キラキラ★ビェンナーレ ~ 2024年11月10日まで開催!倉敷鳥瞰図絵師の教え子たちによる作品展覧会
倉敷美観地区を歩いていると、街のようすを俯瞰(ふかん)するような目線で描かれた地図を見かけます。
これは「鳥瞰絵図」(ちょうかんえず)といい、鳥瞰図絵師(ちょうかんずえし)の岡本直樹(おかもと なおき)さんが制作しています。
岡本さんは自身の制作のかたわら、絵画教室「なおき会」を主催しており40人近い会員が在籍しているとのこと。
2024年秋、倉敷美観地区にある倉敷物語館でなおき会主催の作品展「キラキラ★ビェンナーレ」が開催されています。
岡本直樹さんについて
岡本直樹さんは、倉敷市出身の画家・イラストレーターです。
生まれ育った倉敷で高校卒業までを過ごし、以降はアメリカやフランスで油絵などの絵画を学んだ後に横浜で活動。2002年に倉敷へ戻ってきました。
倉敷では、故郷の町並みを残そうと、4年半の歳月をかけて倉敷の中心市街地周辺を描いた「2005年版」の鳥瞰絵図を制作。その後さらに4年の歳月をかけ、同じエリアの「1963年版」の鳥瞰絵図を制作しました。
現在は、「2025年版」の鳥瞰絵図を制作しながら、絵画教室「なおき会」で先生としても活動しています。
キラキラ★ビェンナーレとは
キラキラ★ビェンナーレは、なおき会主催の絵画作品展です。
「ビェンナーレ」とは二年に一度開催される美術展覧会を指し、東京や横浜、ヴェネチアなどでは都市規模で開催されている美術展覧会の祭典。
今回の「キラキラ★ビェンナーレ」は、7回目なので14年目。絵を描き始めて数か月の人から14年以上のベテランもいるため、出品数も増加しているそうです。
2024年は11月5日(火)~11月10日(日)まで、倉敷物語館多目的ホールを会場に午前10時から午後5時まで(最終日のみ午後3時まで)開催されています。
詳しい内容は、以下の画像を確認してください。
会場のようす
会期初日に開催されたオープニングパーティと6日お昼過ぎの会場に足を運んできたので、会場のようすを紹介します。
描きたいもの、絵画教室のお題……さまざまなテーマ35名の作品
「岡本さんと言えば鳥瞰図」というイメージが強かったので、なおき会の作品も鳥瞰図が多いのかと思いきや、会場に入ると上から俯瞰した絵画は見当たりません。
正面から見たものや下から見上げる構図の作品が並んでいます。
テーマもそれぞれで、動物や花を描いたものもあれば人を描いたものもありますね。
今回のキラキラ★ビェンナーレに出展された作品は、自分の描きたいものを出品した人もいれば、絵画教室で与えられたテーマをもとに制作をした人もいるそうです。会期初日に開催されたオープニングパーティでは、作者それぞれが作品の横に立って自己紹介と作品を描いたきっかけを紹介する場面もありました。
「なおき会」のメンバーが一堂に会する展覧会
絵画教室なおき会は、複数の会場で開催されており、普段はそれぞれに少人数で活動しています。そのため、二年に一度開催される「キラキラ★ビェンナーレ」は、なおき会のメンバーが一堂に会する貴重な機会だそうです。
初日に開催されたオープニングパーティでは、久しぶりの再会を喜びながら互いの作品を鑑賞し合うなおき会のメンバーの熱気で、倉敷物語館はポカポカとあたたまっていました。
11月6日以降も岡本さんをはじめとするなおき会のメンバーが会場にいるので、タイミングが合えば作家さんとの交流も楽しめるかもしれません。
中学生から14年以上のベテランまで、幅広い年齢層の作品が集う会場
今回のキラキラ★ビェンナーレの出展者は、絵を描き始めて数か月の初心者から14年以上描き続けるベテランまでの作品が集合。作品のなかには、中学生が描いた作品もありましたよ。
どの作品も、一目見ただけでは重ねた年月まで想像できないくらいにどれも素敵な作品ばかりでした。
おわりに
初日に開催されたオープニングパーティでは、岡本さんを慕うなおき会のメンバーが互いの作品を鑑賞しながら楽しそうに語り合う姿があり、この「二年に一度」の祭典を心待ちにしていたことが伺えます。
作品はもちろんのこと、作品につけられたタイトルも出展者と岡本さんが何度も話し合って決めたもの。ぜひ、作品とタイトルを見比べながら鑑賞してみてはいかがでしょうか。