【ポケモン列車】『サンドのラッピング列車』に乗るため鳥取へ行ったら都会のアタリマエが通用しなさすぎィ! でも … 最終的にホンワカする♡
『とっとりサンド列車』というのが鳥取県内を期間限定で走っているらしい。期間は2024年3月10日から2028年3月31日まで(予定)……長っ! サンドというのはご存知『ポケットモンスター』に登場するポケモンの1つで、2018年から「とっとりふるさと大使」に任命されている。俗にいう「ご当地ポケモン」だ。
私は鳥取県の出身であるが、鳥取がサンドでいかに恩恵を受けてきたか、そのあたりは重々承知している。大変ありがたいのでサンド列車にも乗ってみることにした。
結果、割と苦労したけどネ……⭐︎
・事前確認必須!!!
サンド列車の運行本数は1日数本(日によってかなり異なる)。その全てが鳥取駅を起点もしくは終点としており、乗りたい人は県東部を目指すケースが多いだろう。
都会の人にはイメージが湧きづらいと思うのだが、まず鳥取県内には線路がほとんど無い。「1本の線路が県を横断しているのみ」と思っていただければだいたい合っている。また電車の本数も極端に少ない。基本的には「1時間に1本来るか、来ないか」という認識でOK。
そんなワケなので、危惧すべきは「サンド列車に乗ったはいいが、帰りの電車が来ない」という事態である。サンド列車に鳥取駅(始点)から乗ると “終点で3〜40分過ごしたのち帰りもサンド列車に乗れる” パターンがある。乗り鉄の方はそのルートを狙えばいいと思う。
ただし始点から終点までは片道40分〜2時時間半ほどかかる。サンド列車に1日捧げる覚悟が必要だ。
ちなみに……
事前に公式サイトの運行情報を死ぬほど確認して鳥取駅へ向かった私だが、いざ到着してみると時刻表を盛大に読み間違えていたことが判明。1時間ほど待てばサンド列車には乗れるようで、最悪の事態は回避できたものの「1駅だけ列車に乗ってタクシーで鳥取駅へ戻る」に予定変更を余儀なくされた。
日によってダイヤが全く異なるので、時刻表苦手民は誰かに相談するなどして時刻を入念に確認しておこう。
・さっさと改札を抜けよう!
それではついに駅入り(えきいり)だ。鳥取駅の構内に立ち入るのは高校生以来かもしれない。鳥取は全力の車社会であり、日常的に電車を利用する県民はかなり少ないのである。
わ〜! サンド改札KAWAII〜!!!!
ってか、いつの間に鳥取県内に自動改札が導入されたのだろう? 調べたところ今年の3月らしい……べつに無理して導入する必要もなかった気もしなくないが、とにかくサンドがカワイイことは確かだ。
ちなみにサンドとアローラサンド、どっちも鳥取のご当地ポケモンであるぞ。なんだか得してる気分!
ホームに続くスペースがガッツリ! サンド仕様である。鳥取駅の何がいいって、人があんまり歩いていないところ! なぜなら電車の本数が少ないからッ!
この空間、思いのほかサンドまみれで予想外に時間をくう。
先ほどまでカフェで時間を潰していたことが悔やまれた。夢中でシャッター切りまくり。
なるべく時間に余裕を持って改札を抜けるのがオススメだぞ!
・キッズ大歓喜である
で、ようやくホームに向かうと……
アーーーーーッ!!!!! コナン列車おる!!!!
そう……鳥取県ではサンド列車のほかにも、コナン列車と鬼太郎列車が運行しているのだ。正直コナンにはあまり詳しくないが、偶然見れたとなると嬉しい。きっとコナン好きの人はメッチャ嬉しいだろうな。
コナン列車も過ぎ去ったところで12時32分発の智頭行きを待つ。なお終着地の智頭駅にはサンドの『ポケふた』があるので、時間に余裕のある人は智頭まで行くのも全然アリアリ。
そして……
サンド列車キタァァァアア!!!!!!
・なんだかんだdeハッピーエンド
この日は日曜日であったが、サンド列車目当てとおぼしき乗客は2〜3人ほど。万博でムギュムギュの混雑に紛れるのもいいが、こういうノドカな休日の過ごし方、とてもイイ。
列車は2両編成で、片側がサンド、逆サイはアローラサンド仕様。
バニプッチ、ケケンカニ、ウリムー、ドンメル、クラブなどなど、どことなく鳥取の特産品やイメージに寄せてくれているのかも……? というポケモンもゲスト参加してくれていてアガる。
あとポケモン関係ないけどボタン押してドアを開けるシステム、超アガる!!! 田舎の電車って昔からこうなんだっけ? 田舎の電車と無縁の人生を送りすぎてきてよく分からない。とにかく楽しい。
中はこーんな感じ。広告がほぼ無いので世界観に浸りやすいですね。
あーーー運賃箱なつかしい! ちなみに私の実家の最寄駅は改札のある駅なので、私は運賃箱を利用したことがない。これは無人駅で乗り降りする人用の設備なのだ……なお私の実家から最寄り駅までの距離はチャリで約40分です。
ウッワァーーー!!!! 客が手動で操作する扇風機なっつかしーーーー!!!!!! 都会なら一瞬でトラブルに発展しそうな仕組みだが、コレが成り立つのが田舎のいいところ。
アローラサンドゾーンはこう。
心なしか涼しい気分に。
新幹線並みの速度で写真を撮影しまくったのだが、鳥取駅での停車時間がそれなりにあったこと、たったの2両編成であったことから、かなりの余裕を残して車内探索を完了させることができた。
座席に座って車窓を眺める余裕もあり、サンド列車をそれなりに満喫したと個人的には感じている次第だ。この“1駅だけ乗り”、あまり時間がない旅行者にはオススメ!
かくして鳥取駅の隣『津ノ井』駅に到着! さようならサンド列車、また会う日まで。タクシーは…………電話で呼ばなきゃダメだよね。
……とか思ってた矢先!
なんとタイミングよく逆ホームに電車が到着し、私は待ち時間ゼロで鳥取まで電車で戻れることになったのだった!!!! こんな都合のいい話があるとは夢にも思わず、時刻表を調べることすらしていなかった。超ラッキー(サンドだけど)!
ちなみに……
本来下車する予定だった津ノ井駅には自動改札が導入されておらず、あのままいったら私はかなりメンドくさい思いをするところだったらしい。都会のアタリマエが通用しない田舎の鉄道を感じたい人(とポケモン好き)は今すぐ鳥取県へ!!
参考リンク:とっとりサンド列車
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.