「笑顔に見えない」60歳代男性、表情筋のトレーニングでコミュニケーションを改善 マンダム
マンダム(大阪府大阪市)は12月18日、40歳代と60歳代の男性の表情を表情分析ソフトウェアで解析して比較したところ、40歳代よりも60歳代のほうが、無表情のときにネガティブな印象を与えていることがわかったと発表した。
同社によれば、60歳代男性の無表情がネガティブな印象を与えるのは、笑顔になるときに使う顔の筋肉の動きが衰えることが原因で、改善方法として同社は「表情筋のトレーニング」を提案している。
「笑顔が笑顔に見られない」「普通の表情なのに怒っている」、60歳代男性の悩み
同社が60歳代男性にヒアリング調査を実施したところ、「普通の表情をしているのに怒っているように見られる」「自分では笑顔のつもりなのに笑顔に見られない」といった、自分が意図した表情が出せていないという悩みが多く聞かれた。
人手不足の深刻化を背景に、定年を延長させる企業も多く、内閣府の「令和5年版高齢社会白書」によれば、60歳代の男性就業者の割合は、60歳から64歳で83.9%、65歳から69歳で61.0%と高く、年々上昇傾向にある。また、定年後も新たなコミュニティへの参加など、コミュニケーションの機会は増加する傾向にあるとされる。
同社では、感情を表す顔の表情はコミュニケーションの最も重要な要素とし、60歳代男性が抱える表情表出に関する悩みの要因を把握し、その改善を通じてコミュニケーションの円滑化に貢献することを目指して、顔の表情分析を実施した。
60歳代になると「口角」「頬上げ」に衰え
分析によると40歳代と60歳代の男性を比較では、60歳代の男性のほうが無表情のときにネガティブな印象を与える割合が高かった。同社は「『普通の表情をしているのに怒っているように見られる』」という経験が反映された結果」と分析している。
笑顔を作る際の筋肉の動きは、笑顔を構成する「頬を上げる」、「口角を上げる」が、60歳代は40歳代に比べて低い結果となった。60歳代では笑顔ができていると思っていても、頬や口角は上がりにくく、筋肉の動きに年代による差があった。
さらに、「無表情と笑顔を繰り返す」という行為をしてもらったところ、笑顔の出現回数は、40歳代に比べて60歳代のほうが少なく、60歳代男性は表情の切り替えが難しくなる傾向が高いことがわかった。
ライザップ監修「フェイストレーニング動画」を公開
60歳代男性の表情の悩みを解決するため、マンダムは、オリジナル表情筋トレーニングとして、ライザップ(東京都新宿区)監修の「フェイストレーニング動画」を2024年8月から公開している。
フェイストレーニング動画は、「トレーニング前のマッサージ」、「手指を使った表情筋トレーニング」、「表情筋を動かすトレーニング」で構成されており、ライザップトレーナーの指導でトレーニングを実践できる。
また、マンダムは55歳から74歳男性を「アッパーミドル」とし、この世代向けの化粧品ブランド「ZFACE」も立ち上げており、「フェイストレーニング」の成果を診断できる「ZFACE 表情診断」といった診断コンテンツも提供している。
診断コンテンツは「顔の動き」と「印象」の診断項目の総合結果として「表情力ランク」を判定し、評価コメントやアドバイスが表示される仕組み。
同社は「スコアを比較することで自身の変化を実感でき、「フェイストレーニング」を続ける上でのモチベーション維持に役立ててもらいたい」としている。
マンダムの60歳代男性の表情の分析については、同社の公式プレスリリースで確認できる。
また、ライザップとのフェイストレーニングについても、マンダムの公式プレスリリースで確認できる。