上越市で高校生のための「サードプレイス」実証実験 勉強や交流の場提供しニーズ探る
高校生のための第3の居場所「サードプレイス」づくりを目指す新潟県上越市大貫2の関根学園高校生徒会は2024年11月8日までの放課後、同市本町5のミュゼ雪小町多目的室を開放し、実証実験を行っている。市内の高校生に勉強や交流の場として利用してもらい、ニーズや課題を探る。
《画像:サードプレイスづくりの実証実験で高校生に開放している会場》
高校生にとって魅力あるまちづくりのための取り組み。理事長や校長と生徒会が学校生活などについて意見交換する中で、「学校帰りに寄れる居場所がほしい」という声が上がり、昨年度から生徒が主体となって構想してきた。利用者が多い高田駅周辺での開設を想定し、今年3月には中川幹太市長に直接プレゼンテーションしたほか、市内企業などにも協力を呼び掛けた。生徒会メンバーの12人が毎月1、2回集まり、計画を進めている。
実証実験はさらなる計画の具体化に向け、他校の生徒にも意見を聞こうと実施。市の協力を受け、期間中の平日午後3時30分から同6時30分までの間、ミュゼ雪小町の多目的室を高校生向けに開放している。菓子や飲み物が用意され自由に過ごせるほか、サードプレイスへの意見や要望、居住地など書き込むボードを設置し、開設の時間帯や場所の検討材料にする。生徒会メンバーも常駐し、取り組みを紹介する。運営は広報企画・事務局運営などのオフィスM(仲町1)が支援している。
《画像:要望を書き込めるボードを設置》
初日の28日、受験勉強をしにミュゼ雪小町を訪れていた県立高田高校3年の女子生徒(17)は「人が多く場所が限られ、ゆっくりできるカフェなどはお金がかかるのでめったに行けない。家だとだらだらしてしまう人もいると思うので、勉強できる場所があったらいいなと思う」と話していた。
《画像:期間中は日替わりで多目的室1または2を開放する》
結果は11月中にまとめ、年度内に成果発表をする予定。関根学園高生徒会長の3年、片桐優さん(18)は「本当に使ってもらえる施設にするため、思うことや欲しいものなど大勢から意見を聞き、他校とも連携して一緒に形にしていきたい。気楽に立ち寄って課題をしたり、おしゃべりしたりと自由に過ごしてほしい」と呼び掛けている。
《画像:実証実験の案内》