路線バスが移動型サウナに変身 静岡発“お茶サウナ” 寝転んで絶景眺めてととのう
■全国3例目の「サバス」 静岡鉄道が9月から運営開始
路線バスがサウナに変身した。静岡鉄道は今月から、移動型サウナバス「サバス」の運営を始めた。主にイベントで活用され、長期貸し出しにも対応するという。
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引退した路線バスをサウナに生まれ変わらせるプロジェクト「SABUS(サバス)」の新型車両「サバス3号」が完成した。東京に本社を置くリバースが日本最大のサウナ検索サイト「サウナイキタイ」と連携して進めてきた企画で、今回は静岡鉄道が地域パートナーとして運営を担う。
「サバス3号」は、静岡県中部で走っていた「静鉄バス」の車両を改造した。外装は昭和20~40年代の復刻デザインをベースに、オレンジラインやサウナサインを施した。電光掲示板の行き先表示はサバス恒例の「サウナ」と掲げた。
車内は、静岡県の名産であるお茶をテーマに、茶畑をイメージした段々状の座席配置を採用した。座る・寝転ぶなど多様な姿勢で過ごせる工夫が施されている。スノコには県産木材を使用し、地域資源を活かした設計とした。大きな窓からは富士山など静岡ならではの景色を眺められ、自然の中で“ととのう”体験を楽しめる。
サウナストーブはフィンランド製「NARVI」を導入した。ロウリュ(サウナストーンに水をかける蒸気浴)は、茶畑の散水をイメージした優しいミスト型で、降車ボタンを押して体験できる仕掛けも健在だ。
■御殿場や大阪 9月にイベントで登場
サバス3号は、静岡県を拠点に運行を予定している。完成を記念したイベントも順次開催される。9月に予定している主なイベントは以下の通りとなっている。
・サバス誕蒸祭 御殿場プレミアム・アウトレット
日時:9月13日午前9時半~午後5時半
会場:御殿場プレミアム・アウトレット East Zone特設会場
概要:富士山を望む特設会場で、サウナバスやテントサウナ、湧水を使った水風呂などを体験できる。
・OSAKA SOUND BARTHE
日時:9月27日、28日午前11時~午後9時
会場:クリエイティブセンター大阪(名村造船所跡地)
概要:サウナ×音楽×アートが融合する都市型フェス。サバス1号・2号・3号を含む約30基のサウナが集結する。
サバスは2022年に兵庫県の神姫バス車両を改造した1号車から始まり、昨年には東急バスを使った2号車が誕生した。今回の3号車は、静鉄が運営する“ご当地サバス”第一弾。地域資源と風景を活かしたサウナ体験を通じ、静岡の魅力発信を目指している。
静鉄のサバスは最大14人で利用できる。主にイベントで登場し、長期貸し出しにも応じるという。静岡鉄道は昨年2月に設立された「一般社団法人静岡サウナ協議会」への参画をきっかけに、県内で新たなサウナ文化の創出とサウナを通じた地域活性化を図っている。
(SHIZUOKA Life編集部)