7/11は満月【バックムーン】夏休みの自由研究にも使える!? 月の満ち欠けを観察してみよう!
夏祭り、花火、キャンプ、虫捕りやナイトフィッシングなど、楽しみがいっぱいな夏の夜。
星や月の観察っていうのも、そんな選択肢のひとつですよね。
7月は東の空に夏の大三角(ベガ、アルタイル、デネブ)、南の空にさそり座の赤い1等星アンタレスを見ることができます。
今回は、夏休みの自由研究にも使えそうな、月とその動きや満ち欠けに注目してみます。
7月11日に満月となり、16・17日は土星に、22日は金星に、28・29日は火星に近づきます。月と惑星の接近は決して珍しい現象ではありませんが、その時の月の位置や形を継続的に観察してみると面白いですよ。
7月の満月は11日
富山では【月の出】19:53/【月の入り】明朝5:33
7月11日の月の出は、富山市中心部のあたりで19時53分。ですが、実際には東側に立山連峰があるので、まちなかで見え始めるのはその約20分後の20時13分ごろから。
月の入りは、明朝5時33分。
満月ってなに?
月は地上から見るととっても明るいですが、よく知られているように自ら光っているわけではありません。月も地球も、太陽の光を反射して輝いている天体です。
そして、月は地球の周りをぐるぐると回っています。
そのため、下の図のように、月が太陽と同じ方向にあるときは、地球から月が見えない状態、つまり「新月」となります。この新月のときを月齢0日と数え、月の満ち欠けがリセットされると考えましょう。地球の周りを約29.5日かけて回るため、日が経つにつれて「新月→上弦(半月)→満月→下弦(半月)→新月」といった満ち欠けを繰り返していきます。
太陽と月が180度離れたとき、つまり一直線に並んだときが満月のころです。
29.5日に1度、つまり約1か月に1回の頻度で満月が見られるのはこのためです。
位置と形を観察して 自由研究に
7月11日の満月を過ぎると、月はだんだんと欠けていき、新月になるのが25日。
それからまただんだんと満ちていき、再び満月となるのが8月9日です。
毎日同じ時刻に観察してすると、見かけの形はもちろん、空で見える位置も変わっていきます。月が地球の周りを公転していることを実感することができますよ。
月と火星の位置関係にも注目
2025年の宵の空で、火星と月を合わせて見られる最後の機会
月だけでなく、惑星も一緒に観察してみましょう。
惑星との接近は毎月にように見られますが、7月は「月と火星」に注目してみてください。
7月28日から29日にかけて、宵の空で月が火星に接近します。
方角は西の空。1.5等の明るさで赤く輝く火星と細い形をした月が並ぶ様子をはっきりと見ることができるでしょう。
28日から毎日20時に西の方角を観察すると、火星に対して月の位置が1日ごとに変わっていく様子がわかります。
月ほどの大きな変化はありませんが、火星も少しずつ位置が変わります。
実は、2025年の宵の空で、火星と月を合わせて見られる最後の機会です。ぜひ観察してみてください。
7月の満月は「Buck Moon(バックムーン)」の呼び名も
由来は?
「Buck Moon(バックムーン)」という言葉を聞いたことはありませんか?
この時期の満月をバックムーンと呼ぶのは北アメリカの先住民たちの季節感や風習にちなんでいて、Buck(雄鹿)の新しい枝角が出てくるころという意味なんだそう。最近は、日本でもよく耳にするようになりました。
富山市ファミリーパークのニホンジカの角は…
ちなみに富山市ファミリーパークのニホンジカの角は、2025年4月初旬に抜け落ち、現在すでに成長中。
落ちた角は標本資料都として保管したり、シカ舎で展示したりと活用しているそう。おでかけの際は“角”にも注目してみてくださいね。
アメリカの農事暦による月の名称
1月/Wolf Moon/オオカミが空腹で遠吠えをする頃
2月/Snow Moon/雪で狩猟が困難になる頃
3月/Worm Moon/土からミミズなどが顔を出す頃
4月/Pink Moon/フロックス(Phlox)というピンクの花が咲く頃
5月/Flower Moon/花が咲く頃
6月/Strawberry Moon/イチゴが熟す頃
7月/Buck Moon/雄鹿の新しい枝角が出てくる頃
8月/Sturgeon Moon/チョウザメが成熟し、漁を始める頃
9月/Corn Moon/とうもろこしを収穫する頃
10月/Harvest Moon/収穫時期
11月/Beaver Moon/毛皮にするビーバーを捕獲するための罠を仕掛ける頃
12月/Cold Moon/冬の寒さが強まり、夜が長くなる
(Farmer's Almanac )