こどもの国 皆の想い背負って60年 これからも「居場所」として
広大な自然と、バラエティ豊かな遊具や遊び場で多くの人に親しまれているテーマパーク「こどもの国」(奈良町700)が、5月5日に開園60周年を迎える。喜ばしいこの年を特別な1年にしようと、同園は今年に入ってから、様々なイベントを企画、実施している。
自然と共に遊ぶ
同園は、広さ約100ヘクタール(約30万坪)の広大な敷地に緑があふれ、4Kmの外周道路や2・4Kmの内周道路、その他の散策道路が、雑木林を縫うように縦横に伸びている。横浜一長い「115mローラーすべりだい」や人工の小川と噴水のある池「せせらぎ」、園内バス「あかポッポ号」をはじめ、牧場や動物園、湖など、エリアごとに自然と触れ合いながら楽しめる遊具や遊び場が充実している。
また、夏には屋外プール、冬には屋外アイススケート場がオープン。梅や桜、椿、あじさい、紅葉など、四季折々の景色が広がる。
祝福こもった施設
1965年の開園以来、多くの人に愛されてきた同園。来場者数はのべ5000万人近くになるという。
開園のきっかけは1959年、皇太子殿下(現上皇陛下)の結婚。皇太子妃殿下(現上皇后陛下)の美智子さまは、皇室にとって初の民間出身の皇太子妃だったこともあり、全国からお祝い金が寄せられた。それらを基金に、両殿下の「子どもたちのための施設を」という思いを受けて作られたのが同園だ。国費をはじめ多くの民間企業や団体・個人の協力で整備され、「当時の人々の思いが詰まった施設」と、同園の秋保尚志園長=人物風土記で紹介=は語る。
当初は、次世代を担う子どもの健全育成のための施設として作られた同園だが、現在では「赤ちゃんからシニアまで、多様な方々の『居場所』として運営している」と秋保園長。「手軽に外遊びや自然体験ができるだけでなく、景色を眺めてゆっくりするなど楽しみ方は人それぞれ。皆様の憩いの場として、より一層発展していければ」と今後の展望を語る。
イベント盛りだくさん
同園は5月3日(日)から6日(火)まで、「60thこどもの国春まつり」を開催。キッチンカーの出店や自然ハイク、各種ワークショップなどを予定している他、開園記念日の5日(月)は中学生以下の入園料が無料になる。ダンスフェスティバル、水鉄砲合戦を新たに企画したほか、例年開催しているフォトコンテストや夏まつりも今年は60年仕様に。さらに10月には、家族みんなで参加できる「三世代大運動会」を企画している。
「長年愛していただき、感謝しかない。大勢の想いがこもった『こどもの国』を、これからもより良いものにしていきます。皆様、ぜひ遊びに来てください」と秋保園長。イベントの詳細は、同園HPで発信中。問合せは【電話】045・961・2111へ。