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障害福祉事業所アレスリーベ 市のAS(アンテナショップ)で紅茶など販売 背景に低工賃問題

タウンニュース

店頭に立ち来店客に自慢のお茶をPRする利用者

淵野辺の障害福祉事業所「allesliebe(アレスリーベ)」が製造を手掛ける紅茶やデザインシュガーなどが、4月から相模原市観光協会が運営する「さがみはらアンテナショップsagamix(サガミックス)」(ボーノ相模大野2階)で販売されている。商品は障害福祉事業所の工賃向上を図るため、神奈川県が一般社団法人と連携し取り組むプロジェクトの一環で生み出された。利用者らが丁寧に仕上げた品々が、相模原産品の一つとして店頭に陳列されている。

県のPJ(プロジェクト)の一環

厚生労働省の調査によると、神奈川県内の就労継続支援B型事業所の月額工賃(2023年度)は平均で2万1661円で、全国平均を下回っている。こうした状況を受け、県は24年3月に県内の障害福祉事業所の工賃向上をめざすプロジェクトを始動した。

県と共にプロジェクトを進める(一社)ありがとうショップの砂長美ん代表理事は、就労支援事業所の自主製品に付加価値を付けて「お土産品」として販売するスタイルを確立。国会議員会館の売店で10年間にわたり、毎月40万円以上の売上を計上している。神奈川県内ではプロジェクトに賛同した県西の障害福祉事業所12施設が参加し、開発した製品を小田原城址公園内の店などで販売。昨夏からは横浜市内の博物館でも販売がスタートした。

相模原市内では昨冬、プロジェクトが動き出した。説明会に参加した13事業所の中からさまざまなハードルをクリアしたのが「アレスリーベ」の手掛ける茶やデザインシュガー。障害福祉事業所の工賃向上を目的に開発された品々が、相模原産品として店頭に並ぶことになった。

個人の特性生かし

紅茶とほうじ茶には、箱根山麓で摘み取られた茶葉が使われている。商品のパッケージデザインは市内の別の就労支援施設が手掛けた。デザインシュガーは、成形された数種類の製品を色や形に注意を払いながらバランスよく一粒一粒ピンセットで袋に詰める。アレスリーベの青木啓子さんは「ひとり一人個性が異なる。それぞれが得意とする部分が商品作りのさまざまな過程で発揮されて仕上がる」と話す。4月23日には利用者が店頭に立ち自慢の商品をPRした。参加した谷川翔さん(25)は「緊張したけれど、買ってもらえて興奮した。たくさん練習した甲斐があった」などと話した。

ありがとうショップの砂長さんは来年3月までに年間30万円の売上を目標に掲げている。

店頭に並んでいる紅茶やほうじ茶、デザインシュガー

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