次世代の高速船リニアジェット 広島~松山に2026年就航! 新造高速船の名付け親を大募集(瀬戸内海汽船)
瀬戸内海汽船は、多くの人が利用する広島・呉~松山航路の未来を担う新高速船について、その名称を一般から募集すると発表しました。
2026年4月から導入予定の新高速船“リニアジェット(仮称)”は、現行の“スーパージェット”に替わる次世代型高速船です。広島・尾道市の瀬戸内クラフトで建造され、ドイツの推進器メーカー・フォイト社製「フォイト・リニアジェット」を採用します。優れた高速性能と燃費効率、さらに静粛性を兼ね備えているとしています。
この次世代船の誕生を記念し、就航に先駆けて船名を一般から募集します。採用者には豪華賞品も用意されており、あなたが瀬戸内の新たな海のシンボルの「名付け親」になるかもしれません。
フォイト・リニアジェットとは
「フォイト・リニアジェット」は、ウォータジェットのスピードと、軸プロペラの燃費を両立した高速船用の推進器です。
一般的に、軸プロペラは低速航行時には低燃費・高効率ですが船速が28ノット付近を超えると効率が落ち、一方、ウォータジェットは30ノットを超えるような高速航行時には高効率を発揮しますが、低速時には著しく低下するといわれています。フォイト・リニアジェットは、この両方の長所を併せ持ち、25~40ノット付近まで高効率を維持できるように設計されており、シンプルで環境性能と静粛性に優れた次世代高速船用推進器です。
船底に作られた半トンネルに埋め込むように設置されたノズルに、専用設計されたプロペラ翼と整流翼が内包された構造で、ノズルの前(船首側)から後ろ(船尾側)まで、ねじれのないまっすぐな水流を作り出すします。(フォイト社代理店のファーイースト・トウイング社による説明より)
次世代の海上交通を担う新造高速船
新造船の船体デザインは、2019年に同航路で就航した「シーパセオ」のデザインを手がけたGKデザイン総研広島(広島市)が担当。ブルーとホワイトに、アクセントとしてレモンイエローをあしらった爽やかな外観が特徴だとしています。
この新造船は、瀬戸内海汽船の創業80周年記念事業の一環として導入されるもので、現在、最速で約1時間10分で結ぶ高速船「スーパージェット」に代わり、次世代の快適な海上交通の象徴として期待されています。
新造高速船「リニアジェット(仮称)」主要目
・就航時期:2026年4月(予定)
・高速船概要:旅客定員 約100名
・総トン数:約120トン
・船体:全長31.5m/全幅7.0m/深さ2.6m
・推進器:フォイト・リニアジェット(独)
・エンジン:MTU(独)
・船内設備:インフォメーション、運航情報モニタ・フリーWi-Fi、多目的トイレ、モバイル用電源等
・デザイン:株式会社GKデザイン総研広島(広島市)
・建造:瀬戸内クラフト株式会社(尾道市)
広島・呉~松山 航路の新造高速船の船名の募集期間は7月15日から8月15日までの1か月間、メールで1人1案の応募が可能です。船名の決定は9月上旬を予定。採用された場合、旅行商品券3万円分や記念品が贈られ、就航式にも招待されるといいます。
新しい船の名付け親になれるかもしれないチャンスですので、ご興味のある方は応募してみてはいかがでしょうか。
(画像:瀬戸内海汽船 PIXTA)
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