に加え、JCを卒業した40代らで構成される。
ペイ・フォワードまちだが現在、準備を進めるのは市内在住や在学する中高生への書籍のプレゼント。18歳以上の人に自分が影響を受けた本を選んでもらい、その思い出を記したメッセージなどと共におくってもらう計画を立てる。賛同者の募集にはクラウドファンディングを活用し、このプレゼント企画に賛同してもらった場合は返礼を予定。先ごろ、募集を開始した。
ペイ・フォワードまちだの代表を務める市川展久さんは「スマートフォンで自分の好む情報にしか触れない傾向にある中高生に、自分の知らない世界が描かれている本と出会い、可能性を広げてもらいたいと考えている」と話し、「未来への投資として賛同してもらえれば」と呼びかける。
「尖った」若者を
この取り組みのきっかけとなったのは、市川さんのJCでの活動だった。高校生らと接する機会を得るなか、「もっと尖った若者を生む体験があってもいいのではないかと思った」(市川さん)。
そして、JCで共に活動してきた仲間らに相談。若者を応援するためのペイ・フォワードまちだが立ち上がり、他の地域で中高生に本をおくる事例があったことや、メンバーに市内を中心に書店を運営する久美堂の代表取締役社長の井之上健浩さんがいたことから、若者に影響を与えるものとして、本のプレゼント企画が決まったのだという。
ペイ・フォワードまちだの副代表に就く井之上さんは「街の本屋さんは苦戦している。今回の企画を通じて活気づけていければと思う」と力を込める。
この取り組み「ペイ・フォワードBOOKインマチダ」のクラファンについては左記二次元コードから。現在、賛同者を募集中で11月上旬まで受付予定(先着順)。中高生の応募は10月26日(土)からという(詳細は対象の市内書店などで)。