波止ウキフカセ釣りで45cm頭にチヌ12尾を手中【山口・周防大島】底這わせ釣りが的中
3月上旬、気温も14度と上がり比較的海も穏やかになってきた。海水温は今が一番低く、当日は9度、釣り物も夜釣りのメバルぐらいで日中の魚は時期的に難しい。私(マルキユーアドバイザー)が最もこだわる釣りが厳寒期のチヌ釣りだ。乗っ込み前のチヌは深場にいるので水深のある釣り場を狙うか、居着きのチヌを攻めるか、いずれしかない。
油宇の波止でウキフカセ釣り
今回、釣り場として選んだのはチヌの隠れ家として最適なテトラが点在し、藻場が着きやすい油宇漁港(山口県・周防大島)。こちらの東の波止に釣座を構えてウキフカセ釣りをした。
この波止の外向きにはテトラが先端まで入っており、根魚を含め格好の隠れ家となっている。
集魚効果の高い配合エサを使用して、チヌの食い気のあるエサで食わせる。時期的に低水温であることを意識して底這(は)わせ釣りが基本。まきエサはサッとオキアミ2袋、爆寄せチヌ、チヌパワームギスペシャル、M.S.P(S)レッド各1袋を配合した。
当日のポイント
狙うポイントは釣座周りのテトラ周辺と沖波止の付け根周り、そして下げ潮の動きを見ながらその潮の本流と緩やかな潮を釣る。
当日の潮は若潮、午前7時12分が満潮、午後1時21分が干潮。本来であれば翌日の中潮を狙う方が潮の満干差が大きくなるので潮の動きが大きくなる方が釣りやすい。
当日の仕掛け
仕掛け(別図参照)はウキに黒魂King 0シブを使った。これはウキトップの径が4φ、出口3φの細めテーパー管(FT管)を使用しており、ミチイトの落ちが速いのが特徴。
また、最近はチヌ釣りでPEラインを使用する釣り人が多くなり、私も黒魂PEライン0.8号を使用して微妙なアタリもラインの動きで読み取ることができる。
軟竿絞った腹パン44cmチヌ
釣り開始前にチタンパワーヒシャクTR‐01・H70L30ccでまきエサをテトラ先端に20杯、対岸の波止ギワに20杯打ち分けた。つけエサは食い込みの良いくわせオキアミ(Mサイズ)、ハリは沖アミチヌ2号、サスガチヌ2号を使う。
サオ先のテトラ先端を3ヒロで流してみると、早速、反応がでたので軽くアワセを入れると20cmクラスのメバル。日中でもこの型が釣れれば土産に最高。
そこで、タナを一気にベタ底になるようにサオ1本にして仕掛け投入後、追いまきエサをしてまきエサの筋に仕掛けを誘導しながら少し流してみた。
およそサオ2本くらい流したところで張り気味にしていたPEラインが走り、黒魂Kingが緩やかな流れに消えるように海中へ消し込まれた。サオの銀狼唯牙が大きな弧を描き、周囲に金属音が鳴り響く。
釣り上げたのは真っ黒な居着きのチヌ44cm、しかも腹パンだ。
波止の際でチヌ連続ヒット
これなら対岸の波止ギワにも居着きがいるのでは…と思い狙ってみると、44cm、45cmの居着きのチヌが連続2尾釣れた。こちらのチヌは腹パンではないが狙って釣れたので満足。
その後はまきエサが効いていたのか、ほぼ1投1尾のペースで30cm級の回遊性の高いチヌが連続9尾釣れた。
腹パンのチヌは写真を撮ってすぐにリリースしたが、前々からサオを振ってみたかった所だったので時期的にこの釣果には大満足だ。
<週刊つりニュース西部版APC・川原直毅/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース西部版』2025年4月4日号に掲載された記事を再編集したものになります。