Yahoo! JAPAN

編集者が選ぶ、著者の新たな一面が知れる「名著」3選――NHK「100分de名著」シリーズ【NHK100分de名著キャンペーン2024】

NHK出版デジタルマガジン

編集者が選ぶ、著者の新たな一面が知れる「名著」3選――NHK「100分de名著」シリーズ【NHK100分de名著キャンペーン2024】

NHK「100分de名著」シリーズ担当編集者が選ぶ、新たな一面を知れる名著

シリーズ開始から13年で、累計1000万部の発行を記録したNHK「100分de名著」シリーズ。古今東西の名著を25分×4回の100分で読み解き、今の世の中を見通すためのヒントを得る構成が人気です。書籍の元となる番組では、司会の伊集院光さんとゲスト講師とのやりとりも、毎回話題に。

今回は、NHK「100分de名著」テキストの編集者に「講師が読み解くことで、著者の新たな一面を知ることのできる名著」を聞きました。

なお、2024年7月末からは、全国の書店とNHK出版公式サイトにて、「100分de名著」1000万部突破キャンペーンを実施中です。

おすすめ名著・3選

「100分de名著」の番組テキストを担当する際、編集担当者も原典となる名著を読みますが、指南役の先生方の解説を聞いて「そんな読み方があるの?」と驚くことが何度もありました。あらすじやダイジェストにとどまらない議論は、「100分de名著」ブックス収載の書き下ろし「特別章」でさらに深められています。番組を見、テキストを読んだ方も、あらためて「100分de名著」ブックスを手に取っていただけると、これまで知っていたと思っていた名著が、まったく新しいものとして見えてくるかもしれません。

清少納言『枕草子』

『清少納言 枕草子 ~どうして、春は「あけぼの」?』(山口仲美 NHK「100分de名著」ブックス)

「春はあけぼの」の何がすごいのか? 天才エッセイストの文章術

――「魅力的な男とは? 女とは?」「マナーのない人、ある人」などの話題を中心に据え、『枕草子』の魅力を存分に味わってみたいと思います。随所で、優れた描写力の生み出す絵画的な場面があなたを魅了するでしょう。(名著ブックス「はじめに」より)

岡倉天心『茶の本』

『岡倉天心 茶の本 ~一杯の茶に心理が宿る』(大久保喬樹 NHK「100分e名著」ブックス)

“行動”から”思想”へ――エコロジーの先駆者としての岡倉天心

――天心の先見性がもっとも感じられるもののひとつが、「自然との共生」というテーマです。天心は中国の老荘思想を土台として、人間が自然の一部として、自然の摂理に沿って生きるべきことをくりかえし説きました。それは、近代化にともなう工業化の影響で甚大な環境破壊が起こった二十世紀後半以降の社会において、その反省として環境保護への取り組みや、自然とともに生きるエコロジー思想が広がったりしてきている、そのことをまさに予言したものだと言えるでしょう。(名著ブックス「はじめに」より)

石牟礼道子『苦界浄土』

『石牟礼道子 苦界浄土 ~悲しみのなかの真実』(若松英輔 NHK「100分de名著」ブックス)

読み通すのではなく、言葉の前で立ち止まるための文学

――私たちは必ずしもこの作品を読み通す必要はありません。「読めない」のは、そこで立ち止まらなくてはならないからです。読書は旅です。むしろ、読み通すことのできない本に出会うことこそ、喜びなのではないか、と私は思います。「読めない」というのはじつに深遠な言葉との交わりであり、また豊ほう饒じような芸術の、あるいは人生の経験であることを忘れないでいただきたいと思います。(名著ブックス「はじめに」より)

今回ご紹介した「名著」読み解きための「NHK『100分de名著』ブックス」は、全国の書店、またNHK出版の特設ページでも展開しています。

【関連記事】

おすすめの記事

新着記事

  1. 【アジングカップ淡路島2024】に参戦! 連覇して全国大会出場を目指す

    TSURINEWS
  2. 伊勢湾のウタセマダイ釣りで30cm級の食べ頃サイズの本命を連打【愛知・豊浜港】

    TSURINEWS
  3. 【魔法のように片付く家事のタイパ】収納上手は買い物上手・ 買い物上手になるルール

    OKITIVE
  4. ものがたりグループ☆ポランの会 手話と音楽と語りで綾なすライブセッション 『すきとおったほんとうのたべもの 2024』稽古場リポート~多彩な表現の交流が生み出す新たな観劇・感動体験

    SPICE
  5. <はい、アウト>「しょうもない旦那だな…」と思ってしまった、よその旦那さんの姿とは?

    ママスタセレクト
  6. 戒名自動生成ツール「戒名メーカー」がSwitchに移植 Joy-Conを振って木魚やお鈴を鳴らせる機能も

    おたくま経済新聞
  7. 別府の春木川パークがオープンするみたい

    LOG OITA
  8. 「肩書があると違います」エバース、「NHK新人お笑い大賞」優勝後の変化を語る

    文化放送
  9. <息子の多様性を受け入れて>育児に不参加のパパ。子どもの特性を相談できず悩む……【まんが】

    ママスタセレクト
  10. 氷川神社にお休み処「氷川茶庭(ひかわさてい)」2025年1月オープン予定

    パパママさいたまDays+