【上益城郡】すみません、わたしの左の目が落ちていませんか?~左ノ目神社~
雨が降っている上益城郡益城町。マミコゥロードを車で走っていると、「左ノ目神社」(さのめじんじゃ)というものを発見しました。 「左の目」とは一体なにか? 鬱蒼とした森の中にあるその「左ノ目神社」。ドキドキしながら行ってまいりましたのでその様子をお伝えします。
場所は益城町福原のマミコゥロード
民家もなく、人気のない通りに、その不思議な名前の神社はあります。
立て札看板の所から森の中に入ってゆきます。 軽自動車であれはここからも入れますが、大きな車では入れませんのでご注意ください。駐車場はありません。
壊れた鳥居
そっと森の中に入ってゆきます。
道が二手に分かれた所に
三体のお地蔵様がありました。一体には沢山のお賽銭が入れてあり、私もそこへコインを入れて、「ちょっとお邪魔させてくださいね」と手を合わせました。
この、頭の上に置かれたまあるいもの。
そしてすぐに鳥居があります、が
神額の部分からどーんと壊れておりました。震災の影響かもしれません。
しかし、しっかりと見えるように地面にまっすぐと置かれた神額に、人の気配を感じました。
そっと森の中へ
雨の日なので、光はなく、なかなかの暗さです。でも歓迎されていない空気ではありません。
雨粒にゆれる紫陽花が神社までの道に色を付けてくれて、あまりにも人気のない森の中での不安を和らげてくれました。
案内板に書かれていたことは、なかなかの衝撃的な伝承です。
この神社が完成したのは戦国期から近世初期。登場人物は藤原景清(かげきよ)です。
何度も源頼朝の命を狙った景清が、九州に逃げてきた際に、
追手の源氏より身を守るために左目をくりぬき人相を変えた!というのです。
怖い!
そしてその左目がここに祀ってあるという事。
壁に架けられた「目」。
景清の目については人相を変える為だとか、実に37回も源氏の暗殺を企てた景清がその後の源氏の世界を見たくなかったから、だとか
漢字、ひらがな、の目。
たくさんの伝説があります。
悪七兵衛景清(あくしちびょうかげきよ)と呼ばれるほど勇猛すぎた景清。
源頼朝の命を狙い、全国を逃げ回ったので、各地で様々な伝承が残っているようで、こちらもその一つかと思います。
こちらの「左ノ目神社」には、目の神さまとして知られ、お参りに来る方も多いとの事。
目の神さまがいらっしゃるという「左ノ目神社」。景清の伝説にも触れ、雰囲気のあるいい意味でダークな神社でした。 夏時は蚊がとても多いので、長袖長ズボン、虫除けスプレーがオススメです。