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横須賀市選管 「政治への期待」リアルな声 動画活用、若者の投票率アップ

タウンニュース

投票箱の組み立てや開票の仕方などの説明も

横須賀市選挙管理委員会は、6月に控える同市長選と市議会補欠選挙に向けて、10・20代の若年層の関心を高めるメッセージ動画の制作に乗り出した。市内在住の当事者世代に出演協力してもらい、横須賀が抱えている課題や求めるまちの未来像、政治への期待といったリアルな声を市中にある屋外サイネージ(電子看板)などで発信する。選挙は一人ひとりの声を政治に反映するものであることを伝えて、投票行動につなげる狙いだ。

「届け!Z世代の声」と銘打ったプロジェクト。同市では市長選の投票率は低下傾向が続いており、前回の2021年は33・41%、17年は46・10%、13年は50・72%という結果。中でも前回の年代別投票率で10歳代は26・82%、20歳代は19・35%と市政への関心度の低さが如実に表れており、危機感を持った同市選挙管理委員会が民間事業者のローカルビジョン(株)(横須賀市若松町)と連携し、動画と音声を活用して投票を呼び掛けることにした。新たな選挙啓発の事業費として約122万円を計上している。

ローカル社は、横須賀市内10カ所に大小のデジタルサイネージを設置しており、企業や店舗の広告を地域情報などと組み合わせて配信している。映像制作なども手掛けており、今回のプロモーション全般を担う。

出演するのは、1990年代後半から2010年代はじめに生まれた「Z世代」と呼ばれる若者たち。10秒程度にまとめた自分の意見や要望を繋ぎ合わせてひとつの作品を完成させる。サイネージでは、音声を流すことができないため字幕で表現し、ラジオ局のFMブルー湘南では音声のみを流す。このほかにYouTubeや各種SNSでもPRしていく。

選挙の仕組み理解

当事者世代を集めたワークショップが4月13日に開かれた。参加した8人は選挙の仕組みや市内の投票率の状況、候補者の考え方を知るための情報取得の方法、政治活動と選挙運動の違いなどを市選管職員から説明を受けた。若者の投票率低下をもたらす弊害としてその世代の声が届きにくくなり、若者向けの政策が後回しにされてしまう可能性が生じることも伝えられた。

20日には、Z世代の投票率アップをテーマにしたグループディスカッションを行い、実際に使用する動画を撮影する。選挙啓発プロモーションは6月から展開される。

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