松屋が新業態のラーメン店「松太郎」をとんでもない場所にぶっこんで来やがった! ここに1号店を作って大丈夫か!?
牛丼チェーン「松屋」の多業態化が止まらない。すでに「松のや」「マイカリー食堂」「すし松」などがあるにもかかわらず、2024年にステーキ定食の「松牛」、石焼丼ぶりとスンドゥブ「トゥックントゥックン」、パスタ専門店「麦のトリコ」をオープンしている。
さらに昨日(2025年7月30日)、また新業態のお店をオープンしたのだ。そのお店「松太郎」はなんとラーメン屋である! ついに来たか、ラーメン業態。
しかもその1号店をオープンした場所がスゴイところなのである。なぜここに1号店をぶっこんで来たんだよ!?
・松軒中華食堂もある
厳密にいえば、松屋グループにラーメンを出すお店は他にもある。中華のお店「松軒中華食堂」だ。
当編集部のあひるねこによると、2019年当時都内に4店舗しかなかったのだが、昨年4月の段階で6店舗に増え、現在(2025年7月)9店舗になっている。ジワリジワリと店舗が増えているのだ。
ということで、松屋グループがラーメンを提供するのは初めてではないと、まずはお伝えしておこう。
・ラーメン680円
さて、新たなお店は「松太郎」という。
それでどこに最初に出店したのかというと、東京・新宿小滝橋通り沿いである。なんだって!? 小滝橋通り沿いに出しただと! 「無茶しやがって」と私(佐藤)は思った。なぜなら、ここはラーメン激戦区の西新宿だからだ。
地図をご覧頂きたい、この周辺には名前のよく知られた有名店がアチコチに存在している。
「ラーメン二郎」「味噌屋八郎商店」「ラーメン龍の家」「蒙古タンメン中本」「創始麺屋武蔵」「えびそば一幻」、少し離れて「麺屋翔」「風来居」「中華そば光来」など、長年この地で営業を続ける有名店が立ち並んでいる。
なぜこんなラーメンド真ん中のお店に、1号店を出店したのだろうか? 松屋の新業態とはいえ、舌の肥えたラーメン好きが集うこの街で、戦っていけるのか気がかりなところ……。
・ラーメン680円
とはいえ、実際に食べてみないと実力はわからない。ということで食券を購入して席についた。
メニューは醤油・塩ラーメンをメインに、各種トッピングが揃っている。そのほか、冷やし中華と冷麺。あとはサイドメニューにおにぎり・小丼・餃子も用意している。
卓上には餃子用と思われる醤油・酢・ラー油、それとコショウが置かれている。オーダーの仕組みは、他の松屋店舗と同じ。食券購入時に番号が発行され、呼び出されたら取りに行くセルフ方式である。
さて、私が頼んだのは「醤油ラーメン」(税込680円)とセット注文の「おにぎり」(鮭:税込150円)、それから「餃子」(3個:税込180円)である。
これが松太郎のラーメン。トッピングはチャーシュー1枚とネギ、メンマでとてもシンプルだ。
これが680円は価格的にどうだろう? 日高屋はラーメン1杯420円、大阪王将640円(店舗によって異なる)、ぎょうざの満洲550円。餃子の王将が税別680円(税込734円)。価格は無難といえば無難だろうか。
醤油は創業1742年の老舗「入正醤油」など数種類をブレンドして、醤油ダレとして使用している。昆布・煮干しなどの出汁を加えて、あっさりしながらも奥深い味わいのスープに仕上げているそうなのだが……。
すすってみると、たしかに口当たりはあっさりしているが、後味がしっかりしている。しっかりというか、個人的には少々重いかなあ。醤油辛い印象を受ける。
しかし、麺と一緒に食べると相性は悪くない。コシのある食感で、麺があってはじめてちょうど良いスープの塩梅である。ちなみに、麺は富士山の軟水と北海道産の小麦を使用し、自社工場で製造しているという。
サイドの餃子は、あくまでもオマケ。ないよりあった方が良いという感じでメニューに加えたのかも。ちなみにビールがあるので、つまみにするのにちょうどいい。
おにぎりもメニューの構成上、プラスアルファとして用意されたものだろう。あったら嬉しいけど、なくてもそこまで困らない品だ。
おそらく今後店舗を増やしていくつもりなのだろう。松のややマイカリー食堂が増えていったのと同じように、他のブランドとの併設店を作れば増やすことは難しくないはず。
ただ、この味が浸透するかは正直わからない。クセがないのだが、それは印象に残りづらいとも言える。「また食べたい」という気にさせられるかどうか。松屋得意の奇抜な限定メニューが繁盛のカギになるかもしれない。
・今回訪問した店舗の情報
店名 松太郎 新宿小滝橋通り店
住所 東京都新宿区西新宿7-7-28 第一山本ビル1F
時間 11:00~24:00
参考リンク:松屋
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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