容姿がいいと3600万円も得!?ルッキズムに潜む真実とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 遺伝の話】
容姿が優れていれば3600万円お得!?
容姿によって収入に差が表われる
顔立ちは遺伝が影響する部分のひとつです。親子で顔がよく似た例を見たことがあるでしょう。この顔立ちのよし悪しが、じつは収入を左右しているという研究があります。労働経済学者のダニエル・S・ハマーメッシュ氏が20年かけて解明し、著書『美貌格差 生まれつき不平等の経済学』の中で紹介している研究です。
この研究では、女性の被験者を容姿で5段階評価し、それぞれ収入との関係を調べています。その結果、評価が平均(3点)の女性を基準として、評価の高い(4〜5点)女性は収入が8%多く、逆に評価の低い(1〜2点)女性は収入が4%低いという傾向が表われたそうです。本来、人を外見で判断するのはルッキズムとしてタブー視されていますが、そのタブーに踏み込んだところ、明確な格差が見られたわけです。
さらに、成蹊大学の小林盾教授の著書『美容資本』でも、容姿がいい人ほど年収や地位が高くなるという研究結果が紹介されています。ただし、容姿の評価は生まれつきだけで決まるのではなく、美容にどれだけ時間やお金を投資したかが大きく影響すると述べられています。生まれつき美人かどうかより、その後の努力のほうが大事というわけですね。容姿は遺伝だからとあきらめることなく、美しくなりたければ美容に力を入れるのがいいといえそうです。
容姿によって年収が変わる!
被験者を容姿で評価分けし、収入との関係を調べたところ、上記のような差が出たという研究報告があります。容姿の評価が高い人と低い人との差は12%。生涯収入を3億円と仮定すると、収入差はじつに3600万円にもなる計算です。
容姿は遺伝する?
顔立ちは、とくに左記の箇所が遺伝の影響を受けやすいとされます。ただし、美しいと評価されるには美容への投資も大事。本人の努力次第で変わってくるといえます。
顔立ちには遺伝の影響が確かにあるが、綺麗に見せられるかどうかは本人次第
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 遺伝の話』著:安藤 寿康