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突然ですが、釣りって何かとお金がかかるもんなんですね…。
若いころに買ったロッドケースとバッカンを実家の倉庫から引っぱり出し、竿とリールはワゴンセールのお買い得商品でそろえ、サビキ釣りでアジとサバが釣れて喜んでいた私たち…。「釣り」といえばD社とS社ぐらいしか釣りメーカーを知らず、釣具にまったく興味を持っていなかった夫婦が釣りを始めて感じたことです。

ところが、サビキ釣りだけではなく船釣りほか、いろんなジャンルに興味を持ち出すと、自然に竿が1本、2本、そしていつの間にかリールが1つ、2つと増え…、完全に釣りの沼にどっぷりとハマってしまいました。お陰で、竿やリールだけではなくいろんな小物にも目がいってしまい、出費が嵩んでしまいました。釣りは「道具をそろえてしまえばお金はかからない」なんて嘘ですね（笑）。
そこでひらめいたのが、「竿やリールは自分で作れないけど、小物ぐらいなら作れるんじゃない？」ということ。そんな発想をもとにアレコレと工夫してみた、私のDIYギアとその作り方（代用方法）をご紹介します。

釣りのギアはお金がかかる…

釣りを始めた当初は「魚が釣れればなんでもいい」という発想。サビキ釣りで満足していればなんの問題もなかったのに、ジャンルが広がり、それぞれに突き詰めていくとそうはいきませんね（笑）。

サビキ釣りだと、極端に言えば仕掛とエサだけあればいいので、さほど荷物にもならずお気楽なものでした。しかしルアー釣りや船釣りを始めると、それぞれにアイテムの専用ケースが必要になってきます（必ずしも必要ではなく汎用できるケースは数多くありますが）。
一応それなりに、メーカーものの専用タックルケースも愛用していますのでよさは十分に実感していますが、やはり高いので何個も買うには考えてしまうといった具合…。

そうなると「何で代用する？」というワケで、必然的に100円均一ショップに行きつきました。「釣り」「100均」「DIY」とネット検索すると多くの情報があるので、みなさんいろいろと考えているのが分かります。やはり安いですからね。
しかし、手頃って判断が意外と難しい…。100均アイテムをそのまま使うには「いかにも」って感じだし、そこそこのものを求めるとメーカー品と値段がそんなに大差ない。

安いという値段だけにこだわるのは、あとあと後悔するのが目に見えています。「あー、やっぱりメーカー品にしておけばよかった」なんて思いたくないので、クオリティも大事にしたい。なので、100円均一ショップ商品で代用してもメーカー品と同等に扱えるように、私なりに工夫をしてみました。

ジグケース

私がジグケースとして選んだのは「野菜スタンド」です。高さがあり、中の仕切りが4つと少なめなのが決め手となりました。
私はまだジグのカラーや重さ、形状や長さなどを把握しきれていません。微妙なカラーや仕様の違いなど分かるはずもなく、釣行中のタイムロスを避けるために、仕切り数が少ないものを選びました。リメイクシートとステッカーで、自分流にカスタマイズして使っています。

ちなみに余談にはなりますが、私が愛用しているハヤブサのメタルジグはケースそのものがしっかりしているので、再利用すればグラムもカラーも瞬時に把握できます。まだまだ微妙なカラーの違いや重さが分からない初心者の私は、とても重宝しています。

100円の商品にリメイクシートを貼りつけて安っぽさを払拭。お気に入りのステッカーを貼れば、完全に自分だけのオリジナルアイテムに早変わり

タックルボックスやバッカンの中に、ジグを立てた状態で収納すれば分かりやすい

ジグファイル（？）

ケースではないのですが別の収納方法として、「セクションファイル」や「リングファイル」で薄くコンパクトにジグや小物パーツを収めると、場所を取らないのでスッキリと片付けられます。
ボックスやケースってポンポンと重ねられて、片付けるにはとても便利ですが、嵩張って場所を取ってしまうのが難点…。箱から“袋”に変えるだけでスリムになり、収納スペースに隙間も生まれて一石二鳥だと思っています。

セクションファイル

リングファイル

細かなパーツ類は、ジッパー付きの袋にまとめて収納

ルアーカバー

移動時のルアーなどの「ぶらつき」を抑えるルアーカバーを初めて見たとき、衝撃を受けたのを覚えています。最初は竿に何が付いているのか…理解するのに時間を要しました（笑）。まだまだラインの結束などに時間がかかる私たち夫婦にとって、自宅で万全の状態に整え、現場に着いたらすぐに釣りができる！　ルアーカバーは神アイテムだと感じました。

これも100円均一ショップの商品で代用。ポーチコーナーで偶然見つけた「ミニポーチ」と「カラビナクリアポーチ」です。専用ではなく代用なので、ホックが閉まるようにカットするなど多少の加工は必要になりますが、自分流でカスタマイズしたアイテムに大満足です。

（左）ディズニーでかわいらしいデザインなので妻が使っています。女性にはおすすめのアイテムになるのでは？　（右）クリアーでシンプルゆえに、好みのステッカーを貼ることで自分のタックルとコーディネートもできちゃいます

ノット締め具

釣りを始めた当初はまったく必要としなかったアイテム…。むしろノットを覚えるのがイヤで、ルアー釣りや船釣りをしなかったといっても過言ではないぐらいです（笑）。メーカー品のノット締め具は、2本のスティックが1本にまとまり、ひじょうにコンパクトで素晴らしいですよね。

実は私はスティックタイプではなく、少し安いリングタイプの締め具を購入していました。自宅で使うにはリングの締め具で十分です。しかし、揺れる船上で使うにはとても苦労します…。手先が不器用になったオジサンには苦行でしかありません（笑）。
なので、筋トレ用の「ハンドグリップ」のグリップ部分をカットし、締め具として代用しています。負荷によって金属（バネ部分）の太さが違うので、カットすることを考慮すれば負荷が一番少ないものを選ぶとよいと思います。

筋トレ用のハンドグリップのグリップ部分をノット締め具として代用

ケーブルバンドで1つにかわいくまとめてコードとカラビナでつなげば、ポケットにしまえてすぐに取り出すことができる

スリットフォームケース

ルアーやフック同士が絡まず、安全に取り出しやすく収納できるスリットフォームケース。こちらは「EVAシート」と「ケース」さえあればかんたんに作れると思っていましたが、間違いでした。さすがメーカー品は細かいところまでしっかりと考えられています。
EVAシートをケースに敷き、フックを刺して蓋を閉めると……閉まらない。シート選びは（もしくはケース選びは）、ケースの厚みと内寸まで計算しなければいけませんね。

参考にした既製品のシートの切れ込み（スリット）幅は1cmでした。なので、私もそれに合わせて幅を1cmにしましたが、必ずしも等間隔にしなくても、用途に合わせて幅に遊びをもたせるのもよいかと思います。
そして、ここで1つこだわったのが、シートをケースに貼る際に裏面全体に両面テープを貼らないこと。フックをスリットに挿した（挟んだ）際に、フックにテープの粘着が付いてしまいます。一般的な両面テープの幅は1cmですのでスリットの間隔を1cm以上取り、その裏に両面テープの向きを合わせて貼れば、フックにテープの粘着が付くことはありません。…ですが、実際には両面テープの幅ギリギリの間隔ではテープがはみ出すこともあります。そこで私は8mmの両面テープを使用しました。スリットの間隔は両面テープの幅を考慮して決めていきましょう。

シートをケースに収めたら、ラストの仕上げは自作丸出しの安っぽさをいかに隠し、愛着湧くケースに仕上げるかです。裏側から両面テープがベタベタ貼られてあるのが見えるのはみっともない（笑）。それを隠すのに、ステッカーを「ボムステッカー風」にバランスよく貼ってみました。裏側であれば滑り止めシートを一面に貼るのもありでしょう。
ちなみに表は、お気に入りのステッカーを角に1枚だけ貼って終了。ステッカーでなくても、ラインストーンでデコったり、イラストを描くのもアリかもしれません。オリジナリティを出す方法は無限なので、意外にクセになりそうです（笑）。

両面テープが見えてしまっているケース裏側を、ステッカーでチューン

左がメーカー品、右が自作品

仕掛巻き

ところでみなさんは、仕掛って1度使えば捨てちゃいますか？　私は貧乏性なもので…仕掛は数回使うので、仕掛巻きは必需品なんですよね（笑）。
先ほど紹介した「EVAシート」はほかにもいろいろと大活躍します。レンチンご飯じゃないですが、「3分あれば完成しちゃいますよ!!」ってくらい手軽でかんたんに活用して、仕掛巻きを作ることができるのです。こちらも私のこだわりの一つです。

まず、シートは好みの幅、長さにカットします。最初は幅も長さも測っていましたが…何回も作っていると適当になってきました。その理由の1つに、サビキの仕掛がショートだとすぐに巻き終えて幅が余るので、そこらへんを考慮しています。

そして、シート上下の端に切り込みを入れるのですが、市販品を見るとV字になっています。私も初めはV字にカットし使用していましたが、いざ仕掛を使おうと取り出すと仕掛が緩んでグシャグシャになっていることが多々ありました。そこでオススメは、V字ではなくY字に切り込みを入れる方法です。
Y字に切り込みを入れることによってラインがしっかりと食い込み、荷物が暴れても仕掛が緩まず、グシャグシャになることもありません。上下の端以外に、上下の両サイドに1ヵ所と、片側サイドに3ヵ所も切れ込み（スリット）があれば、仕掛の長さが多少異なっていてもハリス（枝バリ）を留めるのに対応できると思います。

また、仕掛巻きに仕掛を巻く際に、その仕掛のサイズ（ハリや幹糸の号数）が分からなくなってしまいます。そこで、パッケージの号数が書かれてある部分を切り取り、仕掛巻きに貼り付けるようにしています。自宅での作業にはなりますが、ゴミとなるパッケージを持ち帰り再利用するので、エコな方法として、私のこだわりの一つでもあります。

仕掛パッケージの号数表記部分をカットして、仕掛巻きに貼ると分かりやすい！

タックル乾燥棚

みなさんは帰ってきたらどこで道具を洗いますか？　恐らく洗面所かお風呂でではないでしょうか（わが家はマンションなので庭で洗うことができません）。そして、洗った道具をどこに干していますか？　私はベランダに干しています。

洗った釣り道具をベランダに運ぶのに何往復かするのですが、床を見るとポタポタと雫の足跡が…。さらに下手すると、洗面所には水たまりが…なんてこともあります。また、ベランダの干す場所にも問題があり、室外機の上や棚の上、箱の上など、置ける場所に取り敢えず置いて干すといった具合（これに関して何も言わない寛大な妻には感謝しかありません）。
そんな感じですので、片付け直後の床拭きに悩まされ、取り敢えず置いたつもりの道具が1つや2つ「どこ置いたっけ？」といった不便があったのです。

そこで、洗った釣具を乾燥・収納できる「タックル乾燥棚」を作ってみました。もともとDIYで木材を使っていたので端材がたまり、置き場に困っていました…。それらを活用して、とても大仕事になりましたが費用は余りものなので0円。われながら欲しいサイズと仕様の棚が作れました。
今は100円均一ショップに多くの資材があり「プラダン」なども安く買えるので、ほかの材料でも手軽でかんたんに、自分好みのアイテムを作ることができると思いますよ。

余り物の材料と端材で作った乾燥棚

始まりは安く済ませるのが目的ではありましたが、作る過程での苦労などが愛着につながるのではないかとも思います。もちろん、高いものを買うために日々節約して望みのものを手に入れるのも愛着につながるでしょう。
自分なりのアイデアと工夫で、自分にとって最適で安価にギアを自作する方法をご紹介しましたが、1つ言えるのは、ほかのアングラーが持っていない自分オリジナルだということが一番の愛着！　楽しみながら安く、DIYしてみませんか？

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レポーター

プロフィール：デカ白メガネ
大阪から和歌山での堤防釣りを初めて数年。アウトドア好きがこうじて釣りを始めた初心者アングラーです。四季を通じて釣りをメインにBBQをしたり、キャンプを楽しんだり…。冬はスノーボードも楽しみつつ、1年中アウトドアを満喫しています。