市川染五郎「菊之助という役、また作品全体を膨らませていきたい」~新作歌舞伎『木挽町のあだ討ち』スチール写真&ティザー映像公開
2025年4月歌舞伎座、松竹創業百三十周年『四月大歌舞伎』にて上演される、新作歌舞伎『木挽町のあだ討ち』の主演・市川染五郎の撮り下ろしスチール写真とティザー映像が公開された。また、染五郎からスチール撮影を終えた意気込みコメントも到着した。
『木挽町のあだ討ち』の主人公・伊納菊之助は、父の仇を追い、江戸・木挽町の芝居小屋にやって来る。仇を探し求めたある日、白い雪景色の中を赤い振袖を被き、傘を差した美しき若衆・菊之助が現れ…。
2月某日、博多座。市川染五郎のスチール撮影は、歌舞伎 NEXT『朧の森に棲む鬼』終演後に行われた。激しい舞台を終えたばかりの染五郎は、仇討ちに臨む白装束を纏い、スチール撮影現場に颯爽と現れると、傍らに用意されていた赤い振袖を手にし、撮影に向かう——。
白い雪、そして仇討ちに臨む美しき若衆・菊之助の純真無垢な思いを表すような純白のバック紙。撮影はBOØWYや布袋寅泰の撮影・アートワークをはじめ、数多くのアーティストのクリエイションを手がける永石勝。17歳の染五郎が初めて歌舞伎座で主演した『信康』や『新・陰陽師』『裏表太閤記』などの撮影も担当している。現場には、東京から駆け付けた脚本・演出の齋藤雅文、『朧の森に棲む鬼』公演を終えた父・幸四郎も撮影に立ち合った。
カメラマン永石勝から言葉が投げ掛けられ、それに応える染五郎。緊張感がありながらも、撮影した写真が映し出されるモニターを見たスタッフからは歓声が上がった。新作歌舞伎の第一歩ともいえるスチール撮影で、染五郎扮する美しき若衆・菊之助の姿が浮かび上がる。
【歌舞伎座】新作歌舞伎『木挽町のあだ討ち』市川染五郎 ティザー映像
市川染五郎 コメント
お客様がイメージする菊之助に限りなく近い像になるよう化粧や衣裳、かつらや小道具など工夫をして臨みました。カメラマンの永石さんが菊之助の若さ、鋭さを存分に引き出してくださり、このスチール写真を軸に、菊之助という役、また作品全体を膨らませていきたいと思っています。