ちょっとでも迷ったら食べない!有毒植物の誤食による食中毒【眠れなくなるほど面白い 図解 毒の話】
間違えると大惨事 有毒植物の誤食による食中毒
ちょっとでも迷ったら食べない
植物には有毒なものも多くあります。厄介なことに、なかには食用の植物と見た目がそっくりなものが存在します。そうなると、よほど知識がない限り、間違って口にしてしまいかねません。実際に有毒植物を誤って食べたことで食中毒を起こしたというケースが、毎年かなりの件数発生しています。
有毒植物の誤食を避ける第一歩として、図鑑やアプリを見て安易に判断しないことが大切です。なんとなく同じに見えても、どこか違うなと思ったら食べるのは控えましょう。山菜のなかに、見た目の似た有毒植物がまぎれ込んでいることもありえることです。調理前にもう一度確認し、少しでも違和感があったら食べるのはやめましょう。
家庭菜園で有害な園芸植物を一緒に育てることや、採ってきた山菜のおすそわけも避けたほうが無難です。場合によっては命にかかわり、注意してもしすぎることはないのです。
もし有毒植物を口にしてしまって気分が悪くなったら、すぐに救急車を呼びましょう。その間、できるだけ食べたものを吐き出すように。毒の吸収を減らせるからです。あわせて水分をできるだけ摂ること。ちなみに食べ残しや吐き出したものを取っておくと、あとで毒の特定に役立ちます。
【誤食の多い植物一覧】
有毒植物の誤食の多くは、園芸植物を家庭菜園で一緒に育てたり、山菜採りの際に気づかず一緒に採ってきたりすることが原因で起こる。確実に知っているもの以外は口にしないことが大事。
イヌサフラン
園芸植物だが猛毒がある。ギボウシやギョウジャニンニクと間違えて食べると嘔吐、下痢、呼吸困難などが生じ、重症になると死亡するケースも。有毒成分はアルカロイドのコルヒチン。
バイケイソウ
高山の湿地帯などに自生。オオバギボウシやギョウジャニンニクと間違えやすい。食後30分~1時間で下痢や吐き気、手足のしびれなどの症状が出る。有毒成分はヴェラトルム系アルカロイド。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 毒の話』監修:船山 信次