愛娘・秋本美空が春高バレーで優勝!大友愛さんの母娘ストーリーはまだまだ続く
共栄学園を優勝に導いたエース秋本美空
バレーボールの全日本高校選手権(春の高校バレー)女子決勝が12日、東京体育館で行われ、共栄学園が3-0で下北沢成徳との東京対決を制し、19大会ぶり3度目の優勝を果たした。
マッチポイントから最後の25点目を決めたエース秋本美空(3年)は、2012年ロンドンオリンピックで銅メダルに輝いた大友愛さんの長女。身長184センチ、最高到達点301センチを誇り、2028年ロサンゼルスオリンピックで母に続くメダル獲得を期待される次代のエースだ。
母・愛さんはスタンドから声を枯らし、娘の優勝を見届けると涙をこぼした。改めて、偉大な母親の現役時代を振り返ってみたい。
母・愛さんは高校時代に世界ユース選手権優勝
大友愛さんは1982年に宮城県で生まれ、中学からバレーボールを始めた。仙台育英高3年時に出場した1999年の世界ユース選手権で優勝。2000年、NECレッドロケッツに加入すると1年目からレギュラーとして活躍した。
翌2001年には全日本に初選出。2004年アテネオリンピックに出場したが、準々決勝で中国に敗れた。
2006年にビーチバレー選手だった山本辰生氏と結婚してコートを離れ、同年8月に出産した長女が今回の春高バレーで優勝した秋本美空。愛さんは2012年に離婚したが、2013年8月に柔道家の秋本啓之氏と再婚して3人の子供を出産し、現在は4児の母となっている。
話が前後するが、2008年4月に久光製薬スプリングスで2年ぶりに現役復帰し、2009年7月にJTマーヴェラスに移籍。2010年には日本代表にも復帰し、同年11月の世界選手権では銅メダル獲得に大きく貢献した。
ロンドンオリンピックで28年ぶり銅メダル
そして迎えた2012年のロンドンオリンピック。3勝2敗の3位で決勝トーナメントに進出した日本は、準々決勝で中国に3-2で勝利。準決勝はブラジルにストレート負けしたものの、3位決定戦で韓国を3-0(25-22、26-24、25-21)で下し、1984年のロサンゼルスオリンピック以来28年ぶりの銅メダルに輝いた。
中継したフジテレビの平均視聴率(関東地区)は21.7%、瞬間最高36.7%を記録。前日に男子サッカーの3位決定戦で日本が韓国に敗れたこともあり、女子バレーの銅メダルは日本中に感動を呼んだ。
愛さんは翌2013年5月の黒鷲旗大会を最後に引退。抜群のスピードと攻撃力を誇るセンタープレーヤーとして、バレーボール史にその名を刻んだ。
母が果たしたオリンピックメダル獲得の夢は愛娘に受け継がれる。ロンドンでプレーヤーとして流した嬉し涙、東京体育館で母親として流した嬉し涙の次は、2028年ロサンゼルスか、はたまた2032年ブリスベンか。母と娘の物語はまだまだ続く。
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記事:SPAIA編集部