間寛平率いる【吉本新喜劇×九州新喜劇 初コラボ公演】福岡で笑いの新たな幕開け
2024年3月に65周年を迎え、全国ツアーを展開中の吉本新喜劇が、福岡で旗揚げした九州新喜劇との初コラボ公演を2024年12月に開催!舞台となったのは、福岡のお笑いの名所・よしもと福岡 大和証券劇場。間寛平GMを中心に、九州新喜劇座長を目指す安井政史さんなど多彩なキャストが集結し、福岡ならではの特別な公演が実現しました。笑いと感動に包まれた舞台、その裏側には若手メンバーの成長を見守る間寛平GMの熱い想いがありました。
前説の「スポットライト」が場をあたためる!
昨年末の週末、「みずほPayPayドーム」のイベントや「MARK IS 福岡ももち」の買い物客でにぎわう百道エリアは大混雑!そんな中、「よしもと福岡 大和証券劇場」に吉本新喜劇がやってくるとあって、500席の会場が満席となりました。
場をあたためるのは、「スポットライト」のふたり。
今日の公演への期待値を高めるコメントから今後の劇場イベントの紹介、そして拍手の練習までしっかりつとめました。
ネタコーナー:メタルラック、インディアンス、ミルクボーイ
ネタコーナーのトップバッターは、福岡よしもと所属の「メタルラック」のふたり。
満席の場内にテンションが上がりながら、ふたりが「遠いところからきてくれたお客さんは?」と呼びかけると、なんと新潟から来たお客さんがいることが判明!ようこそ福岡へ!!
いつものキャラクターを活かしつつ、しっかりとアドリブを入れて笑わせてくれました。
続いては、「インディアンス」。
はちきれんばかりの田渕のボケと、間髪入れずにツッコむきむのコンビネーションは今日も全開!
そしてネタラストは「ミルクボーイ」。
どの世代にも通じるネタで、会場を巻き込みながら右に左に動き回る内海の動きにお客さんも大爆笑!
新喜劇前に、しっかり笑いのボルテージが高まります。
吉本新喜劇と九州新喜劇の初の化学反応やいかに!?
さて、いよいよ新喜劇です!
「吉本新喜劇」からは間寛平師匠、中條健一、西川忠志、新名徹郎、小寺真理、小林ゆう、野崎塁が、そして「九州新喜劇」からは安井政史、田中健二、メガモッツ池内祐介、メガモッツ中川どっぺる、ひのひかり智、カイキンショウ ショウきんが出演しました。
写真右より安井政史、メガモッツ・中川どっぺる、ひのひかり智の九州新喜劇のメンバー3人からスタート
博多を舞台とした老舗ラーメン屋さんでの一幕にも関わらず、関西弁と九州弁が混在する、文字通り「他にはない」空間。
安井政史の持ちネタ「いやーん!」と「ばかーん!」が同時に炸裂!
そしてお待ちかね!寛平師匠の登場です!
野崎塁の圧巻のキャラクター!
西川忠志が負けじと名演技!かなり見ごたえのあるダンス?でした!
ベテラン・中條と寛平師匠のアドリブ満載のステージに、ちんぴら役のメガモッツ・池内も食らいつきます
そして話が進むごとに、演者同士のキャラクターがにじみ出ていき、アドリブでそれぞれをイジったりボケを拾ってさらに膨らんだりと、おそらく台本にはないのではないか?と思われる展開で笑いがどんどん広がっていきました。
終演後、寛平師匠が「自分でやりながらも思いましたよ、全部アドリブやもん、凄ない?」と笑っていたのですが、これに対し安井さんは「途中で師匠が時間を気にしてたんですが、スタッフさんが『次の公演のお客さんを入れるまであと1時間あるのでまだ大丈夫です』と言ったもんで、『あと1時間、新喜劇やってええの?』って言いだして(笑)、いやいやいや、とびっくりしましたけど、そのくらいアドリブだらけでした」と寛平スタイルの自由さに感嘆していました。
また、以前「若手を育てる難しさ」について「いまどきの子たちには、一度こっちから話しかけて、『どう思ってるん?』と聞いてあげることが大事やと思う」と語っていた寛平師匠。その若手筆頭とも言うべき「野崎塁」が、師匠の叱咤激励を受けて見事なまでのキモいキャラクターを演じきり、場内を騒然とさせたことも本公演のハイライトのひとつ。
>>寛平師匠が若手について語ってくれた記事はこちら
舞台上で、彼のボケを一緒になって真似る師匠の姿はとても印象的でした。
「いやー、やってくれたよね。まぁ彼らも、関西だと出番がもらえんかったりするけど、僕の舞台は好きにやらせてあげたいなと思ってるんよね」と、若手育成にも寛平流のやさしさが垣間見えました。
そして、今回の見どころのひとつが「ひのひかり智」と寛平師匠の化学反応。
「いやー、あれはなかなか…絡みにくいな」とのコメントに「いや、師匠、たぶん智さんはめっちゃ手ごたえを感じてると思いますよ!」と安井さんがすかさずフォローを入れる場面も。
ひのひかり智さんに限らず、今後、寛平師匠に食い込んでいく九州新喜劇のメンバーが現れることを期待しています!
終演後、演者それぞれからのご挨拶のなかで西川忠志さんから「初めてこの劇場に足を運んでくださった方も多いようですが、これをきっかけに、福岡よしもととこの劇場を応援してください」とエールがおくられました。
安井さんは「吉本新喜劇の皆さんの胸を借りて、九州新喜劇のメンバーはとても良い経験をさせてもらいました」と感謝を述べました。
また、寛平師匠は「安井政史を九州新喜劇の座長にしてあげたい、という想いで今回企画しました」と安井さんへの愛を語ってくれました。そして「体調を崩しやすい時季ですし、寒いのでインフルエンザなどにはみんな気を付けてくださいね」と、寛平師匠らしい、観客を気遣うあたたかい言葉で幕が閉じました。
「政史の座長は…10年後かなぁ?」終演後の囲み取材で寛平師匠から飛び出したまさかの展開!
公演終了後、寛平師匠と安井さんがメディアの取材に応じ、公演の感想や今後の展望を語りました。
まず寛平師匠は、65周年を迎えた吉本新喜劇において、次世代を担う若手たちの成長が新たな活力になると語り、「今後も九州新喜劇と連携しながら、さらに面白い舞台を届けたい」と意気込みを見せました。
続いて安井さんは、座長候補としての意気込みを語りつつ、「福岡での公演がこれほどまでに盛り上がったのは吉本新喜劇のみなさんと、お客さんの温かい応援のおかげ」と感謝を述べました。
また、寛平師匠との共演について、「一緒にやってみて、師匠の作る笑いというものが本当に芸術というか、もう見たことないやり方というかですね。すっごい好きなので、それをこの九州新喜劇のメンバーが目の前で一緒の舞台で味わうということがすごく新鮮で勉強になったと思います」と、尊敬の念を示しました。
最後に、気になる九州新喜劇の座長について、寛平師匠は「会社でも考えてるんですよ。あと10年ぐらいかなぁと」と報道陣の笑いを誘います。「いや、でもとにかく目の前をひとつずつ頑張っていくということだけですから。これからも、我々も来れたら来て、盛り上げていきたいなと思います」と、今後も九州新喜劇を応援していくことを誓ってくれました。
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今回初めて実現した吉本新喜劇と九州新喜劇のコラボ公演。その笑いの熱量と新たな可能性を示した舞台は、多くの観客の記憶に刻まれる一日となりました。そんな歴史的瞬間を目の当たりにしたいと、初めて劇場を訪れた人も多かったようです。
笑いで寒い冬のひとときをあたたかく過ごすのも一興。まだ劇場に足を運んだことのない方も、ぜひ一度「福岡の笑い」を体感してみてください。