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札幌で天ぷらといえば…「蛯天分店」創業62年!外国人にも大人気の“極上天丼”

SASARU

いつまでも残したい老舗の味を紹介する”ランチ遺産”。創業62年、地元の方のみならず世界中からお客さんが訪れる、老舗の天ぷら店をご紹介します。

創業62年!札幌を代表する天ぷらの名店「蛯天分店」

札幌市中央区にある「蛯天分店」は、今年で創業62年。札幌を代表する天ぷらの名店です。

2代目の八木久仁子さんは、50年以上お店に立ち続けています。

1950年、久仁子さんの叔父が「蛯天本店」を札幌にオープン。久仁子さんの父も料理人として勤務していました。

蛯店本店は札幌を代表する人気店となり、1963年には久仁子さんの父が独立し蛯天分店を開店しました。久仁子さんも20代の頃からお店に立つようになり、現在では2代目としてお店の味を守り続けています。

多い時には200人以上が訪れる蛯天分店。ランチタイムは大忙し

午前10時30分、お店の営業1時間前から店内では天ぷらを揚げています。

蛯天は札幌三越にも出店しているため、オープン前からお弁当作りをしているのだそう。

多いときには200人以上のお客さんが来店する蛯天分店。午前11時30分から午後9時まで休憩なしで営業しています。

午後11時30分、お店がオープンするとお客さんが続々と入店します。老舗というだけあって、数十年通っているという常連さんが多いんですよ。

さらに、海外からの旅行者も多く訪れます。1ヶ月に1,000人以上、海外の方が来店したこともあるのだそうですよ。

オープンから30分後には、インバウンドと常連のお客さんでほぼ満席に。厨房は大忙しです。
そんな中、久仁子さんが出勤。久仁子さんの的確な指示で、厨房の流れは一気に加速。大忙しのランチタイムも、スムーズに乗り越えられました。

ランチタイムにお客さんがこぞって食べていたのは、お店の人気ナンバーワン「上天丼(なめこ椀・漬物) 1,100円」です。具材はイカ・キス・春菊・ノリ・エビ2本。

蛯天分店の天ぷらのおいしさの秘密は、職人の右手の指先の動きにあります。

指で天ぷら粉をはじいて細かい天かすを作り、それをネタに乗せてから揚げるんです。

「私はよくお風呂に入ったら水で練習してた。シャーと揚げるには、やっぱりこの指のスピードだね」と久仁子さんは話します。

さらに、鍋にも秘密が。鍋を斜めにすることで温度差が生まれます。まず温度が高い鍋の浅いところで衣を固め、その後温度の低い深いところで中からゆっくり火を通します。

天ぷらの表は衣が細かく、裏は平で固くなっています。これが食感にアクセントを与えるのだとか。

「蛯天」のボリューム感が好きだと話すお客さんが食べていたのは「かき揚げ丼(なめこ椀・漬物) 1,200円」。中にはエビもたっぷり入っていて、ご飯をかきこみたくなる逸品です。

1年でも長くお店が残って欲しい…3代目が語った想い

職人やスタッフの多くが、50年以上働いている蛯天分店。2002年には自宅の改築に合わせて、従業員用のマンションを新築。久仁子さんは、従業員やその家族たちと同じマンションで暮らしています。

「自分はもうやめてもいいんだけど、みんなが働く場所があることがいいのかなって。健康ならちょっとでも働いたほうがいいじゃない。家にいるとボロボロなの。だけど、ココに来るとシャキッとする」と久仁子さん。

久仁子さんの息子の真也さんは2017年に介護職を辞め、3代目としてお店を継ぎました。

「僕が仕事を辞める前におじいちゃんが亡くなっているので、まさか僕が天ぷら揚げるとは思ってなかったんじゃないですか。揚げるのを見ていたら喜んでくれたんでしょうけど」と真也さんは話します。

ランチだけでなく、夜はお酒と天ぷらを楽しむ方も多い蛯天分店。お店の隠れた人気メニューが、特製のだしでじっくりと煮た「湯豆腐(鶏) 1,000円」。つけダレにもお店のこだわりが詰まっています。

さらにもうひとつ、天ぷらをお茶でさっぱりいただく「天茶 800円」も人気です。
北海道のみならず、世界中からもお客さんが訪れる蛯天分店。真也さんは「僕としては名前が残るお店になればいいなと思っているので、1年でも長く「蛯天分店」というのが札幌に残っていけばいいなと思っています」と話してくれました。

蛯天分店
住所:札幌市中央区南2条西4丁目
営業時間:午前11時30分〜午後9時
定休日:水曜日

みんテレ1月30日OAのものです。
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

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